複雑・ファジー小説

Re: return world【オリキャラ募集中】 ( No.382 )
日時: 2016/11/30 18:41
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

暁とモルドは互いに睨みあう。

「人体実験を始めようかしら……」

「今なら許して上げます。懺悔して下さい」

「後悔するなら貴方ですわ。真っ赤な鮮血に塗れて死んでくださる?」

「……バーカ、アンドロイドに血も赤もあるかよ。そんなに赤が好きならてめえで発散しろ。おーおー、協力してやんよ。鼻か?目か?腸か?何処から血見てぇんだよ!上等じゃボケ!生き地獄見せてやんよ!」

「アンドロイドなら解体と言うべきかしらね」

モルドは金属棒を振り回し、暁の頭をフルスイングしようとする。暁は金属棒を掴む。

「アンドロイドの性能の割には殺人マシーンの感じは出てないですわね」

「殺人マシーンと一緒にすんなよ。私は製作者のペック博士からの言伝と私自身の信念で動いてんだ。お前の様な指示だけしか出来ない奴は違うんだよ。何が女王だ。三流の女王様が」

「マシンが冗談を言えるとは驚きですの。私、貴方を気に入りましたわ。機械ガールは籠の中で調教するに限りますわね」

暁は超能力を発動。鳥の籠の形をした異世界にモルドを連れていく。

「女を甚振る趣味はありませんが、この刃物でじっくり解体しますわ」

周りには大量の血が鳥かごを真っ赤に染めていた。

「大丈夫ですわ。いくら殺してもこの世界では死にませんゆえ、ただ、この世界から出た時に必ず辿る道は死ですわよ」

「……此処で貴方を殺せば問題ありません」

「この世界では私が絶対女王なのです。跪けよ、鉄屑」

モルドは金属棒で暁を突く。しかし暁はかなり腰を低くして着物を上げながら走り、そして着物を下げ左腕を手首に右腕をモルドの首に当てそのまま倒れ込む。

「……!」

「女王の命令は絶対ですわ。それは誰でも分かるはずですわよ。そんな物も分からないなんて貴方、本当にアンドロイド?あまりにも脆いわよ」

「三流の女王の命令に誰が聞くと?思いあがりも此処までくれば滑稽よ。酔狂で自己愛が強いこんな小さい世界で女王気取りなんて三流以下だね」

暁は持っていた刃物を着物から取り出し、モルドの心臓当たりに何度も刺す。

「壊れなさいよ。私の命令を聞けない者なんていらないんですわ」

「そうやって、従わない者を殺す。そんな世界、くだらないですよ。こんなので人の命が終わるんですよ!分かっているんですか!人が死ぬと言う重みが!分からねえ奴に生きる資格なんてねぇんだよ!4歳から出直してこいや!幼稚園から道徳学び直して来いよ!親いなくても、あんなにまっすぐ生きようとしてる茴香だっているんだよ!こんな世界だからちょっと道徳の規準がおかしくなってるけど!こんな世界、いらないんだよ!

力で全てが決まる?人間の魅力はいつから力だけになったんですか?

人間が創り出すのは力だけですか?それで……」

「演説はあの世でやって下さる?」

暁は呟く。

「そして世界は動き出す」

モルドは元の世界に戻り、発狂して倒れる。

暁は倒れるモルドを見る。

「綺麗事で世界なんて変えられないのよ?それにタラタラ長い演説は自己満足の元よ。さりげなくメッセージを込めるのがクールってモンですわ」

暁は扇子を仰ぎ、その場を去る。

倒れたモルドは暁を見る。

「私は……果たせばならない。約束を……ペッグとの約束を!」

すると、セヴィルトがモルドの元へ行く。

「モルド……」

「此処へ行って……此処で私を治して。そして、貴方もこの世界を変える戦士に……」

モルドは機能を停止する。

「……この世界はどうなっているんだ?」

暁は電話をする。

「モルドを破壊したか。上出来だ。これで奴等に対する組織がもうすぐで完成する。火葬地域はバッチシだな」

「我等、暁一族に栄光あれ」

「栄光あれ。さて、宇宙との外交準備がある。私はこれで」

「……」

return world 続