複雑・ファジー小説

Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.91 )
日時: 2016/08/03 18:46
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

木村は皇の元へ行く。望田も後を追う。

「屑……じゃなくて木村。駄目ですよ。勝手にそう言う事をしては……」

「酷いな、今の言い間違い」

皇は木村の方を向く。

「やあ!僕は皇京樹!よろしく!」

「……どうも」

木村は単刀直入に質問する。

「グループには入ってるのか?」

「入って無いよ!僕みたいな人が皆と一緒にいるなんて皆さんのプライドが傷つけられるって思ったからさ!」

「思ったより怖くないじゃないか」

「駄目ですよ、油断しちゃ」

「お前がビビりすぎなんだよ!」

木村はリラックスして話す。

「それじゃ俺達の仲間になってよ。人数合わせでも良いからさ」

「そんな……!僕で良いの?」

「大歓迎だ」

「でも僕にはこの拘束具があるんだ。崎峰さんから鍵を取ってくれないかい?」

「まあ崎峰さんも俺の事、認めてるしな。大丈夫だろう」

木村は看守室へ向かう。望田は呆れながら後を追う。皇は隠し持っていた小型ナイフを用意する。

「サバイバルナイフの方が適合しているが……そうも言ってらんねぇな……!」

崎峰の所へ木村と望田は向かう。崎峰の所には梅雨明がいた。

「梅雨明……」

梅雨明は崎峰に金を渡していた。

「その金は?」

「オレはカードゲームがしたいんだ。だからポケットに入っていた金を使って」

「私は全然良いよ〜。ニシシ!」

「対戦相手いないのに!?」

「対戦相手ならいるさ。……皇だ」

「……あ?」

梅雨明は走り出す。崎峰は金を何処かへ持っていく。木村はその隙に大量の鍵を奪う。望田は崎峰を待ち構え時間稼ぎをする。木村は皇の元へ向かう。梅雨明は皇とカードゲームで勝負していた。

「やっとデッキが完成したんだよ!0からこつこつ溜めたお金で新規カードを買う日々!レアカードが全然出ない事に苛立ちながら過ごした日々!」

「今回賭けるのは、サバイバルナイフで良いかな?別に悪い事には使わないよ。小型ナイフもほら、全く使って無いでしょ!」

「それなら良いんだ。君が問題を起こすとオレまで被害が及ぶからな」

梅雨明は二人分のカードデッキを用意する。デッキから取り手札は五枚くらい用意する。

「それじゃ皇のターンから!」

「手札から一枚ドロー!」

そしてなんやかんやあって皇の勝利。

「それじゃサバイバルナイフを宜しくね!」

「分かったよ……」

梅雨明は何処かへ行く。木村は探していた鍵を見つける。

「カードゲームに見とれて鍵渡すの忘れてたよ……」

木村は皇を拘束する具を外す。すると皇は木村を小型ナイフで抑える。

「うおっ!?」

「おいおい……騒ぐなよ。俺は自分の目で確認して見込みがある奴しか仲間になる気は無いんだ……なぁ?死にたくないだろ?」

「は、はい!」

崎峰と望田は話が弾む。梅雨明は崎峰からサバイバルナイフを金を払って調達する。梅雨明は全力で走る。望田も後を追う。

「え?」

梅雨明は状況を理解出来なかった。

皇は梅雨明を呼び、状況を説明し、目的を話す。

「俺の目的は簡単だ。命を賭けて俺とゲームする事だ。お前が勝ったら、くだらないウジ虫共の仲間に。俺が勝ったら、てめえのいらねえ命頂くぞ」

「上等だよ。なめんな!」

皇は三枚のカードを見せ、カードゲームを行っていた床に置く。

「カードの内面はタロットを元に造られたカードだ。あまり気にするな。今回はこのコインを使って手品をする」

皇は三枚のカードの内、真ん中のカードにコインを挟み込む。

「言っておくが俺の手品は次元を移動する。覚悟しろよぉ?」

「……」

皇はカードを伏せたまま並び替える。

「コインが挟まっているカードを選べ」

「通常なら左。しかし……」

梅雨明は望田と話す。

「どれだと思う!?全然分からないよ!てか見てなかった!」

「どれでも良いですよ。どうせ、問題になって崎峰さんにお仕置きです」

皇はナイフを振り回したり遊んでいる。望田は叫ぶ。

「悪魔と世界はまっすぐで誠実で、皇帝はぐにゃぐにゃで汚い」

皇はナイフを持ち、望田に向かう。

「それは俺を冒涜しているのか?俺は悪魔やこのクソみたいな世界よりも醜いと?」

「そうかもしれませんね」

木村はタロットを思い出し、左を選択する。すると、左のカードにはコインが入っていた。

「……仲間に入ってくれるよな」

「今年だけだ。どうせお前等留年だろ?」

「構わない。今年で俺は卒業するからな!」

「くだらない。俺でさえ……」

「あ!?文句あんのか!」

「殺すぞ……?ウジ虫」

木村達は次の仲間を探しに行くが崎峰に止められる。

「さすがに駄目だね〜。問題児を解放するのは」

「俺ァ、別にアンタを殺しても良いんだぜ?」

「へぇ〜……看守に良くそんな事言えるもんだ」

すると、一人の男性が割り込む。

「誰だ?」

「俺の名は不束 春道(ふつつか はるみち)!曲がった事は大嫌いなんだよ!きちんと筋は筋だけは通ろうぜ」