複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.395 )
日時: 2016/12/06 16:31
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

雷電・Vはドゥーロと共に世を変える事にしました。

「んー……辻斬りなんて効率が悪いじゃねえか。それに始末しようとしてるのは孤児院から金を徴収してやがる悪徳企業家御堂みどうって奴だな」

「.....」

「分かったよ。アンタの事だ。何か考えがあるんだろ」

雷電・Vは鬼ヶ島から出る。

「.....あいつは俺達と一緒じゃ腐る」

鬼神は角を直しながらドゥーロを見る。

「お前、このままだと青鬼になるぜ?いや、屋敷を走るブルーベリーストーカーの方じゃなくて、泣いた赤鬼の方のな。分かり合えないまま、すれ違う……。手紙で後悔なんて止めてくれよ」

「.....何も変わらない。鬼はいつでも悪だ。農民もあいつの中でも」

「人間に迫害され、俺達はこの島だけで生息してきた。人間共を脅したのも、俺にとっては復讐だし人間達も同じ事をしてきてる。それなのに、鬼の場合は裁判するでもなく皆殺し。

……桃太郎って物語って言う預言書によれば……だがな。

犬、猿。キジに楽に殺され、笑われ者よ。

テメエ等の腕以外全部喰っちまいたいね」

「源氏物語....誰がそんな書物をまともに読んでいるんだ?」

「読んでる訳無いか。フン……馬鹿らし」

ドゥーロは桃太郎を読む。

雷電・Vは御堂の所へ行く。

「今も昔も鬼は悪とされてきた。んー、絶対的な悪。

偽善のフリをしている俺のジジイババアやお前等人間よりカッコイイぜ?」

「き、貴様!」

雷電・Vは御堂を斬る。

「鬼の持つ刀も良し。鬼に金棒なら侍に刀。人を皆、侍と呼ぶ。

侍は正義か?悪か?

人斬り包丁を使う地点たかが知れてる。

何故、侍は崇められる?鬼とやってる事は変わらぬぞ?

この言葉が分からない奴が……鬼等語るな!天誅!」

雷電・Vは次々と人を斬る。血しぶきを浴びる。

そして町奉行と言う当時の警察が現れる。

「貴様!何をするか!」

「んー……お前等ごときに俺の首取れるか?取れるか!!!雑魚が目ざわりだ。消えろ!俺は……主人が必要だが俺を扱えるかな?んー……扱えないなら、消えてどうぞ。俺はずっとこの場を荒らすけどな」

「……」

「今の世に俺は必要無い。刀が重すぎるからな。だが、俺は斬る。それが俺の生まれた意味だ」

「お前は……何者だ?」

「満足いかねえか?なら、二度と俺の前に現れるな」

雷電・Vは首をはねる。接合部分から血が吹き出る。

「うぜえよ。お前ごときで何か考えるなんてよ。んー……最高の気分だ。嫌いな奴を殺せるってのは」

すると、少年が首をはねられた父親を見る。

「父ちゃん……」

少年は父親の晒し首を見る。

「何を驚く。この馬鹿は今まで何人の鬼の首を飛ばしたと思う。

お前の首も飛ぶか?」

「……あ……あ」

雷電・Vは首を持ち遊び始める。

「最高の気分だよ。もっと殺したい。うざい奴を。お前の様な奴を。

祝福してくれよ。おい。

おい。祝う事も出来ないのか。つまらぬ奴め」

すると、ドゥーロが雷電・Vを止める。

「.....俺は金が欲しいだけだ。革命も野望も求めていない。ましてや、復讐もだ」

「……んー……分からねえな。俺はアンタの気持ちを」

「お前は単に理由を付けて.....何かを斬りたいだけだ....

何かは分かる.....本来の物語の通り、俺だろ」

「……」

「運命は変えられない.....結局俺達は敵のままって事だ」

「変わるよ。変わってやるよ。

俺はお前を斬る。

ただし、正義とか馬鹿らしい目的の為じゃない。

んー……師匠越えの為かな?」

「....」

雷電・Vは刀を振り回す。ドゥーロは武器を持たずに互角に戦う。

闘いは長く続きマラソンマッチに突入する。

「……結末を知りながら俺に挑んだ事は称賛するよ。流石だ。だが、俺は慈悲をかけるつもりはない。死ね」

ドゥーロは斬られ、倒れる。周りの人々はドゥーロを踏み潰し雷電・Vを称賛する。

「やった!鬼が死んだー!アンタは英雄だ!この町一番の英雄だ!」

「……」

「死ね!このドブネズミが!消えろ!バーカ!」

すると、どこからか子供達がやってくる。

「……ドゥーロのおじさーん!」

「んー……金を欲しがっていたのは孤児院の維持費の為か。

……運命がやっと変わった。

やっと」

しかし、結局桃太郎はこの町一番の英雄。鬼はこの世界共通の極悪鬼として名を刻む。

めでたし。めでたし。

ちなみに、桃太郎の正体は桃から生まれた電脳体。桃と言う繭と子供の霊を媒介として桃の中で誕生した。

つまり、オカルトテクノロジーによって偶然誕生した、唯一無二の存在。

第一話 桃太郎 完