複雑・ファジー小説
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.354 )
- 日時: 2016/11/11 16:09
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
亞狗兎さん、返答ありがとうございます。
頑張って行きますのでこれからも応援宜しくお願いします。
此処からは本編です。
勇者達は森の中を馬車で駆け抜ける。
「ハジ王国の攻略本でさ分かったんだけどさ、ハジ王国って特産品があるんだな」
ターブチは話す。
「んー、地域ごとに違うけどね。さっきのソノマンマイーストはソノマンマンゴーが特産品だし。各地で違うんだよ。だから正式にはハジ王国の城下町に特産品があるって言った方が正しいね」
「あ、そう。しかし細かいな……。女湯覗き見スポットとか、絶対に損をするがっかりハジ王国名所ベスト3とか。……どうでも良いのばっかだし、これ何の為に創ったの?他人に見せる訳じゃないのに……」
「女湯……」
シャルロットは話す。
「風呂や着替えはお前達はしないのか?」
「毎日はしないね。町に来たら入る程度かな。服は……一つだけ?」
「不潔な奴等だね。今後あまり寄らないでくれるかな」
「お前もそうだろ!」
エリアスは笑う。
「同等の人間が何を馬鹿げた事を言っているのでしょうか。貴方達からは同じ匂いしかしませんよ」
すると、街が見えてくる。
「此処は?」
「マキバって町だ。牧場だらけで何も無いぞ。牧場って言ってもモンスター牧場だがな」
「……」
色んなモンスターが牧場で育てられていた。用途は巨大モンスターの餌、モンスター使いと言う最近の職業やペットとして扱う人々が出て来た為、此処でモンスターを売買している。
「ようこそ、マキバタウンへ。私はブライアンと申します」
「あ、どうも」
「おお、これは勇者殿。貴方の噂を聞いておりました。今回も何か?」
「うむ、ドラゴンの巣にあると言われる伝説の杖を手に入れる為、旅をしている」
「ならば、宿に行きましょう。風呂もありますゆえ是非お楽しみ下さい」
勇者達は宿へ行き風呂に入る。
「先を急ぐと共に仲を深める為に一緒に風呂に入ろうか」
「エリアスは?」
「エリアスさんは一人でだけど大丈夫?」
「大丈夫って絶対一人が良いですよ。頭おかしいんですか?」
エリアスは勇者を殴る。
「冗談も通じねえのかよ……マジで殴るなよ!エルフは腕力強いんだから!」
「一般人なら頭蓋骨粉々です」
「痛い……」
ターブチと博士、インガは半裸になる。シャルロットは呟く。
「風呂は先に入ってくれ......僕は後でいい......」
「な、何でだよ……」
インガは少し照れる。
「いや、自分の裸を見られたくない男もいるだろ」
「そ、そうか……」
インガは呟く。
「シャルロットが女に見える時がある……。確かに中性的な顔だが、俺にそんな趣味がある訳無い。畜生ー、男に興奮ってマジでアウトだよ……。禁断の扉だよ。俺、女、好き。俺、女が……好きなんだよ……」
ターブチは話す。
「にしても、交流の為なのに一緒に入らないって言うのは気にくわないな。何だ?違う身分の奴とは入りたくないのか?」
博士はシャルロットを睨む。
「そうだよ。僕は君達を信用していない。する訳無い」
勇者は話す。
「まあ入るも入らないも自由。別に深く考えてないからね。そんな世界中の人が仲良くだなんて無理だから。それじゃ」
勇者たちは風呂に入る。
「数日間で仲良くなる方がおかしいんだよ....」
シャルロットはブライアンに話しかけられる。
「....何の用?」
「中々珍しいパーティだなと思って」
「....?」
「いや、身分の高い騎士と身分から外れている勇者、身分すら貰えないエルフ。一般人レベルの科学者。王国の財務士。皆違う身分でのパーティは凄いですよ。感服します」
「....」
「ああ、簡単に言いますとね。俺、身分の高い魔道士に兄弟で人身売買されたんですよ」
「人身売買....」
「ええ、今大問題になっていますけどね。俺の生まれは少し遠いスラム街なんですよ。子供の時に……」
「何が言いたい?」
「いや、身分の高い貴方にどうこう言うつもりはないです。
ただ、俺を仲間にしてくれませんか?勇者殿についていき子供達に希望を与えたいんです」
「....僕一人の判断では出来ないが、取り合ってみよう。僕は別に身分で人を差別はしないが仲良くなろうとも思っていない。ただ、僕は嫌いな奴に毒を吐くがそれでも良いか?」
「はい、貴方は上の身分の人にペコペコしてる方には見えませんから」
それを影でターブチが聞いていた。
「……差別をしてたのは俺達だったかもな」
ターブチは牛乳を飲む。
「おい、シャルロット」
「.....また文句か?」
「ほら、牛乳だ。飲みかけだが俺達は仲間だ。これからの関係を良くしていく為に」
シャルロットはターブチを殴る。
「セクハラをするな....」
「うぐっ……ぐああ……」
シャルロットはコーヒー牛乳等を飲んでいる勇者達にブライアンを紹介する。
