複雑・ファジー小説
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.318 )
- 日時: 2016/10/31 18:56
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
ビリーと崎峰、羽柴は考える。
「付き合う方に1000円賭ける」
「私は付き合わない方に2000円だねっ」
「強気っすね」
「ウサミミ族と人間なんて無理なんだからっ!」
ビリーは金を出す。
「宇佐美がアードをウサギ料理にするに5円なんだな」
「誰が大喜利をしろって言ったのよ」
「真面目なんだな。美味しそうなんだな」
羽柴はタバコを吸う。
「しかし、ウサミミ族が此処に来るなんてな。まあ宇佐美が気になってたみたいだから周りの奴等には一喝して抑え込んでるよ」
「性欲強い人多いからね〜」
「人間食べたいんだな」
「ビリーはまた別だけどっ!」
「ウサミミ族には人権が今の所無いからな。人権って何なのか分からないけど」
「それにしても、授業内容全然分からない……教えて?」
「無理無理、教師が悪いんだよ。タバコも注意出来ない馬鹿だからな。そりゃ俺達も馬鹿になるわ」
「まあ戦時中だしね」
教師はひたすら黒板に教科書の内容を写す。
(戦時中にどうなろうが知った事じゃない……)
一方、アードは細多喜の元へ行く。しかし細多喜の姿は無かった。
「……事前にアポイトメントは取りました」
「ようこそ……細多喜さんの事務所へ。月から随分と遠い道のりだったでしょう。宇宙船は?」
「折り畳み宇宙船で行ったので公園に置いてあります」
「そうか」
「……?」
「お姫様の耳は良い値段になるでしょうな。それに、お姫様を人質にしたら向こうは何も出来なくなる」
彼等は細多喜と同じウサミミ族と和解する考えを持つ党の議員でありながら、ウサミミ族を金とついでに人間の為に襲う事を決める。
「良心ってモンは本当に人をおかしくさせるんだよ。頭がイカれそうになる。だからよ、ストレス発散に付き合ってくれよ。お前等が負ければストレスから解放されるしな。人権の保障は無くなりそうだけど」
「止めて!」
すると、宇佐美がアードを助けに事務所に入る。
「此処は関係者以外立ち入り禁止だ」
宇佐美の後ろにはビリー、崎峰、羽柴、さらに多くの神荷学園の生徒がいた。
「この制服、神荷学園だぞ」
「……ウサミミ族と唯一交流があり、細多喜が以前校長をしていた学園か?」
「それは昔の話だ。留学生や月やウサミミ族との交信のみを重視していった結果、生徒がついてこれなくなり、偏差値が下がり名門の名残を少し残したまま、底辺の奴等が留年しながら高校生活を送ってやがる」
羽柴は笑う。
「その通り、成人を高校生で迎えるなんて奴もいるくらいだ。それに……」
「今じゃ不良高校として名を馳せている……」
「立地は最高だぜ?消防署の隣にあるんだから。タバコの小火やガスによる爆発もすぐ来てくれるんだから」
宇佐美はアードを救い逃げる。
「追うな、これ以上騒ぎにされると細多喜に気付かれる」
宇佐美は話す。
「神荷って不良高校だったっけ?」
「……そうだぞ。まあ本当の不良は学校にも来てないけどな」
「ほほう……知らなかった……月との交信が出来るってだけで入学したからな」
「今もやってるっぽいが興味なんか誰も示さないぜ」
その後宇佐美とアードは宇佐美の家で話し合う。
「一人暮らしだから……」
「そう……」
「耳は隠した方が良いかもな」
「うん。でも、どうしてそんなに私の事を気にかけてくれるの?」
「んー、月の話を聞きたいから?」
「月の話?」
「そうそう、俺は月に行った事無いからな。戦争が終わってから話し合おう。俺は……地球の事話すから。とは言ってもこの人参市くらいしか話せる事無いけど」
「……そうなんだ」
すると、アードは画面が付いた装置を取り出す。すると、父親の映像が現れる。
「これから地球に直接、重力干渉砲を発動する。即刻、月に戻って来い。人間と共存は不可能。地球は我々には不要。人間の様な他の生命体を害とする者と分かり合う必要も無い」
「そんな……待って下さい。確かに悪い人もいます。けど良い人だっています!」
「……戻れ。地球が滅亡する前に」
映像は消える。
「どうしよう……」
「わ、分からない……え?」
「……」
月側は巨大な宇宙船を地球に向かわせている。
