複雑・ファジー小説
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.443 )
- 日時: 2017/01/16 17:32
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
シスイと雛田は奴隷のいる教室へ立ち寄る。
教室は死臭が漂い、蛾死寸前の人間達が倒れていた。
「むごい……」
「これは……」
一方、青組のビリーは赤組のリーダー風柚竜を呼ぶ。
「プールを温泉代わりにしてくれないかな?風呂に入りたいんですよ」
「良いんだな。好きなだけ豪遊すればいいんだな」
シスイは雛田と別れて行動する。理由は青組の調査を素早く終わらせる為。
今回はリーダーのビリー襲撃が主な目的。見回りや貴族の行動や盗み聞きをしてビリー襲撃に最も適した時間を見つけ出す。
雛田はプールサイドに来ていた。
「あれは……誰?」
雛田は風柚竜の事を知らない。ビリーの事はシスイに写真を見せてもらい知っていたが風柚竜は自分の身分を一切明かさない程の軍師。
風柚竜はプールに小さな盗聴器を付ける。
「掃除をする時にこれで本音が聞けますね。しかしこの学校盗聴器や監視カメラまであるなんて。希望塾とは言え何か……」
「あれは青組の人?でも護衛も無しに一人で……?」
風柚竜は笑いながら雛田の方を向く。
「男女逆だったら大問題ですよ」
「……!?」
風柚竜は全裸の状態で雛田の方へ向かう。
「えええええ!!?」
「青組の人ではありませんね?誰ですか?」
「ちょ、ちょっと!?」
「反応が可愛いですね。この世界にこんな初々しい経験が出来るとは」
「へ?か、可愛い?」
風柚竜はプールに戻る。
「どうやって此処に?私の身体を見に来たのですか?それとも暗殺ですか?」
「べ、別に!?」
「照れなくて良いんですよ。ほら一緒に入りません?」
「いやいやいやいや……そんなの嫌です!」
「……さて今日はもう時間だ。明日、またこの時間に来て下さいね?
何か不思議な感じがするんですよ」
「……そ、そんなの嫌ですよ」
雛田はどこかに去る。
風柚竜は呟く。
「何処かの組ですかね。にしても、この気分は久々です。
……本当に」
シスイと雛田は合流する。
「何か分かった?」
「え?え〜と……」
シスイと雛田は互いに情報交換をする。
「朝方が一番人がいない訳だね。それなら大丈夫かも。ビリーの首」
すると、看守がシスイと雛田の元へ行く。
「何をしている、奴隷」
「!?」
「なんで此処に……」
「教室にどうやって抜け出した?まあ良い」
看守はシスイと雛田を教室へ閉じ込める。
「恐らく監視カメラで異変に気づかれたのよ」
「監視カメラ!?そんなのがあるなんて……」
ビリーは体育館で娯楽を楽しむ。
体育館はバトルフィールド。まず参加者は代理人を建ててバトルフィールドで戦わせる。
参加者はどれくらい賭けるかを勝負。
代理人は試合を行う。
その勝敗で金が大きく動く。
ビリーは奴隷を代理人に建てて遊ぶ。
「おい、赤組の馬鹿をとっ捕まえるんだな。
僕のこの政治を終わらせる訳にはいかないんだな。
僕が死んだ後はこの組がどうなろうか知らないんだな。
でも僕が生きている時は永遠にこの娯楽を楽しむんだな!」
ビリーは叫ぶ。
「世界から見れば命は平等なんだな。でも命を見る人間から見れば平等なんて無いんだな。
積み上げて来た価値が違うんだな。
僕はキングなんだな!
奴隷の人生と王の人生は平等じゃないんだな!」
風柚竜は兵士に囲まれる。
「……契約解除と言う事で宜しいですか?赤組もなめられたモノですね」
「奴隷のいる教室に入って貰うぞ。お前を人質に出来れば赤組も容易く動けまい。王が望んでいるのは今の生活を出来るだけ長続きさせるだけ。
国の為だ。犠牲は付き物だろ?」