複雑・ファジー小説
- Re: イエスタデイ・ワンスモア【オリキャラ募集中】 ( No.97 )
- 日時: 2016/08/04 18:37
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
訓練前に企業のスカウトマンが暗殺者候補生を見ている。
「相変わらず、ネームレスは……」
「皇と水掛、不束、確か女子には……今は榊と呼ばれる子でしたっけ?まだまだ有力候補はいると思いますが施設がね……」
「それにまず卒業試験で皆、落ちてますから。今年も期待しない方が良いでしょう」
一人のスカウトマンらしき人が木村を見る。
「此処にも送り込んだ方が良いと思います。ええ、いずれ暁に対等に戦えるグループが生まれそうなので」
そう言ってロークフと言う企業のスカウトマンは去る。
「後は川崎くらいか……」
川崎はピアノを弾く。水掛と木村と皇は川崎を見る。
「……」
「待っていましたよ。木村君」
「あ、どうも……」
川崎は物凄い速さで楽譜を木村の首に向ける。
「人は見た目で判断してはいけませんよ?私は一枚の紙で人を殺せるんですよ」
「……おおっ。怖っ。でも仲間になってくれれば!」
「ええ私も仲間が欲しいのです。しかし私が果たして貴方なんかの仲間に相応しいのか確かめたいのですよ」
皇はカードを見る。
「頭の固てぇ野郎だよ……全く」
川崎は木村をピアノをさせる。水掛は歴史書を読んでいる。
「と言うか施設にピアノなんてあるのか?」
「ありますよ?他にもオカリナやギターもありますし」
普通のオカリナと特殊な色合いのギターが置かれている。
「とりあえずピアノを弾いて下さい。曲はこれです」
川崎はラジオ兼CDプレーヤーを持っていき曲を流す。木村は一通り聞く。
「なあ、いつから音楽物に変わったんだ?カンタービレ?」
「良いから弾きますよ?」
木村はピアノを弾く。
「全然駄目ですね」
「当たり前だ!初心者だ!」
「……私は別のグループへ行きますよ。全く何が悲しくてこんな事を」
川崎はその場を去る。水掛は歴史書を見ながら皇と共に去る。
「いや……無理だろ。ピアノなんて。変に期待されても困るんだが」
すると、犬山とルメールと女性と男性が現れる。
「ぐっはっはっはっは、ども、ルサンチマンです!いや〜どうして木村君がいるだ〜い!」
「木村さん、ごきげんようですの」
「あ、どうも……」
犬山は二人の男女を紹介する。
「ぼくたちって仲間ですよね?だから新しい仲間を連れてきましたー!」
「そうだっけ!?」
「仲間ですよ〜!ぼく、ちゃんと名前言えますよ。
一人目木村。
二人目望田。
三人目夜城。
四人目平。
五人目瀬戸内。
六人目梅雨明。
七人目五十嵐。
八人目成木。
九人目ルメール。
十人目不束。
十一人目皇。
十二人目水掛。
十三人目神代。
そして、犬山。細多喜。榊!16人くらいー!後、三人だよー!」
細多喜と榊は困惑する。
「俺はもう別のグループに入っている。今さら変えられない。それにどうしても寄せ集めに見えて完璧に見えない」
「そりゃ、何処のグループもそうでしょうが!」
「あたしぁ……何処のグループに入ったのか覚えて無い!多分このグループに入っても忘れる!」
「覚えてくれよ……」
犬山は踊りながら話す。
「ふふふ〜。どうでしょう!この二人!ぼくのおともだち!バンド仲間!」
「榊さんはバンドとかは覚えているんですね」
「あたしさ、崎峰にたすけられたんだ。崎峰のお陰でこんなともだちも出来たから」
細多喜は重力に反したようなギターを持つ。
「ギターはやはり奥が深い。もっと追究したいと考える」
犬山は二人に話す。
「木村君は多分良い人です。木村君は宇宙船に乗ってきっと地球を守ってくれますし、正義の味方ですし、飛行機大好きだし、白い紙にきっと美しい未来を書いてくれますし、二人もこの良さがきっときっとわかるはずです!カツサンド!」
「あ、ありがとう。うん、君にとって俺の評価が高い事だけは分かった」
「どうもどうも!」
細多喜はギターを弾きながら重力を感じさせない演奏を披露する。つまり弾きながらアクロパティック的な事をしている。
「これが俺の完璧なロックだ」
榊はオカリナを吹きながら木村を見る。
「あんた、強いのか?あたしと組むか?」
「強いって?」
「勿論、音楽の想い……」
「戦闘能力とかじゃなくて?え?」
榊は器用にピアノを弾き始める。
「手先が器用……」
その演奏を川崎がこっそり見ている。
「私より……上手いだと……」
榊は呟く。
「デュエット。音楽魂があれば問題無い!」
「魂とか死んだら終わりでは?」
細多喜は動きながら弾く。
「君は完璧では無い。だから俺が完璧にしよう。つまり君のグループに入るのだ。感謝するが良い」
「あ、ありがとう!」
犬山はドヤ顔をする。
「あたしも一人で編み物とか好きなのだが、どうにも木村といると音楽魂とかが高まるんだ!……宜しく!これで崎峰も喜んでくれるか?」
「多分、きっと、ええ!」
犬山はドヤ顔をする。
「これで後、三人くらいか?」
其処に、川崎が入って来る。
「私も入ろう。私も木村を完璧で音楽魂高まる人間にさせたいからね」
「え?……本当に音楽漫画みたいになってるじゃん。え?エイプリルフール?」
犬山はドヤ顔をする。
「そこはお前関係無いはずだろ」
「まあまあ!そっれより、一日後のライブにぼく達がエントリーしているんだよ!カツサンド!」
「え?」
細多喜は説明する。
「明日、我々はライブをする。勿論ワンマンではないがこの場でロックを見せつけるんだ」
「ん?」
川崎はピアノを磨く。
「私はソロの予定でしたが……。ええ、やりましょう。バンド名何にします?」
「あ?」
犬山は叫ぶ。
「ハーモニカ横丁!」
「それでは練習を始めましょう」
「これって暗殺の奴なんだよな?……何だよな?」
たった一日だったが木村はシンバルを頑張った。
たった一回だったが木村はシンバルを頑張った。
たった一度だったが木村はシンバルを頑張った。
たった一つだけの機会だけど、それは世界を運命を変えた日なのかもしれない。貴方の心の中にシンバルと言う認識が変わればきっとそれは貴方の人生の糧になるのです。
きっと世界はそんな単純だったはずなのに。誰かが複雑に壊してしまった訳です。
たった一日でも木村は人を変える事が出来る。
たった一回でも木村は人を憎む事が出来る。
たった一度でも木村は人を殺す事が出来る。
たった一つだけでも木村は人を愛す事が出来る。
シャーン。
「え?これ歌?」
「本当はもっと長いよ?」
「お?」
そして、ライブは終わり本格的な訓練を始めようとしているが、ライブの練習のせいでまだ二人仲間が集まっていなかった……。