「賃金はタダで結構です。お願いします!」
「うん、OK!」
「それじゃ馬の数も増やしておきます。後、餌も!」
「此処の経営は?」
「妻がやってくれるそうですので!」
「……家族か……」
博士は話す。
「勇者に家族っているの?」
「お前等が家族だ!」
「……」
「.....」
「……」
「ボケだよな?ボケなんだよな?感動狙った訳じゃないんだよな?」
「ボケなら突っ込めよ……」
勇者達は旅を続ける。
そして、ドラゴンの巣の前へ行く。
「レベル上げしてないけど大丈夫か?」
「別にドラゴンを討伐する訳じゃないからね。全然、討伐する訳じゃないからね!」
「あー……確かドラゴン眠ってるんだっけ?其処からもう怪しさプンプンよ。絶対起きるよ……戦うよ」
「今の君達のレベルじゃドラゴンは倒せないね」
「……」
勇者達は眠っているドラゴンの前に立つ。
「……あれがドラゴン」
其処には黒幕と魔道士がいた。
「ふっふっふ。確実に奴等を殺す方法はドラゴンを起こす事だ。では起こそう、攻撃魔法発ど……」
黒幕は叫ぶ。
「ドラゴンのバカヤロー!」
黒幕は拳銃でドラゴンを撃ちまくる。
「えっえっ……。アグレッシブな黒幕だね。黒幕ってもう少し後ろに下がってさ、参謀役的な感じでさ見守るじゃん。何、最前線で鉄砲玉してんの?馬鹿じゃねーの」
「ほら、起きたから……行くぞ」
「ねぇ?俺、いる意味ある?」
魔道士と黒幕は消える。
ドラゴンは起き上がり、空を飛び火を吐く。
「ぐあああああああああああああああああ!!!!」
「まずいな……此処は逃げるぞ」
「....逃げるの?」
「場所が悪い。出直しだ」
「腰抜けだね」
シャルロットは小アルカナのカードをシャッフルする。
「ドラゴンに勝てなきゃ、ヴァイオレッタにも勝てない....」
「戦闘準備を整えないと駄目だ。退却だ」
「僕はお父様の敵を討つ」
シャルロットはカードを捲る。
「Wands・Page」
シャルロットは剣を地面に突き刺し無数の火柱を立ち昇らせる。
「燃えろドラゴン」
「……」
ドラゴンは火柱に当たるがドラゴンの皮は厚く燃えない。
「ドラゴンは身体の中に炎を蓄積出来る。だから体温も高く炎に強い」
「大丈夫よ...別のカードで」
ドラゴンはシャルロットに火を吹く。
「シャルロット!目の前で火柱を」
ドラゴンの火はシャルロットの火柱で止められる。勇者とシャルロットは手を繋いで逃げる。
「勇者....ま、待て僕はまだ負けてない」
「ああ、だが今後の勝利の為に今は逃げるだけだ。逃げは負けでは無い」
「僕は逃げない。騎士道精神に反するから....逃げは生き恥。ならば自害するまで」
「逃げて恥ずかしくて死ぬだと?それこそが一番の恥だろ……。逃げて、周りから罵声を浴びられても死に逃げずに立派に生きる。そうじゃないのか?」
「....」
「おお、勇者よ。死んでしまうとは情けない。って生き返る事は無い。俺達はゲームの中にいる訳じゃないんだよ。ちゃんと生きろよ」
「.....」
インガ達は呟く。
「此処なら凄いなって思うんだけど……お前等、男同士で何やってんだよ……」
「……」
「こういうのってさ、カップルがやる事じゃん。何、男同士で名言吐いてんだよ。勿体ないだろ。え?何?腐女子向け?」
「別に友情物語で良いだろ……」
ブライアンはエリアスと話す。
「まあ、攻略本を読んで対策立てましょう」
「そうですね」
夜中、勇者は話す。
「あくまでも、今回の任務は伝説の杖を盗む事だ。言っておくが、あのドラゴンは嘗て、モンスターの王と呼ばれ今のマルナカ帝国を支配していたマジでガチでかーなーり、本気で120%強い。勇者がドラゴン強いって認めちゃってるんだからかなり強いよ」
博士はドラゴンの攻略本を見る。
「ドラゴンの対策は……」
すると、一人の男性がやってくる。
「私の名前はアクト。職業、執事兼騎士。貴方達の内の一人の命を頂戴して頂く」
「お前、仲間になるか?」
「出会って2秒で仲間になる訳無いじゃないですか?馬鹿なんですか?舐めてるんですか?」
シャルロットは立ちあげる。
「では同じ騎士としてお相手しよう」
「私は自分の鍛練の為修行をしてきました。強者との闘いのみを生きがいとして殺し合う。強者が私の下で倒れる様はとても美しく興奮します。さあ、私の歩く道となりまた強者への道を造らせて下さい。一歩ずつ歩く為に貴方達の屍が欲しいのです」
シャルロットとアクトは戦う。ずっと戦うが決着はつかなかった。勇者は話す。
「すまんね、俺達これからドラゴンの巣に行くんだよ。その為体力温存したい訳。ね?今の所はさ、お腹も空いたからさ飯でも食べてさ、そしたらまたおいでよ」
「僕はまだ戦えるぞ」
「大丈夫、試合を先延ばしにしただけだから。逃げでも負けでも無い」
アクトは剣を治める。
「今の所はこれで帰るとします。良いライバルが出来ましたからね」
「……」
アクトは癒し屋。人の心を読み取り、癒す。
「私は人の心が読めるんです。素敵な断末魔とか。本来は癒さなければならないんですけどね」