複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.445 )
日時: 2017/01/18 16:22
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

雛田は祭壇に捧げられ、ビリーはよだれを垂らしながら包丁を研ぐ。

「喰ってやるんだな!ぶち殺して筋肉の繊維から乳房、内臓の汁、血液まで残部喰らってやるんだな!」

雛田は目を閉じる。その様子を笹木とシスイは見る。

「.....」

「ビリー……!」

雛田の目の前にビリーは現れる。

「この美術室で僕の食事を行うんだな。僕の行為は全て芸術の一言で片づけられるんだな。

そう、全て許されるんだな」

ビリーは包丁を雛田に向けながら口を開ける。すると雛田は叫ぶ。

「今よ!」

すると風柚竜が美術室の黒板を叩き割りそのままビリーの口に何かを入れさせる。

「水は貴重です。節水しなければ水の蓄えは無くなってしまいます。

飲み水も風呂も洗濯も。

トイレも」

ビリーは何かを察する。

「私が入れたのは大量の人糞ですよ。流石に私はビニール手袋でどうにか道徳を保ってますが。

貴方は……」

ビリーは風柚竜の腕を掴み投げ飛ばす。

「ふ、ふざけるんじゃないんだな!?

ぐ、軍師がまさか糞で攻撃するなんてとんだクソ軍師なんだな!」

「でもお陰で貴方は彼女を食する事が出来ません。

クソまみれの口で……。水も貴重ですし」

ビリーは発狂する。

「誰か口の糞を.....!うあああああああああああああ!!!」

ビリーの護衛達が大量に入り込む。

雛田は戸惑う。

「こ、此処からの作戦は聞いて無いけど!?」

シスイは風柚竜を見て驚く。

「どうして雛田を助けてるの?」

「....雛田にとっては風柚竜は斑の仇のはず」

風柚竜は呟く。

「答えは一つです。貴方と私でランデブーするんですよ」

「え?」

「愛の逃避行も悪くありませんか?」

「え、あ、あの……」

「本気にしました?可愛いですね。

本当にいつか二人で笑える日が来ると良いですね。

その為に私は……皆殺しにしますよ」

風柚竜は敵を殴り暴れ始める。

「貴様ー!」

ビリーは廊下に逃げる。

「....他の組に伝えて僕の組を守って貰うんだな。

此処は僕の城なんだな!

僕はキングなんだな!

誰も僕に....」

ビリーは何者かに撃たれ倒れる。

「青組の需要はゼロ。リーダー不在の赤組を叩くぞ。

黒組、白組が手を組めば赤組を容易く落ちるだろう」

青組はただの陽動作戦に過ぎなかった。

二つの組の野望の為の犠牲。

ビリーもまた奴隷だった。

風柚竜は雛田を逃がす。

「君は生きるんだ。自分と仇の為に。世界の為に」

「貴方も願いの為に……頑張って」

シスイは気付く。

「まさか互いの事を知っていないの?

風柚竜は世界を正そうとする英雄と知らず。

雛田は世界を壊そうとする魔王と知らず」




後に雛田は笹木とシスイと共に白組、黒組を撃破し英雄となる。それは赤組の脅威となる。

「……英雄。私の邪魔をする者は全員処分します」

二人を惹き会うのは宿命か絆か。

今日も学園で戦争が起こる。

どちらも世界を守るために。

明日も見えない光りは今日も輝く。

明日に輝け戦争学園 完