複雑・ファジー小説
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.444 )
- 日時: 2017/01/17 18:53
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
風柚竜は奴隷教室に入る。其処にはシスイと雛田がいた。
シスイは風柚竜が赤組のリーダーだと気づいている。
「……!」
雛田と風柚竜は目を合わせ驚く。
「さっきの……!」
「変態さんですか……まさか奴隷だったとは」
「って違う!」
シスイはその場から逃げ、隠れる。
「……雛田、置いてきちゃった……どうしよ……」
「貴方は何故此処に?」
「この世界の救済です!後は……親友の仇打ちです」
雛田は斑を思い出す。
「……そうですか。仇ですか。
良いですね。私も此処にいる理由は仇打ちなんですよ。
貴方は運が良いです。
私がいなければきっと貴方は死んでいたでしょうね」
「……?」
「私も世界を救う為に行動を起こしています。
どんなに罪の無い者を殺してまでも、私はこの世界を救うんです。
そう、全ては絶望の為に」
「……」
「でもそんな心構えも苦しいんですよ。冷徹でいなければ殺される。ならば自分は殺す側の立場であろうと。
そう、全ての組を制圧し全員処刑し赤組のみを最後にこの学校の支配。
それで平和が戻ります。
それにこの戦争の発端は現在の組のリーダー達です。
青組、ビリーを始め、全ての組は茶番。
全て俺達赤組、反乱軍を消す為の戦争。
それを私が知らないと思われているのが腹立たしいですよ。
君が奴隷でむしろ良かった」
小さな声で続く。
「他の組だったら……斬らなきゃならないから」
「……」
「しかし君といると心が安らぎます。前の自分に戻れるかのように」
すると、看守が奴隷教室に入る。
「……生贄の時間だ。喰われたい奴はいるか?」
生贄。ビリーに献上する人肉。生贄は大きな儀式をしたのちにビリーに喰われる。
「儀式?」
「そう、まあ料理で言う下準備だ。ビリーはもう焼肉には飽きたらしくてな。創作料理でじっくり楽しませてやるよ」
看守は真っ先に雛田を選ぶ。
「そんな!?」
シスイは耐える。
「……助けたいけど、私の力じゃ……ごめんなさい」
「明日、迎えに来る。せいぜい余生を楽しめよ」
雛田は考える。
「明日……どうしよう」
風柚竜は呟く。
「助かる方法は一つです。青組を潰すんですよ」
「どうやって……」
「それはですね」
風柚竜は作戦を立てる。
「……」
「青組を今まで生かしていたのは契約のみです。それを忘れた組長さんが派手にやらかすなんて愚の骨頂ですよ」
一方、笹木は奴隷達の現状を撮影していた。
撮影しか出来なかった。
「.....強くなりたい」
笹木の傍にシスイが現れる。
「駄目よ。貴方はこのまま撮り続けるべきだわ」
「.....どうしてここに?」
「簡単よ。青組のリーダーを強行突破してでも殺す。その為には奴隷達の力を借りるしかないわ」
「.....」
「貴方はいつかこの戦争を後世に伝えるのよ。
優しい学校があれば強さなんていらない。
皆幸せなら強さなんていらない。
私欲を肥やすクズを暗殺する……!」
翌日、雛田は祭壇に生贄として現れる。
「美味しそうなんだな!」
風柚竜は水道のメーターを見る。
「……」