複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.325 )
日時: 2016/11/02 17:20
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

亞狗兎さん、オリキャラ投稿ありがとうございます。

闇に光を。と言うストーリーはイエスタデイ・ワンスモアと我は勇者の二本の長編の先のストーリーですので出演する機会が遅くなる可能性があります。是非とも気楽に応援しながらお待ちください。

これからも応援宜しくお願いします。

此処からは本編です。



香坂はイラージェスと対戦していた。

「貴方ならかつて最強と言われた暗殺集団、朝日の栄光を取り戻せる気がするよ♪」

「知らねーよ。俺は呪いを……いや、呪いなんて無い。俺をこんな人も殺せねえ様な環境に置いたラスジャーンデが許せねえだけだよ」

イラージェスの手下、アリはゲームをする。

「イラージェス……俺、この、トリプルフォーツーⅧ。クリア出来ない……」

トリプル・フォーツーⅧとは、4人の暗殺者を主人公としたゲーム。Ⅰから続いていると言う長編ゲーム。

「初心者モードに切り替えて再チャレンジ!」

「余裕だな……?ナイフがあればてめえなんて人刺しなんだけどな〜?」

「偶然だね!私もナイフで暗殺を遂行するのよ!」

香坂はイラージェスに殴ろうと拳を振り回す。すると、イラージェスはネリチャギ(踵落とし)を香坂の頭に向け行う。香坂は倒れる。

「踵痛い……」

アリは猫を抱えながら喜ぶ。

「大量殺人鬼、倒す。凄い……。流石此処で一番強い人……」

「いやいや……田淵の方がヤバいかもね……」

白夜と淡雪は話し合う。

「……香坂の脅威は消えたね。流石、イラージェス。でも、香坂は何かやってくれそうだと思ったけどね〜……気のせい?」

「最強の相棒を出すまでも無かったです☆」

「相棒って……泣き虫島田しまだ?」

「うんうん☆」

「それより、☆付け過ぎじゃない?ちょっと疲れるんだけどー」

「そう言うキャラですので☆あ、口癖に変える?私、今をときめく暗殺系アイドルでありんす……」

「……それはそれで良いと思うけど……」

「え〜?其処はもっと否定的に言って下さい☆」

「……変える気無いんだ……」

香坂はベットの上にいた。傍には似田、大神、宇佐美がいる。

「……」

「イラージェスに頼まれて此処に運んだんだよ……」

「俺等をボコボコにした報いを受けさせてやろうじゃねーか?」

「駄目だよ、それは憎しみ合いにしかならない」

「僕は此処から脱走したいよ……家族に会いたい……」

「優勝するしか此処から出る道は無いぞ。無理だけど」

香坂は呟く。

「俺は負けたのか……?」

似田、大神、宇佐美は全力で逃げる。

「起きるの速い!」

「ぐああああああ!殺されるー!」

「あ、40になると走るのもきつい……」

香坂は起き上がる。

「ナイフを持ち合わせていなかったとしても、俺が負けるとは……」

すると、目の前にグレイが現れる。

「お前は……」

「お前にはがっかりした。雑魚が……」

「んだと!?」

「俺が予定した時よりも遅い。だから、時間経過の呪いが発動してしまう」

「……俺には影響が無いんだよな?」

「まあな、だが、仲間の身体から木が生える」

「……は?の、呪いなのか?それ?」

「ぎゃあああああああああ!!!」

グレイと香坂は叫び声の方へ向かう。其処には、大神と宇佐美の身体から生えた木が大神と宇佐美を取り込んでいる瞬間だった。叫び声は似田が発していた。

「これが呪いだ、香坂。仲間が減るとお前の復讐も果たせないぞ?」

「お前がやってんだろうが!止まんねーのか?」

「こいつ等の心配をしてるのか?」

「違う、自爆させる奴隷が少なくなるだろ?」

「まあお前の心境なんてどうでもいい。俺はあくまで呪いのきっかけを生み出しただけに過ぎない。呪いは既に自分の意思で行動し、お前を追い詰める」

「……」

「このゲームをしてみろ。今無き青い星。呪われたゲームと言われた神ゲーだ」

「……呪いなんてある訳ねーだろ……無いよな?」

香坂は今まで殺した人間達の断末魔が頭の中で響き渡る。

イラージェスは香坂を見る。

「かなりの十字架を背負ってるね」

アリは話す。

「俺、チョコ食べたい」

一方、似田は颯爽と逃げ出し咲川博士の元へ行く。

「しょ、正体不明の病気がああああ!!」

咲川博士はホワイトボードで会話をする。

『何があったの?』

咲川の傍には滓雅と乾がいた。

