複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.376 )
日時: 2016/11/25 16:20
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

リターン ワールド

この世界は戦闘によって全てを決める世界。行くも地獄。逃げるも地獄。ただ、強い者が権力を持ち殺し合う。金も身分も平等もこの世界では無意味。

闘いは今、始まるのだ。



一人の博士が、ある生命体を創り始める。

「これで、ペッグに対抗出来るはずだ……」

菱刈ひしかり博士!敵の集団が来たで!」

「クルーン……。この希望の為に我々は命を投げ出そう」

菱刈は生命体を赤いカプセルに乗せて飛ばす。

「……オカルトと科学と超能力、アンドロイドの全ての技術を上げて創り上げた生物兵器。……お前がいればきっと世界は……」

「菱刈!クルーン!お前達をこの場で極刑に処する!」

カプセルは何処までも浮遊し、ある家に衝撃音等も無く着陸する。

目の前には一人の少年がいた。名前は星宮麗二(ほしみやれいじ)。

「……」

星宮は金髪のポニーテールを解き髪の毛を伸ばし、硬質化させ光速で赤いカプセルを切り刻む。

赤いカプセルは破壊されるが中にいる生命体は無傷だった。

「……この生命体の反応は何だ?どうして僕の攻撃が効かないんだ?」

生命体はモンスターの形に変化する。

「……此処って何処?俺って誰?」

「モンスターか。確かモンスターなら一緒に試合に出て良いはずだね。僕一人でも十分だけどもっと上に上がる為にこいつを手懐けておこう」

星宮はモンスターを自宅に運ぶ。モンスターは質問をする。

「此処って何処?俺って誰?」

「此処はSランク試験合格者専用のマンションだ。君の強さは分からないが僕の攻撃を耐えられるレベルなら防御としては問題はないだろう。

君に名前なんていらない。モンスターで十分だ」

モンスターはさらに質問をする。

「其処ら中で皆、殺し合いをしていたよ。あれは何?」

星宮はある紙を壁に張り付ける。

「この世界では戦績で全ての身分が決まる。顔、金、親、富等は全て無効。力だけがこの世界で権力を持てるんだ。

この世界では力のみにランク付けされており、それが全て。

SSクラス(会長クラス)。一番上のクラスの上位のみが選ばれる。このクラスの試合が一番盛り上がるよ。ただ、死ねば全てを無くすけどね。

Sクラス(社長クラス)。僕がいるクラスだね。Sクラスは社長レベルの暮らしが保証されている。ただSSクラスに挑まず此処で満足する人が多いよ。

Aクラス(専務レベル)。Sクラスになれない人、もしくはAクラスで満足する人が多い。Aクラスの上位Sクラスの下位とはあまり差は無いはず。

Bクラス(部長レベル)。このクラスが一番多いね。出世を諦めた人達が下のクラスに落ちない様に踏ん張るんだ。

Cクラス(次長レベル)。これでも強い方の部類に入るよ。家庭とか大事にしている人とかはわざわざクラスを下げて活動する事もある。

Dクラス(室長レベル)。強さが全てだけど、趣味等をしたい人とかこのクラスに入ると思う。殺し合いをたまにして後は趣味の時間に費やすとか。

Eクラス(課長レベル)。別のこのクラスも弱い訳じゃない。強くも無いけど。

Fクラス(主任・正社員・パート・新人・それ以外のレベル)。君なんかは此処に部類されるね。一生このクラスで生きる事もある。

全て、上のクラスの言う通りしないと外で反乱が起こるんだ。ストライキもあるけど、権力が無ければ意味が無いよ」

「それじゃ弱い人はどうすれば?」

「どうする事も出来ないね。ただ強化人間や怪人、生物兵器になれる可能性を考えると上のクラスも夢じゃないと思う。僕には関係ない事だけど。とりあえず、僕は髪のコンディションが悪いから高いトリートメントを付けたら寝るよ。夜更かしは髪の痛みの原因だしね」

星宮は高級ベットで寝る。モンスターはテレビで現在行われている生中継の殺し合いを見る。

「……中々の戦闘技術だ。攻撃パターンを増加。また、自分の能力を熟知せねば。身体の変形のほかに何が使えるか。変形でどのような防御、攻撃、応用を利かせるか」

星宮は高級マンションの一室の朝日で目が覚める。

すると、目の前にいたのはまるでRPGのラスボスの様な化け物がテレビを見ていた。

「……君はもしかして昨日のモンスターか。随分と格好が強くなったように見えるな。ただ見かけだけじゃ意味は無いぞ。君はFランクなんだから」

「あー……ちょっと待って。今日の食事の準備しないと」

ラスボスは自分の腕をバターナイフに変形させ、食パンにバターを塗る。

「朝に摂取するべきカロリー、味、今回は関係ないが鮮度、それに食事のバランス、和洋中、他にも色んな国の料理のアレンジ。それに好みに合わせる事。また、ビタミン、ミネラル、炭水化物、タンパク質等の栄養を壊す事無く組み合わせ、尚且つちゃんと……」

「……」

「あ、俺は確かFランクだっけ?それじゃ身分違いだから俺は此処から出て行くわ。保護してくれてあんがとさん。Fランクって何処に住めばいいの?」

「Fランクは派閥に入っていない奴や疎外されている奴、倒産した奴がいるホームレスだ。近くの河川敷で生活してるよ」

「そうか、それじゃ食事置いておくから俺は出てくね」

「お前、何者だ?」

「……自分でも分からないよ。記憶喪失だし」

「……平気なのか?」

「気にしてたら、駄目でしょ〜。後、身体、人間体に近い感じにしよ。この姿だと人間生活に不便」

「まあ僕の家だからな。後、名前はどうするんだ?」

「……セヴェルト・オースツジ。セヴェルトと呼んで欲しい。これ、一晩考えた名前でよ」

セヴェルトは人間体で世界を見る。

「河川敷って何処だ……?」