複雑・ファジー小説
- Re: TRAGEDY WARS【オリキャラ募集中】 ( No.4 )
- 日時: 2016/08/25 18:56
- 名前: αZ (ID: 0aJKRWW2)
第一話 3年前、第二次グルセリア大戦勃発 後編
ウェルは歩きながら状況を聞いていた。エンリの話によるとウェルが気絶している間、戦闘は激化していたがこの街を守る将軍マークス=レラディウスが巧みな戦術でラファルム帝国を翻弄し、一時撤退と言う形を取ったがラファエル軍の狙撃に合い胸を撃たれ戦死した。
「でも、その人は私を庇って死んじゃった・・・」
「エンリ・・・」
エンリは暗い表情を浮かべウェルは励ます言葉が見つからなかった。二人が暗い面持ちで歩いていると街の中央の総司令部に着いた。そこは怪我人が多数存在した。中には手足を失っている者までいた。
「エンリ・・・、じゃなかったな。エンリ総司令代理自分はここで」
「えぇ、またウェル軍曹」
ウェルはエンリに敬礼し、エンリは総司令部がある建物に戻って行った。
「さて、今のうちに武器の手入れと弾薬の補充をしないと」
その頃、ラファエル軍は一時撤退と言う結果にラファエル軍の将軍ジョン=ジェルベスターと士官達は顔を歪ませていた。
「ルギリスがここまでできるとは少々侮っていたな・・・」
「はい、我々の予想をはるかに超えた指揮でした」
「だが、その将軍マークスは我が軍の狙撃手により一人の兵士を庇って戦死した。驚異は無くなったと思うのですが」
ラファルム軍士官の一人が応えるとそれに賛同する声が出た。
「いや、驚異は無くなってはいない総司令が自ら庇った兵士だ。もしかしたらその将軍を超えれる存在なのかもしれん」
「まさか・・・」
ジョンの言葉に士官達が動揺の声を上げた。
「まぁ、驚異となりうる者は早々に排除しなければルギリスの制圧ではなくなり国が滅ぶ危機にもなりうる可能性もある。次の作戦には夜戦でいく準備を整えるのだ」
「了解しました総司令」
士官達が敬礼するとすぐさま行動に移した。
「さて、敵はどう動くかな」
その夜、ラファルム軍は夜襲を決行した。音を立てず静かに進む中、総司令部を目前まで迫っていた。
「よし、全軍突撃!」
うおぉぉぉぉぉぉッ!
雄叫びを上げながら突撃を仕掛けたラファルム軍は動揺した。突撃したその場所には誰もいなかったのだ。動揺を隠せないでいるラファルム軍の遠くから爆発音が聞こえた。その場所はラファルム軍の野営地からだった。
「まさか、奴ら・・・!」
ラファルム軍が謀られた事に気づいた瞬間、
ババババババババッ!
ルギリス軍による機関銃の掃射が始まった。
その頃、ラファルム軍の野営では手薄となっていた所をルギリス軍に逆に夜襲されるという失態を起こしていた。
「続け!敵を追い返すなら今だ」
隊長の一人がピストルを片手に突撃しその部下も続く。その中にウェルの姿があった。
数時間前、エンリはラファエル軍の夜襲を読んで逆にこっちから夜襲を仕掛ける作戦を立てた。夜襲を仕掛けてきたラファエル軍に対しては機関銃による一斉掃射による掃討を行い戦争に勝利する作戦だった。
「ウェル軍曹あなたもその作戦に出て」
「よろしいのですか?」
「戦いに勝つ為にはあなたのような人が必要よお願い」
「・・・了解しました」
そして、今にあたり手榴弾などの爆弾や銃による攻撃を行った。
ズダンッ!ズダンッ!
「おぉ、ウェル軍曹なかなかやるな。ウェル軍曹に続くんだ急げ!」
うおぉぉぉぉぉッ!
次々となだれ込むルギリス軍にラファエル軍は徐々に追い詰められていった。
「将軍撤退命令を!」
「馬鹿者!ここで逃げては帝国の恥だ。私は最後まで戦うぞ!!」
「ダメです!今ここで戦力を無駄にすれば余計に状況が悪くなります。どうかご決断を!!」
「くっ・・・全軍退却だ・・・・急げ・・・!」
ジョンの命令でラファエル軍は完全に撤退という選択をした。次々と逃げるラファエル軍に対してルギリス軍は勝どきを上げた。
3年前に起こった後にルギリス攻防戦線を呼ばれる戦いを初めとしたこの戦争を気に第二次グルセリア大戦が勃発した。また、ルギリスの英雄ウェル=アルファレッドの最初の戦いだった。