複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.387 )
日時: 2016/12/02 15:40
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

警告、これは嘘つき三人称シリアス君と壊れた一人称コメディ君が繰り広げる面白さは多分、人それぞれになるんだろうなって言うストーリーです。オリキャラの出演頻度が少ないかもしれませんがご了承ください。

第二十七章 ジグゾーパズルの様な世界で無機質を願った人間は旅人になり新世界を歩き始め十字架を燃やし祈りを捧げ、旅人は家族の幸せを願うも現れたのは仏か神かキリストかコーダマシッダルータかだか天の声。天の声が頭の中で走馬灯の様な感覚で脳裏を駆け巡り、あるべき結末へ導く為世界の中心で愛を叫ぶケモノ。いつのまにかケモノになった旅人は天の声と共に世界の中心で愛を叫んでも手に入れられなかった程の人生で大切なモノを探す冒険寓話。

ジグゾーパズルの様な壊れた世界に、彼はいた。

「……あー……何も考えたくない。何もしたくない。あ、そうだ。妹とか……」

彼はロボットになる事を願った。しかし人間がロボットになる事等出来る訳も無い。彼は旅人になる事にした。

「だれかと運命の出会いをすれば俺の人生マジハッピーエンドやんけ!」

彼は新世界を歩く。しかし……

「誰もいない!?……何で?こういう時って大体ヒロイン出てくるモンでしょ……それか昔の仲間、友達とか。んで、無駄にスペック高いんだよね。お前、傭兵?みたいな。どんだけ強くなってんだよ的な」

彼は昔の友や青春の日々恋に肩を寄せて、思い出しながら十字架を燃やし祈りを捧げる。

「あり?何で俺、十字架燃やしてんの?燃やす需要ほぼ無いじゃん。まあ、夜は冷え込むけどね。この世界に夜なんてあるの?」

無意味な事も今は大切な時間。彼はそう思い……

「妹欲しい……何系が良いかな。ツンデレ、ヤンデレ……んー駄目だ。エロゲーのやり過ぎだな。清楚な感じとか……んー、でも」

彼は家族を想う。

「……いやいや、単に欲求不満だから。って駄目だ、幻聴聞こえて来たよ……」

彼は世界の中心へ向かう。そう、ナンバーゼロ。これは神の啓示だ。従えば全てが上手く行く、何故なら行きつく先がユートピアだからだ。

「まあ、従わない理由は無いからね。マジ神ってる。そうだ、ヒロイン召喚しよ」

……神の啓示に従えばこれからの旅も素晴らしい物にしてくれる。喋り方も次第に高貴でシリアスの様な雰囲気になるだろう。

彼は京咲臨音/きょうさきりのん。6歳……を召喚する……。恐らく妹が欲しいんだろう。少女に好意を持っていると言う訳ではないだろう。そんな訳が無い。

「何だにゅ?」

「おー語尾ににゅ。可愛い妹には相応しいな」

……

「さて一緒に世界の中心へ行こう」

「にゅにゅにゅ〜!」

彼は世界の中心へ向かいました。そう、ナンバーゼロ。世界の中心にはドアがありました。

「ドア?」

「入っちゃ駄目にゅ!」

「……」

彼は何か大きな不安がありました。当然です。冒険とはそう言うモノですから。

「冒険……俺は……此処から出ないと」

しかし、京咲はドアに入ろうとはしません。

「俺はこのドアを叩かないと駄目だ。何かが俺を駆り立てる。そう、走馬灯のように俺の脳裏を刺激する。幻聴じゃない。何かもっと……」

「駄目にゅ!此処は楽園にゅ!皆が幸せになれる所だにゅ!

今日はセクサロイドとかけっこ?

明日はカニバリズムと食事会?

これからもずっとずっと此処にいようよ。皆、傷つかないよ。皆、幸せだにゅ」

「……」

「此処がユートピアだにゅ」

彼はこう思いました。

此処は……

ディストピア」

「俺は限られた自由で抑制、支配されていた。

妄想と言う鳥かごの中に。

「……ずっと遊ぼうにゅ。良いにゅ。ずっとずっとずっとずっと管理されていれば皆、幸せなんだから……ね?にゅ」

彼は叫ぶ。声が枯れるまで息が続くまで叫び続けた。彼はこの世界ではケモノになった。現実を叫んだ。愛を叫んだ。家族を叫んだ。友達を叫んだ。世界を叫んだ。

彼は扉を開ける。扉の先は……鏡があった。鏡にはこう書かれていた。

「何故、お前の名前を叫ばない?」

京咲は消え、世界は真っ白になる。彼の頭も真っ白になる。

「俺は……」

彼は家の外に出ていた。

「……」

彼は見事、妄想を絶ち切り、現実を見る事が出来ました。この物語は自分を見失った青年が自分を探すまでの物語。

「これが……ハッピーエンド」










……本当にそうだと思っているのか?

「違うのか?」

まだ神の声が聞こえる様だな。

彼は幸せになれました。

第二十七章 ジグゾーパズルの様な世界で無機質を願った人間は旅人になり新世界を歩き始め十字架を燃やし祈りを捧げ、旅人は家族の幸せを願うも現れたのは仏か神かキリストかコーダマシッダルータかだか天の声。天の声が頭の中で走馬灯の様な感覚で脳裏を駆け巡り、あるべき結末へ導く為世界の中心で愛を叫ぶケモノ。いつのまにかケモノになった旅人は天の声と共に世界の中心で愛を叫んでも手に入れられなかった程の人生で大切なモノを探す冒険寓話。 完


……本当にそうだと思っているのか?

一人の女性が舞台に上がる。

「トゥルーエンドはまだ遠く。作者の思い通りの結末等、酔狂に過ぎない。

役者は無機質なロボットでは無い。あるべき結末はまた別の所に」