複雑・ファジー小説
- Re: 武装シンキ ( No.13 )
- 日時: 2016/08/07 15:20
- 名前: JD (ID: SjxNUQ9k)
【第2話 あんたを許さない】
「武装神器!」
こいつだけは許せない!
どんな理由があるとしても私じゃなくて恵理を撃ったこと。
それが許せない!!
速攻で潰す!!
「おいおい!怒りで我を忘れてんじゃねえよ!!」
「てぇええええええい!!!」
奴の手を剣で弾き、思いっきり蹴りを腹に食らわせる。
「ぐっは!」
奴の口から汚い液体が吐き出される。
むかつく。
学校が汚れるでしょ。
「ほら、ちゃんと吐き出したものは舐めてでも綺麗にしなさいよ!」
ガアン!!
次は思いっきり剣を奴の頭に叩き付け、地面に伏せる。
「くっそぉ……なんでだ!なんで……」
「あんたが私に勝てるわけないでしょ?」
「ほら、さっさと床を舐めて綺麗にしなよ?許してあげないよ?」
ふふ、楽しい。
雑魚を足蹴にし、命令して楽しむ……。
最高の……最低の人間ね。
「でも、やっぱりあんたは許せない」
「恵理を撃ったんだから。許せるわけないわよね!!!」
こいつの命をここで絶たせてやる。
恵理の後を追いなさいよ!
「武装神器!!」
ガキン!!
「……やっぱり、そうなのね」
「だめだ。君がそんなことしちゃダメなんだよ!」
これは……刀?
大剣を刀で止めるって、こいつの力なのかそれとも神器の力?
でも、シンキを使うということは。
「あんたは敵っと言うことね」
- Re: 武装シンキ ( No.14 )
- 日時: 2016/08/07 15:24
- 名前: JD (ID: SjxNUQ9k)
「違う!俺は敵じゃない!話を聞いてくれ!」
「断る。その力を使うということは私の敵。もしくはこいつの仲間でしょ」
大剣の先端をジェットの喉元につける。
いつでもこいつを消せるように。
だが、金髪は必死に頭を振っている。
どうやらジェットとの関係はない。
でも、シンキを使うということには変わりはない。
「君はこの世界をどう思っている?」
何?どういうこと?
世界をどう思っているか?
何をわけのわからないことを
「この世界なんてどうでもいい」
「人が悲しむ世界なんて私はいらない」
「この力も私は望まなかった!」
「この力があるから……お父さんとお母さんは……」
私は何を言っているのだろう。
なんでこいつに打ち明けてるの?
私の秘密。
誰にも知られたくない秘密。
知られたら。
『消さないと』
タァン!!
- Re: 武装シンキ ( No.15 )
- 日時: 2016/08/07 15:45
- 名前: JD (ID: SjxNUQ9k)
あれ?なんで私の肩から血が……。
い、痛い……。
「へ、ざ、ざまあ見やがれ!」
「バカ!何してる!!」
「へ?」
こいつか。
こいつが私の命を。
お前が敵か。
「これだけ痛め付けられてまだわからないのね」
「な、なにを……ぐあああああああああ!?」
大剣を奴の腹にまっすぐと突き刺す。
苦しそうに暴れてる。
だけど、そんなの知らない。
知りたくもない。
こいつが苦しんでるのことなんてね。
蚊をつぶすとおんなじくらいどうでもいいもん。
「もうやめろ!これ以上やるなら君にでも容赦はしない!」
「何?私とやろうってんの?」
「その必要があるのなら……」
私の邪魔をするのなら……すべて神器で潰してやる。
- Re: 武装シンキ ( No.16 )
- 日時: 2016/08/07 15:53
- 名前: JD (ID: SjxNUQ9k)
私はジェットの腹に突き刺していた大剣を引き抜き。
もう一度両手で構える。
どんな手を使ってこようが、私は目の前の敵をただ叩き潰すだけ。
それだけでいい。
だから、一気に突っ込む!
相手は神器を取り出してるけど、まだ鞘に納めたまま。
刀を抜きだす時間と私が打ち抜く時間。
どっちが早いか勝負!!
「君もまだ世界を知らないんだね」
「え?」
目の前にいたはずの金髪が消えてる。
いや、私の後ろ?
それに刀をまだ鞘からだしていない?
ズバァアアア!!
「ひっくぁああああ!!」
なんで?
なんで私の体から血が!?
わからない。わからないよ!!
「抜刀術だよ。鞘から一瞬で刀を抜き敵を切る」
「最高速の剣技だよ」
「痛い……痛いよぉ……」
体の全身が痛い。
まるで車に引かれたかのように徐々に痛みが。
あ、だめ……神器が消える。
だめ、だめ!!
「お願い……消えないで……」
「無理だよ。今の君の体力と精神力じゃ神器を具現化するに力不足だ」
「今はゆっくり休みな」
私、どうなるんだろう……。
こいつに連れ去られるのかな?
それとも……。
ああ、もう……いいや。
- Re: 武装シンキ ( No.17 )
- 日時: 2016/08/07 23:49
- 名前: JD (ID: SjxNUQ9k)
「さて、どうしたもんかなぁ……」
目の前で倒れているターゲットとその友人。
あとはあの、ジェットとかいう瀕死の男。
仕方ない……とりあえず仲間を呼んでこの3人を安全な場所に移すか。
とりあえず、近場にいるのはエイムだな。
すぐに呼んで、今日のところは撤退した方がいいかもしれない。
「こちら、リース。すぐに運んでほしい人間が3人いる。至急、応援を寄こしてくれ」
ピッ
これでよし。
しかし、あの子の攻撃を食らった場合。
多分、俺は立てなかったのかもしれない。
そこに倒れているジェットと同じ未来だったんだろうな。
「……桜花だっけ?お前はこの世界に何を望む?」
「俺は……いや、なんでもない」
世界は平等ではない。
強者が弱者を食い荒らす。
「神はなんで俺らにこんな力を与えたんだろうな……」
【第3話に続く】