「アンドロイドが完成しそうなのに....」

「似田……」

さらに、滓雅の隣には暗殺者の事務所に所属している男性がいた。

「滓雅さんに是非、お勧めだと思います」

「トルベルアさん?こんな土地までご苦労様。それじゃ香坂って言う人と闘って勝ったら考えるよ」

「本当ですか!ありがとうございます!」

トルベルアは走って施設の方へ行く。

「あ....冗談なのに」

トルベルアは現在、暗殺者専門の事務所の社員。最初は勤務態度も悪かったが、叩かれて今やすっかり全国、海外何処でも事務所のスカウト、売り込み、宣伝等を行っている。ついでにテレビにも、あの人は今、と言った番組に出演。ブラック企業の副社長から怪しい事務所の社員に。暗殺は当然伏せられている。彼自身は暗殺者からは身を引いている。多分。

「ふー……頑張らないと」

似田は乾、咲川、滓雅を木になった大神、宇佐美の元へ連れて行く。

「これって……似田……」

「信じられない……」

滓雅は触れる。

「私は天淵一族の分族だから呪いについては詳しい....」

「ああっそうだったわね」

香坂は滓雅を見る。

「天淵って……あの?」

香坂はグレイに話す。

「ああ……意外とお前、フレンドリーだな」

「あー……別に俺、獣とかじゃないからな。ただ、どうしても人を殺したく衝動が出るだけだ。てか、お前は俺と同じ匂いがするからよ」

「……頭もキレる殺人鬼か。天淵一族。昔の日本で大きく活躍していた一族で、この朝日って施設も小林財閥が買収する前は天淵一族により暗殺者を育成していたって聞く。

今は、昔程の影響力は失っており権力も無いが、とにかく力がある。ヤの付く自由業の奴等を信仰化させた様な感じだな。小林財閥倒産後、大量の暗殺者を雇って一流企業に喧嘩売ってるらしい」

「……」

「あー、今の裏社会の勢力がイマイチ分からないか。一年前までは小林財閥だけだったんだけど、今はブロック方式で世界が支配されている。

ヨーロッパ、アフリカを支配しているハームフルと言う組織。輸送ビジネスで規模を拡大中。拠点はエジプトとイタリア。

アジア、オーストラリアを支配している天淵一族と言う組織。基本的に中華系の資本。現状に満足しているが、他の組織とは敵意を見せている。拠点は中国と日本。

そしてその他を支配している一番大きな組織。それがエンドレス。世界で一番大きい企業グループ。小林財閥とは友好関係にあった模様(全ての企業を支配しようとしていた小林財閥と友好関係を持っていたのはこの組織のみ)。さらに、エンドレスの会長は国の関係者とも関係を持ち、全世界の会社、組織の情報を掴む事が出来る。この企業は世界を牛耳る程の力を持つ。

他にも、アダムって言う新しい組織も活動してるな」

「……さっぱり分からん」

「これが経済戦争。暗殺者達が一番輝ける場所だ」

「……それは夢があるだろうな。此処には無いけど」

「現在はこの世界の覇権争いに暗殺者が戦争してるって思えば良い」

「小林財閥ってある意味経済戦争のブレーキだったのかもな?」

「小林財閥は名もなき暗殺者達がいなければ、今も腐った空気を吸いながら膨らんでいる風船のように拡大を続けただろうな」

「ヘックシューン!」

香坂の後ろには、トルベルアがいた。

「まだ、此処は春なのに寒い……。崖なのが悪いんだよな……」

「誰だ?」

「応答無用!死んでもらう!」

トルベルアは刀を振る。すると滓雅が日本の短刀を持ちトルベルアを抑える。

「冗談だから止めて?」

「……す、すみません」

トルベルアは逃げ出す。

「冗談が通じないなんてね。君、大丈夫?」

「ああ……それじゃ……」

グレイは滓雅に話す。

「どーも、滓雅さん」

「乾の同僚?」

「はいはい……」

「....?」

乾は似田と話す。

「似田さんって私と同い年ですよね?」

「そうだよ?それがど、どどどどうかしたのかい?」

似田は動揺する。乾は笑う。

「……私の家は森の中にあるから。遊びに行きたい時に来て良いよ」

「……は、はいっ」

「ドアの前に来たら合い言葉を話してね?」

「合い言葉?」

「巨人を愛する小人」

「……これが合い言葉ですか。不思議な感じですね」

「ふふっ……」

咲川は宇佐美と大神を持って行き調査を行う。

イラージェスとアリは話し合う。

「もしかして、日本軍兵士の呪いかしら?」

「……?」

「過去最強の戦闘力を誇りながら無能な上司のせいで戦死し、この地に眠った暗殺者。登岐目……」

「天淵一族とも関連があるかもね」

「……!丁度、滓雅がいるわね。私って運がいいかも!」