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第四話　　エラス島上陸作戦　開戦前１　〜ルギリス連合国〜


「号外！号外！我らがルギリス軍ヘレシア平原にて完全敗北！」

ヘレシア平原での戦いでの敗北はすぐに知れ渡り新聞やラジオそしてテレビでもその事を知らせていた。ルギリス政府はこれを何とか隠蔽しようとしたが時既に遅しだった。

「こんなにも早く情報が回るとはな・・・」

「改めてメディアの情報網が恐ろしくなりましたよデュラン大統領」

デュランは深く頷いた。少なくともラファエル軍に大きな打撃を与えられるとは思ってはいなかったがここまで戦果を上げないとは思わなかった。

「噂ではラファルムのレラ元帥が指揮をしていると」

「レラ元帥か・・・また非常に厄介な相手を帝国は送り込んでくれた物だ」

「レラ元帥は戦争では残虐な指揮官だと、もしかしたら捕虜のほとんどは帰っては来ないかと」

デュランは項垂れていると扉をノックする音が聞こえた。

「大統領、エンリ中将をお連れしました」

「おぁ、そうか入れたまえ」

「失礼します」

扉を開けたのは中将に昇格した士官服を着たエンリだった。デュランは早速、議題に入った。

「エンリ中将、早速ですまないがエラス島上陸作戦の指揮をしてもらいたい」

「エラス島と言うとラファルム帝国の基地があるあの島ですか？」

エラス島はルギリス連合国の本土に近い島でラファエル帝国はルギリス連合国に宣戦布告と同時に占領し足がかりとして基地を作ったのだ。

「うむ、近頃ではエラス島で大規模な飛行場を建設し爆撃機を大量に配備する狙いがあると諜報部から報告があったのだ。捨て置くと我が国は多くの犠牲を出す可能せにがある」

エラス島の侵攻理由を聞くとエンリは納得した。

「わかりました。その役目私が引き受けます」

「頼んだぞエンリ中将」

エンリは敬礼しその場から離れた。