複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.64 )
日時: 2016/07/23 18:32
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

空模様は目覚める。


其処は大きなテントだった。



目の前には奇妙なモンスターと180cmで灰色の髪に髭を生やしている50代くらいの男性がいた。


「金儲けにならない事等したくも無いのだが....!」



目が一つのモンスターは空模様を診察する。


「治癒能力はバッチリだ。にしても、私、式神を呼ぶとはタダ者じゃないな?」

「私は陰陽師でね。君を何か憑依させる事も出来るが?」


「ランプの魔人はゴメンだね。それじゃ、後、今後治癒能力ならブロッサム等の式神を召喚すると良い。私よりも若いが、優秀な奴等だ」



「ああ....」







「...私の名は天淵 総十郎。どうせもう2度と会わないのだから自己紹介は無意味か」


「……?」



「これから死神のジャッジによりお前が死ぬか生きるかの選択肢を迫られる。

死神さんの言う事は絶対。もう逃げる事さえ叶わない。

まあ生きていても死んでいないのと同じになる訳だが....」






空模様は驚く。



「ぜ、全然意味が分からないんですけど?」









天淵と空模様がいるテントの端にはビールを飲んでいる人物がいた。



「貴様、運が良いのだな。普通の人間ならその場でジャッジされ殺されていたぞ?」


「あ……」


「自己紹介が遅れてしまった。俺の名は柴田 阿修羅。とは言っても死ぬ人間に挨拶なんて縁起が悪いな。美少女にでも会えれば縁起なんて吹き飛ぶんだが。死神は全然仮面取らないのだからな……」






「柴田。死神と風抽竜は?」



「陸田組に乗り込んでいる。俺も参加したかったが、この町自体のジャッジを頼まれてな」



「それで?どうなのだ?どうせいつものように消え去るんだろうが」





「いや……あの仮面を被った少女にそんな力があるとは思えないんですけど」




柴田は空模様の首を掴み絞める。



「ぐああああ……」





柴田は守護神の像阿修羅の仮面を被る。




「死神は神も従わせる程の強さだ。死神を侮辱するのは我々を侮辱するのと同じ。

此処でお前の頭を潰しておくか?」





「柴田。そんな事をすれば死神は怒る...!頼むから止めろ」



柴田は手を離す。


















一方、死神と風抽竜は、陸田組の本拠地にいた。





「そう言えばさ、次に行く町って何処だっけ?」


「さっき、ヨーロッパのイタリアに行きたいって言ったばっかですよ」



「え〜言ったっけ?まあ良いや!とにかく、次はオーストラリアだね!」



「一気に日本から南半球ですか?さすがに厳しいですよ?」









その場にいたチンピラは叫ぶ。


「お前等うるせーぞ!コラッ!」





風抽竜はチンピラに向かう。



「チンピラさん。千頭龍と言う組織をご存じですか?」


「ああ……中国のマフィアだろ?武器から何から安値で売ってる奴等で色んな仮面を造っていた。でも、確か壊滅したんだろ?」



「ええ。その組織に私は在籍していたのですよ。仮面を造る技術師として。

しかし、あの愉快な髑髏少女がその組織に連れてこられた、わずか30秒で……壊滅したんですよ。


私は死んだと思ったのですが……」







「黙れ!」




途端に、風抽竜は仮面を持ちチンピラを封印する。





チンピラは消え、持っていた仮面の形はドロドロに溶ける。




「仮面にするのにも値しない程の人間でしたか。これは失礼」











すると、陸田組の会長。陸田が付き添いと現れる。



「やあ、私は陸田。隣にいるのは部下の一だ」


「どうも一だ!宜しくな!」




死神は一を見る。



「……どうして君は此処に?」



「ああ……親父が陸田さんと知り合いで!此処に雇わせて貰っているんだ!」






一は陸田に語る。



「そう言えば!あの孤児所から引き取ったって言っていた19歳の女性はどうするんですかね!」



「え……え……。あ、ああ……あの子か。大丈夫だ。そのままで。坂本君に任せてくれれば」




風抽竜は、その場を離れる。





陸田は死神を見る。




「貴方の噂は存じている。

何でも、人殺しをしたり人助けをしたりとか、とにかく気まぐれで……」



「気まぐれじゃないよ〜。殺す価値があるか、助ける価値があるかの違いだけ。


貴方はどうかな?」




「え……」


「私を楽しませてくれる?」





「つまらなかったら……?」




「なら殺すよ。アハハァ!……でも、意外に噂って浸透するんだね。ちょっと、イライラしちゃった。これじゃ、本性隠せないじゃん」















一方、別の所では。



坂本と言う男性が19歳の少女を監禁していた。



「上玉だぜ。こいつ……」



「ふえええええええええええええええええ!!!!何ですか?何なんですか?意味が分からないんですけど!」



「……お、落ち着け。アイス食べるか?」



「と言うか眼鏡何処ですか?誰ですか?此処何処ですか?私誰ですか?」



「最後のは慌て過ぎで自分でも何を言っているのか絶対に分かっていないはずだ。

深呼吸をするんだ。吸って、吐いて。吸って、吐いて」






風抽竜はその様子を見る。



「どの仮面が良いのでしょうか。なるべく手加減をしないといけませんので」