複雑・ファジー小説
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.307 )
- 日時: 2016/10/25 17:03
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
黒姫は語る。
「私は遂に考えても結論は出なかった。人間、未確認生命体の意味を。ただ、私の存在は少し分かった気がする」
「……」
「私はもっと平和に生きていたかった」
「……」
「そうすればゆっくり考えられたね」
「何がしたい……」
サーメルティやオベルムントが黒姫の方へ行く。黒姫は目を閉じる。
「二つの時計塔は交わる事は無い。交わろうとしても。交わる気が無くても。それぞれの世界が繋がっても」
二つの時計塔はそれぞれで時間を刻む。
「私の時が止まっても何も起こらないし、交わらない。心残りなのは、私が家族の意味を知る事が」
黒姫は消える。
「……何だったんだ」
「法堂を救出しました〜!私達偉いね〜!」
「良い子だね〜」
しかし、第九地区は現在人間が侵略していた。
「共存を!」
「裏切り者は死ね!」
共存を目指していた人間も強力な武器により殺されていく。
無名は呟く。
「……人間こそが食物連鎖の頂点だ」
一方、天使達は運命の輪を止めようとしていた。バルトマンは見物している。
「もう時は熟したのですか?」
「そうです。今こそ……」
法堂は人間のマムルークを抱えながら、帰る。
「第九地区が襲撃を受けているんだろ?早く行かないと……」
すると、フルーが現れ、法堂を捕まえる。
「お前は!?」
「……俺は全ての時計塔を破壊する」
フルーは法堂を未確認生命体側の時計塔に投げ飛ばす。
「反対の時計塔は天使と人間が交戦している際に崩壊したからな」
「な、何なんだよ!」
風柚竜達は時計塔に向かおうとするが、天使達がやってくる。
「悪魔を倒した貴方達に」
「どけ!天使!」
「人間に慈悲は不必要です。汚れた生命体に審判を」
「人間は追い詰められたからあんなことしてるんでしょ!人間だって話し合えば共存出来るのよ!法堂だって元は人間よ」
「貴方達はまだ分からないのですか?人間がこの世界を望んだのです」
キルエルとエリクンは戦っていた。
「人間がこんな世界を望んだ?」
「そう、人間って言っても貴方達じゃなくて第四地区の人間ね。元々この世界は地球と呼ばれる世界だったんだよ〜!でも、死神達の審判で世界は滅びたの。その遺跡が第二十地区。その後、生き残った人間達は、身分を二つに分けたの♪
王族と蟻(奴隷以下)って」
「未確認生命体は何だ?」
「四つの神から生まれた式神達よ」
「……」
「つまり、貴方の刀と同じ存在♪」
「ど、どう言う事だ?」
「強力な武器を持った人間は多種多様に進化するのよん♪」
そして運命の輪は止まる。
「遂に、現れるのですね。最後の神が」
第二十一地区。全てを完成した者が舞い降りる。
「この世界は成熟したね。なら、エンディングへと向かうシナリオを創ろう」
名前はフラン・エンディング。物理法則を変える能力を持つ、神に相応しい者。