複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.77 )
日時: 2016/07/29 17:22
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

天淵は電撃を刀に込めて人々を切り倒していく。



「……畜生……」


「無駄な足掻きだ。この世界で生きる希望を持つ者等」










人々は降参し、逃げ始める。




女神は叫ぶ。


死神は呟く。



「仲間が消える衝撃はどう言う気分?」



「嫌ッ!嫌ッ!うああああああ!!!!」
















女神は泣き始める。




「この世界が死んでから何が生まれたの?この世界が終わって何が始まったの?



どうして、私はいつも一人なの?」









死神は大鎌で女神を討伐する。




「……薄っぺらな事言ってる暇あるならもう少し頭使ってよ。


仮にも女神でしょ。ガブリエル」





「ラファエル……?私は誰からも必要とされない神。




世界が死んで四人の神が生まれた」







「……私達は神じゃないし、世界は死んで無いよ。


甘い現実を見過ぎなのよ。



勝手に世界を殺すな」










女神は消える。













天淵は死神の元へ行く。





「何だったんだ....?」




「後で、仲間にも話すけど。


数年前に起こった謎の閃光は私と女神、そして後二人の神……に近い存在が生まれる時に起こったのよ」



「....それで、世界が死んで死神達が生まれたのか?


いや、余計な詮索は好まないんだな。成程、旅の目的は三人の神の討伐....」




「だからさ〜私は神を殺す為に旅してるんじゃないの。エデルと同じで旅行が好きなの!


ただ三人の神はこの世界の再生を希望している。それが許せないだけ」
















天淵と死神は仲間の元へ行く。






ミスターHは敵地に潜入する時にいつも持っている着替え用の服を着ていた。






一は狐ながらゲームの製作やプラモデルの改造で遊んでいた。





エデルは動物好きの母親の為に犬や猫を飼い世話をしていた。




風柚竜はラーメン作りに没頭。久々にちゃんとした設備が整っているキッチンで興奮していたが、虚無の仮面を被り淡々とラーメン作りに励んでいる。



柴田はネバーエンドズのメンバーと賭け事に没頭。いつもは命を賭けているが一応恩人の為、情けをかけているらしいが、参加者はいつも半殺し状態で発見される。









ミスターHは死神の元へやってくる。




「女神が死んだのか。私は何処か遠くへ逃げる必要があるみたいだ」




「どう言う事?」



柴田は説明する。


「名前を言うのも恐ろしい……。彼は通称、魔神と呼ぶ」



「私と共に生まれたあいつね。名前を言わないなら別に良いけど」



「魔神はミスターHと取引をし、強制的に支配下に置かれてしまったのだ……!その後、ミスターHは私と出会い殺し屋で生計を建てながら逃げ続ける毎日を過ごしていた」



「ああ、真の悪魔に相応しく決して敵に回したくない。そして、この女神の組織に属する事で魔神が手出し出来ないようにしたんだ。事情を知らない女神からは仲間を殺そうとしている訳だから」








ミスターHはアメリカの地図を広げる。



「このニューヨークに魔神の本拠地があるのだよ。其処に行けば……」



「う〜ん、私今、メキシコの気分なのよね」


「まあゆっくり行けば良い。私は何処か隠れられる所に隠れるとするよ」









ミスターHは荷物を持ち女神の所へと向かう。






天淵はミスターHを見る。


「どうして女神の方へ?」



「簡単だよ。女神も一人ぼっちじゃ無かったと言う事」

















そして、空を駆ける大きな馬車と共に死神達はメキシコへ向かう。







そして馬車の中ではエデルと一は天淵に抗議していた。



「お、お母さんが生き返れないんですか!?どうしてですか!」


「そうだ!俺だって生き返ったんだし!」





「確かにゲームなら呪文とかで金で蘇る。だが物理法則が壊れても、人の理は壊れない。


人の命はそれだけ重いんだよ。しかもクローンなら尚更じゃないか」



「ぷー!この分からず屋!絶対に式神を呼ばせて貰いますからね!」



「....19歳なら分かっているだろ。死と生くらい」






一は風柚竜に頼んで、狐用のガスマスクを造って貰う。





「これならサイズが合う!」



「一さん!忘れてました!もう怒ってませんから、人間に戻しますね!」



「いや個人的に好きだからもう少しだけこのままで!この姿は貴重な体験だ!狐になれるなんて!」









馬車の中にはキッチン、寝室、風呂やトイレ、洗濯機、冷蔵庫、電子レンジ(全て式神がどうにかしてくれる。ただし、洗濯機等の家電は一が制作)等があり、生活するには十分だった。





天淵は身体から火を出す。その上に風柚竜がまだ固いパスタ麺が入った鍋を火の上に用意する。



「今日は久々に生麺のラーメンを制作します。パスタラーメンも中々の出来だと思いますよ?」


「インスタントで良いと思うのだが....」








洗濯機には柴田がいた。



「ヨーロッパからアメリカは意外に近いのか……」



柴田はビールを飲みながら、洗濯機のボタンを押し洗濯物を出す。









ちなみに、馬車のスピードは飛行機よりちょっと速い。本当はかなり早いが、死神が次の目的地まで行く時のワクワク感を楽しみたいと言う理由からこの速さに。ちなみに、旅の始めの方は本当に地上の馬車のスピードで走っていた。しかしあまりに遅い為、天淵に式神が愛想尽かされたので現在のスピードに。













