複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.426 )
日時: 2016/12/26 18:33
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

お知らせ。

大みそか辺りから正月まで一切小説を更新する事が出来ません。ご了承ください。

オリキャラは勿論、募集中です。ただ、返答は長らく出来ません。申し訳ございません。

新年も引き続き応援宜しくお願いします。

皆さん、良いお年を。

此処からは本編です。

大木は闕見我と話す。

「大木。もうすぐ大みそかだ」

「そうっすね。まあ、今年も暗殺ですよ」

「……大みそかから正月まで休めばいいじゃないか」

「暗殺者に休みなんてありません!……闕見我さんが一番分かってるでしょ」

「楽しかったな……」

闕見我はある気配を感じる。

「……忍者か」

「合計7人。天淵一族ですか?」

すると、闕見我は呟く。

「すまない」

闕見我は大木を気絶させる。

忍者達は闕見我の前に現れる。

「闕見我」

「……私の敵はあまりに大きく、私はずっと逃げていた。

私の味方もあまりに大きく、私はずっと甘えていた」

闕見我は消え、現れたのは滓雅。

「私はずっと嘘をついていた。ずっと大木から逃げていた。ずっと見て見ぬフリをしていた。

虚と言うターゲットだけ見て天淵一族を見て見ぬフリをした」

「その代償がこれだ。抜け忍。その暗殺者の首を取り我々の元に戻るのかと思えば。

心に迷いが生じる者から戦争で死んで行くんだ。

死ね」

闕見我は虚を暗殺する為に用意した分身(意思は統一されている。つまり闕見我の中身も滓雅)。しかし、大木に出会った事で闕見我である罪悪感が芽生えていた。

偽りの姿で大木を騙してた事に違和感を感じていた。

「私は嘘をついていた.....だけど、虚と言うターゲットを暗殺する為と自分に言い聞かせて大木とかを騙していたのよ」

「忍が裏切るのは普通の事だ。だが、裏切ってはならない主がいる。お前は此処で主の為に死ぬのだ」

滓雅は大木を見る。

「私はもう嘘をつかない。これが本当の私」

大木は気絶している。

「.....私はもう逃げない。さようなら、ありがとう」

滓雅は天淵一族と戦う。




真っ暗な大みそかに鐘の音が聞こえる。

どこかでクラッカーの音が聞こえる。

どこかでそばのすする音が聞こえる。

世界中が時差の中波の様に幸せな新しい年を迎える。


どこかで逃げずに戦う忍者の音が聞こえる。

「もしも全てが終わったら....

今度は本当の私を見て.....

次は大木ね.....

大木の秘密を聞きたいから。

また、いつか会いたいな.....」

その後、闕見我ととある武器商店はいなくなった。

誰もが、逃げたと呟いた。

一人を除いて。

どこかで逃げずに戦う忍者の音が聞こえる頃、どこかで逃げずに戦う暗殺者の音が聞こえる。

大木は滓雅を見ていた。

「今日は冷える……。

俺も来年になっちゃうけど終わらせようか。

滓雅に次会っても立派に秘密を言える様に」

大木はその場を去る。

大木は土井を探す。

「土井は確か、アダムの日本支部にいるはずだ。

……俺は」

大木は貝田やエデル、等の仲間を思い出す。

「……俺には暗殺がある。

世間では最低の嫌われ者だが、俺にとっては最高の嫌われ者だ」

土井は大木を探す。

「あいつはエイトハンドレッドの直属部隊……」

一度も会った事の無い二人は互いの元へ歩く。

外路の電灯が大木を照らす。誰もいない道路の真ん中で大木は立つ。

「俺の人生は暗殺だった。それを悲しい、怖い等と言う奴がいるだろう。

だが、俺の人生は輝いている。

俺の周りの暗殺者のお陰でね。

その事を入れ替わって気付いたよ。

そしてお前もだ。土井」

「俺の人生も暗殺だ。暗殺しか無い。だが、お前の様な考えを持つ者はどれくらいだろうな。

俺の予想は五人程。お前も入れてな。

俺の人生はクソだった。

雪の様に埋もれて周りの暗殺者に馬鹿にされ笑われた。

その事を入れ替わって気付いたよ。

ついでに俺なんかと死のうとした可哀想な彼女もな。

お前を殺す。大木」

土井を照らす街灯はチカチカ点滅していた。

互いに会った事の無い二人だが互いの事は全て知っていた。二人とも、会った事の無い人間に入れ替わっているからだ。

もはや、互いの事をこれまでの人生と共に歩んだ本名で呼ぶ事も無く10カ月間に過ごした名前で呼んでいた。

「土井。俺はお前に全てを壊された。

……復讐をするつもりは無い。

だが、けじめは付けさせて貰う。

俺が学んだ暗殺でお前を殺す。俺はエイトハンドレッドの直属暗殺者、大木だからな」

「同じ暗殺と言う行為でもお前の動機と俺の動機は全く違う。

俺はお前がいる事で俺は俺で無くなるんだよ。本当の俺は暗殺でしか表現不可能なんだ。

だが、お前に本当の俺は見せられないな。

その時、お前は道路を真っ赤に染めてる最中だからだ」

「互いの過去を全てを……終わらせるぞ!」

「上等だ……天才が。10か月の栄光と共に消えろ!」

未来の為、過去の想い出と共に「現在」を全力で走る。全力で生きる。

世間から見れば、ただの犯罪者。殺人鬼だ。

誰かの目からはどう見えているのだろうか。

ベリーベルは土井と大木の戦いを見る。

「いや、見ないよ。大みそかに殺し合いなんて縁起でもない。

……そう、世間的に考えればな」