複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.407 )
日時: 2016/12/13 14:56
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

第三十章 イエスタデイ・ワンスモア5

注意、イエスタデイ・ワンスモア5から見ても何も分かりません。なので、イエスタデイ・ワンスモアシリーズ未視聴の方は最初から見るのをお勧めします。


嘗て、ミゴ・ロークフと言うブラック企業があった。その会社はゴミ袋と呼ばれ蔑まれていた。そしてミゴ・ロークフは小林財閥により見事倒産。ミゴ・ロークフに所属していた暗殺者達は小林財閥へ異動する事になった。とはいえ、小林会長直属部隊(ヒワノ等)の雑用的な扱い。ゴミ袋は何処に行ってもゴミ袋。
一年後小林財閥は崩壊。直属部隊も雑用も途方に暮れていた。

その時、うつろと言う男が手を差し伸べる。

「僕と一緒に壊したいやろ?楽しいと思うよ?」

嘗ての仲間達と嘗ての敵達は共にエイトハンドレッドに面接無しで入社。

ミスターH、貝田かいだ金木きんぎ浮田うきた宮城みやぎ水口みずぐち大須賀。刀根。ワンスモア・I。エデル。忍賀ヒカル(にんが ひかる)。ブリエ・ティラトーレ。エクラ・ティラトーレ。ドゥーロ。霊犀 結香。
磯野等、その他。




遠く海外。現在、経済戦争により多くの兵器等が創られている。

その中に、一人の優秀な暗殺者がいた。

名前は土井 孫六(どい まごろく)。アダム専属の暗殺者。だが人を殺めることをせず、情報を盗み出す事やスパイ、機械全般が得意。この世界に身を落としている事に後悔すらしている。しかし、暗殺者の性は拭い切れない。ポジティブ思考。

「……」

土井は遠くからスナイパーでターゲットを撃つ。

「……せめて安らかに眠れ」

「土井。この世界によ、慈悲なんていらねえんだよ」

「そうだな。自己満足に過ぎない。後で墓標を建てておこう」

「……俺は会社を辞めて、日本に戻る」

「足洗うのか?」

「ちげーよ。……良いビジネスが俺を待ってる」

「……」

一方、エイトハンドレッドでは。

「大木博樹(おおき ひろき)〜……何してるの?リストラされちゃうよ?」

「うるせえ!俺はやれば出来るんだよ!今はやってないだけだ。俺なら出来るんだよ。何でも……」

「はいはい分かってるよ〜」

大木博樹。元小林財閥子会社ミミーズの暗殺者だがサボり魔として非常に有名。努力が大嫌い。チンピラ達を束ねてギャングみたいな組織を創っている。

出会う事の無い二人は数時間後……人格が、人生が、運命が、全てが変わる。

エリートの土井は午後4時アダムが経営しているホテルの高級ベットに座り、神に祈りを捧げる。土井はキリスト教徒。

「……人殺しに神を祈る資格は無いが、せめて俺が殺した人々がちゃんと幸せになる事を願わないとな。願うだけしか出来ないが……。さて、夜中の任務の為にしっかり寝ないと……」

落ちこぼれの大木は午前12時エイトハンドレッドの寮で貝田かいだと二段ベットで寝ていた。

「貝田……霊犀って奴がこの会社に来るらしいぜ?」

「そうだね……美人で嬉しいよ」

「そんな事オタクのお前に話すつもりなんて無い。俺はイラつくんだよ。コネ入社って奴が。努力もしねーで……」

「大木はどうなんだよ……。毎日、毎日、雑用ばっかで……。上の奴等も社長と対立してるみたいだし。何だっけ?小林財閥がどうのこうのとか……」

「うるせえ!俺はやれば出来るんだ!まだ本気出してないだけだ!畜生……皆、俺を馬鹿にしやがって……。俺の事をちゃんと評価してる奴っていないのかな……!マジで。もういい。寝る」

「……へいへい。そう言えば、海外とか時差があるんだよな。どうでもいいけど」

そして二人は眠りに落ちる。自分の姿として最後の。

大木は目覚める。

「……?仕事、仕事に行かないと」

しかし、大木は今いる場所に驚く。

「……ここ、どこだ?」

土井は目覚める。

「あれ?まだ夜中か……。ん?」

土井は今いる場所に驚く。

「……夢?」

大木の下で貝田は話す。

「うるさいな……どうした?」

「……誰?」

「は?」

「しかし、アダムで活躍してる土井孫六って男は凄いな。夜中に活動するから夕方にはもう寝てるんだってさ。俺、夜中仕事とか耐えられないよ」

「……土井孫六って俺だろ」

「はぁ?……ああ、とうとう現実逃避か。顔洗って今日も元気に雑用しよう……。土井みたいにニュースに取り上げられるレベルの暗殺者になりたいな〜。てかなんで暗殺者なのにニュースに出れるんだよ……」

勿論、暗殺者の事を伏せて報道している。しかし、現在、億万長者で暗殺者達が会社の社員として報道される事が増えている。原因はスポンサーの影響。局にかけての圧力である。暗殺者は表社会にも影響を及ぼしつつある。

「……誰だよ、こいつ……!?」

大木は鏡を見る。写っているのは大木。

「俺は土井なんだよ!土井だ!」

「影響受けすぎ。そろそろ怒るよ?」

「俺は……」

こうして、大木(土井)の物語が動き出す。

敵は自分が創り出した最強の暗殺者チーム。

彼(土井)はどうなるのか。