複雑・ファジー小説
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.82 )
- 日時: 2016/08/01 18:05
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
一方、死神達は空を駆ける馬車で田舎町へ向かう。
死神と柴田、天淵、ヒワノ、風柚竜はエデルの母親であった化け物を囲み話し合う。
「この処理ってどうなんの?」
天淵はタバコを吸う。
「無駄な物体だ。処分するに限る」
風柚竜は反対する。
「駄目ですよ。彼女の母親なんですから」
ヒワノは化け物を研究する。
「なかなか使い道がある訳ではないからね〜。兵器としても未熟。やっぱり、クローンで兵器なんて無理か♪」
柴田は葉巻を吸う。
「こういうのはエデルさんが決める事だろう。お前等にどうこう言う権利は無いのだ」
「美少女好きは黙っていろ」
「お前こそ黙れ!エデルさんの気持ちも分からない外道が!」
「....死神」
死神は眠っていた。
柴田はヒワノを見る。
「まず貴様がエデルさんの願いを叶えなかったからこうなったのだ。自覚はあるのか!」
「実験に失敗はつきもの〜。それに母親って言ってるけど、これは、クローンじゃん。
本物の母親だとしてもどうでも良いけどね。
僕は家族なんて意味が分からないし、涙を流す理由も知らない。
ただ、早死にしただけ。人はいずれ死ぬんだよ♪」
風柚竜はヒワノを見る。
「文化も出身地も生活も違うが、我々には共通点があります。
全員壊れている事です。
なので一つの意見にまとめる事なんて不可能と考えるべきですよ。
……ゆえに死神様に決めて貰いましょう」
死神は目覚め、ヒワノに語る。
「これから、エデルと話し合って結論を出せば良いんだよ。
つまり、互いに同調するのではなく、互いの違いを認めてこそ、この母親の行くべき道が決まる」
「……家族って何?」
「私やエデルのような者達の集まりだよ……」
「……壊れている世界だからこそそう言う繋がりは大切だね^^」
すると、真下に魔神が死神を見ていた。
「女神を殺したのは死神だったかな?
もう一人の神との会談の手土産としよう」
一方、田舎町では。
小屋の近くでエデルは泣いていた。
「お、お母さん……」
すると、小屋の中で誰かが叫ぶ。
「母....?貴方はだ、誰っ....」
「ふええええ!!ビックリしたー!あ、わ、私はエデルって言います」
「わ 私はキ、キャロライン・ブランで、です.........」
キャロライン・ブラン。性別は女性。年齢は18歳。性格は内気で暗く常におどおどしている色々と情緒不安定で些細な事で錯乱や発狂をする。容姿は163cm 64㎏ B:87 W:60 H:75。紫がかった黒の癖毛の長髪 青色の瞳 目の下にクマ 不健康な白い肌。
「貴方も.....わ、私をイジメに来たの?」
「違います!私はちょっと……色々……?」
「また墓を建てないと....イジメる人達の墓なんて造りたくないけど。
し、死人に罪は無いっから.....」
キャロラインはフラフラと歩き始めエデルを吹き飛ばす。
エデルはボロボロの壁に激突する。
キャロラインは悲しげな表情を見せながら呟く。
「何が母親よ....か、価値観を....押し付けるだけの....」
キャロラインは泣きながら叫ぶ。
すると、周りの瓦礫が浮遊し、キャロラインは衝撃波を放つ。
すると、クロエがエデルを守る。
「クロエさん!あの人……」
「キャロラインは世界が壊れる前に母親に虐待されたり周囲からイジメを受けていた。
そして彼女は、ある夏の日。
彼女の世界だったこの町を破壊。
能力は強力だけど長時間の使用は不可。使いすぎると鼻血を出してぶっ倒れるの。
魔神は世界が壊れる前に現れた超能力者として保護する予定だったの」
一方、フランと一は。
「ほら、水が逆流させる事も容易いです」
「おお!凄いな!」
フランは木材とパソコンを持ちこむ。
「木材を無線LANに見立てることも可能でーす」
「凄っ!」
遠くの監視カメラがフラン達の方を向く。
キャロラインとクロエは構える。
エデルは戸惑う。
「ふええっ!」
「エデルと一は私を人間として見てくれた唯一の友達。
絶対に傷一つすら付けさせない」
「....」
キャロラインはおどおどし始める。
「あ、あ……」
「大丈夫、私は貴方の友達よ」
「....」
「逃げて。この化け物から」
キャロラインは悲しげに二人を見る。
「嫌だ......怖い.......」
「黙れ!」
クロエは霧を放出させる。
キャロラインは霧の進行を止め、切り刻む。
クロエは銃を構え、キャロラインを撃つ。
キャロラインは念力で強固なバリアを張る。
キャロラインは銃弾をクロエにスピードを維持した状態で動かしクロエに向け発射させる。
クロエは銃弾を貫かれ、血を噴出させるが動じない。
キャロラインは呟く。
「.....苛める貴方が一番化け物っ....」
エデルはクロエを抑える。
「だ、駄目ですっ!あの人にも何か事情があるんだとっ!」
「……」
クロエは不気味に笑い、キャロラインに銃撃する。
キャロラインは銃弾をねじ切る。そして、クロエもねじ切る。
クロエはねじ切られても不気味に笑い、銃撃を止めない。
「リロードしないと」
キャロラインはクロエに怯える。
キャロラインは苛められた過去を思い出し叫ぶ。
クロエは切り刻まれて木端微塵にされる。
クロエの体内から大量の霧が発生する。
クロエは笑う。
「私の能力は霧と言う名の空間を創り上げる事」
クロエの頭から身体が再生する。
「霧の中なら私は何にだってなれる」
クロエは巨大化し、化け物のような風貌になる。
霧の外にいたエデルには何が起こっているか分からない。
「虚無から造られるスペース。それを私は造り上げる」
キャロラインは呟く。
「.....普通に、なりた...かっただけ...なのに。友達が欲しかった......だけ」
キャロラインはそう言ってクロエの動きを数十秒止める。
「ぐあああああ!!!」
キャロラインはクロエの腹から臓器を噴出させる。
キャロラインは血を浴びる。
すると、さらにキャロラインは錯乱、発狂する。
クロエは押しつぶされそうになる。
エデルは霧の中に入り、クロエの状況とキャロラインの状況を見る。
「……キャロラインさん!止めて下さい!」
「....!」
「止めて……下さい……!」
キャロラインは涙を流すエデルを見る。
「私を.....笑わないの?」
「笑う訳ありませんっ!」
クロエから霧が無くなり、クロエ自体も消えてしまう。
キャロラインは再び発狂し始めるがエデルはキャロラインを抱く。
「……大丈夫です。私達は……」
キャロラインはエデルを吹き飛ばす。
「今、私を....笑った!笑ったッ!」
霧の色は理想の色。理想が消え、恐怖が生まれ、人は憎悪し恨み合い、誰も信じなくなる。
そして、キャロラインは鼻血を出し、倒れる。
同時に、魔神が徒歩で町に現れる。手には真っ赤な血が垂れている。
「最後の神に会いに行こう」
魔神は手を拭きながら一とフランの元へ向かう。