複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.371 )
日時: 2016/11/21 19:10
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

大場は考える。

「結局どっちにしても地球は破滅するのかよ……」

大場達はウゴ星人の宇宙船で過ごす。

「……とりあえず観光場所の数を変えようか。残り18日でどれだけ回れるかだな」

「そうだねー!」

「……」

地球が破壊されるまで残り18日の朝。トイサラバ星人達が大場達の元にやってくる。

「うああああ……!」

トイサラバ星人はウゴ星人を切り刻む。

「貴様等を確実に捕食する」

ハツカ達は戦わずに大場を連れて逃げる。

「……」

トイサラバ星人は交信を始める。

「俺達から逃げられると思ったのか?」

ハツカ達は気にせずに逃げる。

「地球を20秒で破壊出来るんだろ!?どうして殺さないんだ?殺して欲しくないんだけど!いやでも……結果は同じか……」

「奴等を殺しても他の惑星から来るトイサラバ星人が大量に来る。私でもそいつ等には勝てないんだよ」

そして、ハツカ達は地球最期の18日の内、16日を逃亡に費やす。

「俺、未練タラタラなんだよ。あと二日で俺死ぬなんて嫌だよ。てか、皆死ぬの嫌だよ!なあ……地球を滅ぼすの止めようよ」

そう言いながら、アフリカでアフリカゾウと写真を撮る。

「あと二日。十分に観光出来たか……」

「私、まだ聞きたい音楽があるのよ!」

「サーメルティ。他の移住する宇宙人の反抗は見られないか?トイサラバ星人で観光するのにいっぱいいっぱいなのに」

「余裕ありすぎじゃね?」

「はい、私があらかじめ洗脳させたので大丈夫です!キラッ☆」

「トイサラバ星人とかも洗脳させれば……」

「彼女の能力が効くのは聴覚を持つ生命体のみだ。彼等は異常なまでの触覚のみで我々を探知している」

「……どうするんだよ。トイサラバ星人とか。……後二日で地球滅ぶし……」

「明日はサーメルティの音楽ツアーの計画を実行しようか」

「もう遅いよ、プンプン!」

「話聞いてよ……。俺、全然学校行ってないんだぞ。あー、世界が救われても俺は救われないなー……。いや世界はもう終わってるんだよな……後二日で……目の前の同居人達に……」

ハツカ達はヨーロッパで日帰りの音楽を堪能しに行く。

「あー……俺、死ぬんだ。そうだ、死ぬ前に何か好きな曲聞いて死のう……」

「やりたい事はないのか?」

「……好きな人に告白。遺書。親に愚痴と感謝。え〜……高級料理を食べたい……」

大場の身体は冷たくなる。

「お、俺……死にたくないよ……何も出来なくて良いから生きていたい……最期にやりたい事なんて考えたくもない!……」

大場は目の前の宇宙人を見る。

「当たり前の日常に戻りたいか?」

「……ああ」

大場は自分の部屋の中にいた。

壁には大量のテストと受験目標が書かれていた。

彼は受験ノイローゼだった。受験の苦しみから自殺を考えていた。

「……頑張ろう。後、一日……」

大場は勉強を始める。

世界が終わる日、大場は試験会場に向かい受験を受ける。受験は面接と筆記試験。

「一日じゃ……間に合わねえよ……。一夜漬けじゃ……高校三年間の勉強なんて間に合わねえ……うああああああ……」

そして大場は受験を終え、部屋に戻る。すると親が笑顔で迎える。

「で?どうだった?合格出来そう?出来るわよね。これまで一人で頑張ってきたんだから!」

「……う、うん……」

大場は自分の家に走る。

「早く終われ……終われ。終われ……」

「え?受験はもう終わってるわよ?」

「終われよ、地球……!」

大場の部屋にはハツカとサーメルティ、そして大量のトイサラバ星人がいた。

「成程、中々の技術だな。上手く幻影を見せている」

「でも、私の洗脳効果が無いとバレるね〜」

トイサラバ星人は質問をする。

「これって何ですか?我々、貴方達にずっと『私達と地球人を追え』って言われただけですので……」

「ああ、すまないね」

ハツカは人間から禍々しい宇宙人になる。

「光学迷彩の実用実験をしてたんだよ。大場君の部屋程の広さで、いかに現実を再現出来るかを。アフリカとか動物とか我々の姿とか宇宙船とか。君達も光学迷彩で表現しようと思ったんだけどウゴ星人って言う我々に反逆をした思わぬ邪魔が入ってね。実際に君達を雇用する事で一部をリアルに表現し、彼を地球から宇宙船に乗せ、宇宙に連れだした事をバレないように」

二日目のウゴ星人の宇宙船に乗った時から大場は宇宙に連れ出されている。

すると、大場の両親が顔を割れながらやって来る。

「あの……彼の両親の死体はどうしましょう」

「ああ、あれも検体だから。実験させるよ」

「……はい。あのそれで世界は破壊しないんですか?二十日経ったので……」

「そうだな、地球人の能力は雑魚。最後に地球人の能力を調べる為、大場にテストをやらせてみたが一日の情報摂取量も浅く、活動時間、記憶力は皆無。だが……」

「……?」

ハツカは地球を見る。

「地球人は実に豊かな心を持っている。そう、どんな状況でも危険な雰囲気が漂っていなければ地球人は希望を忘れる事が無いのだからな。私を目の前にして同居するなんて考えを出したのは彼が初めてだよ」

「あはは。でも私いなかったら、警察に通報されてたね♪」




彼は、ンコダーイ星人、ハツカ。惑星を二十日で滅ぼし、二十日で惑星の全てを知る事が出来る事として非常に有名。

「あの大場はどうする気?」

「サーメルティ、愚問だな……」

第一話 地球最期の二十日(はつか)完