複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.429 )
日時: 2016/12/28 19:51
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

第三十一章 東京セカンドバスターズ 〜蘇る東京に弾丸を〜

時は現在。東京は未確認生命体に破壊されていた。ある者はこう呼ぶ。霊獣と。霊獣は人型、獣型、妖怪型が確認されており人々を自分達の仲間にする為に人々に攻撃をする。

霊獣妖怪型。口裂け女やぬらりひょん、ヤマタノオロチ等語り継がれた妖怪達が人を呪い殺す。

また彼等には友達、親族と言う考えが人間と異なり友達を殺して自分の精神を鍛えると言う狂った習わしに従う。

「僕達は友達だよ!」

「なら、お前を殺す。それだけだ……」

霊獣獣型。怪獣の様な妖怪。妖怪型より強く基本的に巨大。

霊獣人型。通常は幽霊の様に姿が見えない。戦闘力は皆無。害虫と同じで駆除すればすぐに消える。

霊獣超人型。非常にレアで人型の亜種。人間の形を維持したままこの世に蘇り式神たる能力を手に入れられる。超人型が発生する理由は不明だが血統が大きく関わっているらしい。

そんな霊獣に立ち向かうのは警察よりも地位の高い政府直属の陰陽師達だった。




此処は東京。赤い電波塔が煌めく。

一人の女性は店でムースを食べる。

「禍々しいネオンの街。母国とはまるで違う人間がウヨウヨいますわ。文化の違いが此処までそうさせるなんて。此処の民族の方々はどのような断末魔を叫ぶのか楽しみですわ」

すると、突如一人の女性がいる店から出火する。

火に燃えて見えるのは歪んだ人々。

「東京には店を燃やす文化があるんですか?何だか気が合いそうな文化ですわね。ただこの私がムースを食べている最中に店を燃やすなんて無礼者ですわ……。野蛮とサディストは全く違います」

歪んだ人々は一人の女性に向かって着実に歩く。

「殺す……お前だけは……許さな……」




煌めくネオンの街にバイクは走る。

「この街は汚させないよ……」

彼は香具師 剣兎(やし けんと)。陰陽師の一員で分族。東京を愛する男。無口。

「……ちょっと速いってバイク!」

バイクの二人乗りの後ろに乗っているのは伊賀いが。陰陽師では無いが呪詛を操れる。式神召喚、忍術が得意。

一方、燃える店の中で霊獣を殴り飛ばす男がいた。

「こいつはそうとうな恨みだ……人間を汚す悪め!」

彼は天獄てんごく。陰陽師の一員では無く霊感がとても強く政府から引き抜かれた警官。

「よっと!早く避難してくださーい!ハクマックル……まだかね。人型でもかなり強い方だよ」

一人のムースを食べていた女性を避難させる男性の名前は登岐目 海(ときめ かい)。霊感はほぼ無いが式神使い。自分の式神を召喚させ憑依も可能。

「東京。不思議な街ですわね」

「……んー?確かに霊獣が出現するのは東京だけだからねー。何でなのかはどうでも良いけど」

女性は不敵に笑う。

「霊獣?素敵な生命体がこの東京にいるなんて素敵ですわ。でもちゃんと実体が無いと面白みに欠けますわ」

「……?」

女性はその場を去る。

女性はその後の霊獣の大きな変化に大きく関わる事になる。

香具師と伊賀は天獄と登岐目の元に行く。

しかし協力はしない。

伊賀は呟く。

「此処からは我々、由緒正しき天淵一族の出番だ。似非共は消え失せろ……」

現在陰陽師は三つの派閥に分かれている。

一つ。天淵一族。由緒正しき陰陽師の血を受け継ぐ者達と分族。

二つ。日本政府。天獄等の霊感の強い者等の占い師が勤めている。非常に優秀な集団。

三つ。地岳じがく一族。天淵一族とかつて強い結びつきになった一族だが天淵一族の裏切りにより衰退。しかし少人数ながら活動中。

だがどう見ても霊獣駆除の為に活動しているとは思えない。

また後継ぎ問題等が発生している。

此処は東京。霊獣と式神と人間が集う都市。

東京セカンドバスターズ。二度目の人生(幽霊)を破壊する。





お知らせ。

数日前に言いましたが明日、12月29日からお正月まで小説の更新が出来ません。また皆様と会える日を楽しみにしています。それではまた新年に会いましょう。