複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.433 )
日時: 2017/01/07 15:55
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

天淵一族は集会をしていた。

「霊獣の位置は霊感で分かるとして霊獣の強度の判明が未だに分からないな」

「地岳一族の動きも気になるな。まあいつでも殲滅出来るがね。それより厄介なのは政府の方だ」

過去に戻る。

地岳明子の娘、地岳洋子。式神は出せるが普通の能力を持つ後継者。

彼女は真面目だった。真面目に修行を行い母親の期待に応えたかった。

そんな時、現れたのは養子のエリクンだった。

エリクンは当時霊感の素質はあったものの使いこなす事が出来なかった為、期待されていなかった。

だが、母親はエリクンを正式な後継者として発表し地岳洋子は後継者から外れてしまう。

エリクンはハクマックルと話していた。

「俺が後継者....周りから馬鹿にされてるのに。きっと俺を晒し者にしようとしてるんだ!」

「そうならない為にも修行だ!.....居場所を創る為に。よそ者でも出来る所を見せる...!」

地岳一族と天淵一族が表面上のみの仲に対しエリクンとハクマックルは非常に仲が良かった。

地岳はエリクンの様子を見る。

「……」

地岳明子は何故、娘では無くエリクンを後継者に指名したのかは娘を天淵一族に嫁がせる為。

地岳一族は洋子を天淵一族の一員にさせて天淵一族の実権を握る為の策であった。

天淵一族は子孫繁栄、後継者の為、地岳一族の提案に乗る。

相手はハクマックルであった。

「天淵一族じゃないのか?」

「ハクマックルは家族だ。一族同然だよ。それにお宅のエリクンと仲が良いじゃないか。同じ出身地って事で。

何も問題無いだろ?」

「……」

ハクマックルと地岳は婚約者になった。

エリクンは驚く。

「.....!何かおかしくない?」

「裏なんて無いよ。俺の家族だから」

天淵一族は地岳一族の陰謀を知っていた。

「ハクマックルを養子に用意した理由はこの時の為だ。我々高貴な天淵一族があんな馬鹿一族等と手を組む訳なかろう。

ハクマックルと地岳の結婚式場で地岳一族とハクマックルを皆殺しにする。

キッチリ祝ってやるよ。結婚ついでに地岳一族の終わりもな」

そして当日、天淵一族の裏切りにより地岳一族はほぼ皆殺しにされた。

ハクマックルとエリクンはその場を去る。地岳洋子は行方不明。

「....まさか俺の家族が....」

「これが陰陽師のやり方なのか.....?そんなに覇権が大事なのか?」

「何か裏があるはず。天淵一族がこんな事をする訳がない!」

「目を覚ませよ。ハクマックル.....」

「陰陽師は正義の為に活動する。陰陽師は平和の為に霊獣を....!」

「.....」

エリクンは呟く。

「本当に恐ろしいのは霊獣じゃなくて人間だよ」

ハクマックルは激怒する。

「そんな事は無い!何か.....あるはずなんだ!皆、何か!」

「俺は間違っていた。何も信用するべきじゃなかった。人間もお前も.....」

エリクンはハクマックルを殺そうと刀を振るう。

「お前も俺を利用する気だろ!ちょっと才能があるからって調子に乗るなよ!」

「違う!違う!」

「ずっとムカついてたんだよ。俺とお前はいつも比べられてよ。何が、俺達は同じだよ。

.....俺はお前の全てを壊す。

天淵一族も東京も。

全部!」

「....エリクン」

ハクマックルはエリクンと戦う。

乱戦の末、勝ったのはハクマックルだった。

「.....ずっと友達でいたかった」

「.....」

ハクマックルはとどめを刺さずにその場を去る。

エリクンは呟く。

「才能が無い友達はいらない。やっぱお前もあいつ等と同じだよ」

すると、エリクンの元に天使が現れる。

「どうも〜霊獣超人型、キルエルです♪貴方を立派な霊獣にさせにきました!」

「....?」

また天使の姿をしたもう一人の男性も現れる。

「私は雷電・V(らいでん・ブイ)。東京のナビシステムでございます。貴方の血なら霊獣超人型は余裕でしょう」

「霊獣?」

「霊獣は憎悪の具現化。

この世界は一度滅んでいる。

前の前の前の辺りの世界は東京。

終わらせたのは天淵一族の先祖が呼び起こした四人の式神達。

次の世界は東京が壊れた後の世界。

其処から再生された物語は時計塔。

時は進み、人間は差別国家を創り蟻と人間と言う恐ろしい政治をし始める。

しかし蟻達の逆襲により時計塔は交わりあるべき東京へ再び戻る。

だが違うのはまだ前の世界に輪廻出来ない未確認生命体が霊獣と名前を変えている事。

このままだと繰り返される。この東京の方程式が二度とエラーにならないように。

この蘇った東京に弾丸を撃って欲しい。

東京は二度死ぬ」



この世界はある世界の続きの物語。