「人間より我々の方が文明的に上だったようだな。ロケットしか作れない低脳共め!」
地球側は状況を察知したが、避難勧告は出さない。
「ミサイルと、後他国から武器を用意させろ!」
「ミサイルが宇宙空間に届くとは思えません!」
「ウサギごとぎが我々人間に勝てる訳ないんだ!このミサイルで十分」
アードと宇佐美は考え込む。
「説得出来そうにも無いし……」
「不思議な力も無いわよ」
「どーすれば……」
「……ただ、私には権力があるわ」
「……権力?」
アードは誰かに連絡をする。
「どうしました?アード様」
「おはよう、ウサミミ族幹部、道ノ里月華」
「ご用件は?」
「父を止めておいて。それと、公開の会見を開くわ」
「そうですか。場所は?直ぐにカメラマンを月から向かわせます」
「ありがと」
「な、何をしてるんだ?」
「運命に従ってみるのよ。やれることはやるわ。それで駄目なら……もう終わりよ」
「ええ?世界の運命がいつのまに自分に握られてるっ!?」
すると、ウサミミ族のカメラマンが到着。
「風我見重光。超一流のカメラマンよ」
「権力って凄いな」
「この歴史的な瞬間に読んで頂いて光栄だぜ!!!!」
そしてアードと宇佐美はテレビの電波をジャックする。
「どうも、私はウサミミ族国王の娘、アード・キャサリンです」
「え〜不良高校に通う一般人、宇佐美智之です」
「私はこの地球が大好きです」
「俺はいつも夜に浮かぶ月が大好きです」
「彼がいる地球が好き」
「彼女がいた月が好き」
アードと宇佐美は互いの意見を尊重する様な事を言う。
ビリー、崎峰、羽柴は会見をスマホの映像で見る。
「地球が滅びるんだな。前にも経験した事あるんだな。この世界の名前はエラーなんだな」
「何縁起でもない事いってるの〜!そんな訳ないじゃない〜!どうせ世界は救われてハッピーエンドよ!」
「おおっ!盛大なフラグが……まずいな、バッドエンドの予感しかしてないぞ……」
「それじゃどう言うオチになるか。予想しよー!」
「俺はバッドエンドに2000円。結局ビーム発射。ドガーン。現実は非常、どう足掻いても絶望エンド」
「私はハッピーエンドに6万円。想いは伝わるっ!」
「僕は宇佐美がアードをウサギ料理にするエンドなんだな。5円なんだな」
「……地球滅亡でそのボケが出来るとは……恐ろしや……」
「それじゃ正解をどうぞ〜!ははっ!てか世界一危険な賭けだね。ノリ軽くて良いの?」
「前作もそんな感じだったろ」
正解は、重力干渉砲が道ノ里により反転され、月に向かって発射され、ウサミミ族が月ごと無くなり、全滅するでした。
アードと宇佐美は驚く。
「はああああああああああああああああ?道ノ里?」
「道ノ里さんは悪人だったの?」
道ノ里は笑う。
「私って随分と悪人率高いですね。まあ良いですけど」
道ノ里は電話をする。
「細多喜さん、終了しました」
「御苦労だった。では宇宙空間で生きているウサミミ族の耳を切り取って剥製にしろ」
「はい。それにしても私のテロがこんなうまく行くなんて流石です」
「テロの目的は何だ?それだけ聞けばお前との関係は完全に切る」
「月が無くなれば地球も重力が変化しいずれ滅びます。その上に立つ者、それがアンドロイドの私です。では」
「成程」
アードと宇佐美は動揺する。
「これって……」
「せめて、最後に二人で一緒の時間を……」
「いやいや、私馬鹿無理だから」
「は?」
「私、貴方に恋愛感情無いから」
「この状況で言う?」
「無いわー」
「せめて想い出として!」
「死ぬ間際に嫌いな奴と?無理。まだ父親の方がマシよ」
「は?」
「てか、私、折り畳みの宇宙船、公園にあるから。てか私宇宙空間でも生きられるから」
「俺も一緒に宇宙船には?」
「サヨナラ、大好きダッタヨ」
「何だよ、その棒読み!」
アードは宇宙船で旅立つ。
「こ、これは夢だっ!夢だ!」
宇佐美は路上で倒れ、怯えながら生涯を終える。
続・月兎 完
羽柴とビリー、崎峰は学校で話す。
「何だ、この結末……」
「本当はかなりシリアスにしたかったらしいけどね〜。めっちゃ第4の壁破っちゃう、人を選ぶコメディになってるね。嫌いな人は嫌いなんだろうな〜。こんな勢いで書いた感じの後日談もあるしっ」
「ストーリー雑なんだな....期待してないんだけどな」
「まあ、愚痴を言ってもしょうがないので大人しく地球滅亡を見守りましょう」
「はーい」