そして、メキシコへ。





メキシコには、かなり巨大な施設のみが建てられておりそれ以外は全て何も無い高野。






すると、見張り番が死神に近づく。



見張り番はスペイン語で死神に話す。



死神もスペイン語で対応する。






「此処は、スクイズの支部だ。お前等女神様にアポは取ったのか?それとも、魔神様の使いか?」

「どちらでも無い。私は死神」



「は……?誰だ」




死神はテンションが上がり、見張り番を殴り飛ばす。



「やったー!私を知らない人がいたよ!いや〜こういう感じじゃないと。警戒されると直ぐに逃げられるんだから!」











此処はスクイズ、メキシコ支部。ある人物が研究に集中したいが為に造られた施設。


エデルの母親のクローンを造った人物でもある。









死神達は施設の中へ侵攻する。エデルは人々を可愛いカモメに変えて、戦闘意思を無くさせる。一は閃光が凝縮されたレーザーを発射し、目にダメージを。柴田は武器を腐らせる。天淵は土砂崩れを発生させ、施設を囲む。風柚竜は格闘術で施設の中にいる者を排除していく。







そして、死神達は研究室へ。










研究室では一人の男性が実験をしていた。



「止めて下さい!ヒワノさん!」


男性は実験体の右足を観察する。


男性は注射を右足に刺す。



何かの成分が足の中に入り込む。


すると、実験体の足は腐り始める。



「た、助けて!助けて!」


「……駄目^^」


「そんな!助けて!」



「悪い子にはお仕置きが必要だな〜」


壊死した脚をヒワノは蹴り飛ばし、足の付け根に注射を打つ。



「ぐあああああああ!!!」





すると、少しずつ足が再生を始める。だが猛烈な激痛が走る。



「ぐあああああああああああああああ!!!あああああ!!!」








「腐るのは速いけど、やっぱり再生は遅いな」





死神はヒワノに話しかける。


「何してるの?」


「君は?」


「死神、そして勢いでこの施設壊滅させちゃったけど、まあ君以外は雑魚しかいなかったからいっか。




今から君に審判を下したいと思うんだけど?」



「それより名前言わせてよ。僕はヒワノ……名前、間違えないでね?」





ヒワノ。性別は男性。年齢 見た目21歳。しかし、薬で若返っている為実年齢は不明。性格 残忍、冷酷、とにかく狂ってる。容姿は銀髪のロン毛、狂ったような紅目。


女神の部下で自分の開発した薬などを使う。


人体実験や薬品作りが好き。




現在は身体が再生する薬を制作中。名前をヒノワと間違えられると激怒するマッドサイエンティスト。





「ぐああああああああああ!!!」



「それで、ヒワノ君。周りの死体は何?」



「これは僕が実験で失敗した廃棄物。僕が大好きな死臭がするけど、このマスクを被っていれば匂いを嗅げる状態で有害物質を吸う事が出来ない」



ヒワノはそう言って羊たちが沈黙しそうなマスクを被る。




ヒワノはあるケースを持ち運び、死神に見せる。


「客人は珍しいよ。いつもは実験台にもならないブリキ人形しか周りにいないから。

うん、君には女神と同じ匂いがするよ。

いずれは、女神を奈落の底に落とす程の計画を実行しようとしているが、君に変更したくなった。まあ計画通りにいかないと僕は……ッフフ。

怒りが快感になり、つい自分を忘れ、思っていた事以上の行為をしてしまう。

つまり自分をコントロールが出来なくなる。それは人間失格だ。何故なら僕達は獣では無いから♪」





「成程、つまり君には二人の人格がいると言う事だね」










狐の一は死体達を見る。



「ガスマスクがこんな所で役に立つとは……!」






柴田達は死体には興味無さそうに葉巻を吸いながら敵を倒す。











ヒワノは死神に話す。



「此処の生活には少し飽きてきてね♪♪君とならうまく行けそうだ」


「……今の研究は?」



「もう、完成してるよ」





実験台の足が見事に再生されていた。





一は冷凍保存装置に入っているある人物を見る。



「……誰だっけ?」








「彼の名前は地獄門 士。唯一僕の趣味を理解してくれた人間だろう。

ちょっと色々逢って彼の心臓が無くなってね。この再生する薬があれば生き返る事が可能だ」




「それなら天淵にも……」


天淵は死神に話す。


「確かに可能だが式神の気分によって違う。それに、代償も払わないといけないのだ」



エデルは質問する。


「お、おお、おお母さんは生き返れないんですか!?」


「戦闘用クローンの寿命なんて1年も無い」




ヒワノは頷く。



「クローンにも欠点がなければ面白くはならないんだよ^^生命体は欠陥があるからこそ、一人で生きる事を止めない。僕は素晴らしいと思うよ」






ヒワノは地獄門に別れを告げる。




「そう、そして僕も欠陥が必要なのさ。そうする事で何か満たそうとして生きる。夢はかなえられないから素敵だよって事」





死神は寝ていた。