複雑・ファジー小説
- Re: TRAGEDY WARS【オリキャラ募集中】 ( No.15 )
- 日時: 2016/08/27 14:42
- 名前: αZ (ID: 0aJKRWW2)
第四話 エラス島上陸作戦 開戦前2 〜ルギリス連合国〜
エラバス海域エラス島付近にルギリス軍の艦隊がエラス島に向けて移動していた。空母一隻と戦艦三隻、駆逐艦五隻そして戦車などの兵器を運ぶ輸送船の編成を組んでいた。その中に大尉となったウェルが空母に乗船していた。
「また戦争か・・・」
ウェルが海を見ながらぼやいていると後ろから人が近づいてきた。
「ウェル隊長もうすぐ戦場です。隊の皆が待っていますよ」
「あぁ、エドガー中尉。すぐに行くよ」
エドガー・ルドンはウェルの部下で右腕的な存在だ。だが、ナルシストで女好きなのが玉に瑕だが優秀なのは間違いはない。
ウェルはエドガーに付いてくると30人程の軍人が啀み合っている。人間の男と女そして、獣人にエルフの他種族とバラバラの編成だった。今、その部隊は人間と他種族の間に不穏な空気が流れ今にも殴り合いになりそうだ。
「エドガー中尉、この状況はなんだ?」
「恐らく差別による状況だと」
「はぁ、・・・」
エドガーの答えにウェルはため息をついた。そして、真剣な顔をして怒鳴った。
「お前達いい加減にしろ!」
突然に怒鳴り声にいがみ合っていた部隊の隊員が一斉に振り向いた。
「お前達!何故喧嘩をしている。答えろ!」
「隊長、こいつらは他種族ですよ!こんな奴等とは戦いたくありません」
「何を!人間がそんなに偉いのかよ。だったらこっちこそお前達人間とは戦いたくねぇーぜ!」
「静かにしないか!」
次々と騒ぐ隊員達にウェルはまた怒鳴って静めた。ウェルは呆れながら言葉を口にした。
「お前達、戦争を舐めているのか?これから殺し合いをするんだぞ!人間だとか他種族だとかでバラバラになって生き残れると思っているのか。俺ならすぐに戦死すると予想するな・・・」
隊員達は俯きながらウェルの話しを聞いていた。
「いいかお前達、俺は他種族による差別には反対なんだ。何故かわかるか?・・・少し俺の昔話をしよう。俺は幼少の頃は人間のお前達と同じように人間至上主義だった。だが、ある日俺は一人の獣人族の女と出会った。最初こそ好きにはならなかっただが、話てみるといつの間にか気があって一緒にいる事が多くなっていた。更に獣人の女の近くにいた二人の兄妹と出会い友になれた。二人も人間だったが別にお前達のようにお互いを罵り合わなかったぞ」
ウェルは思い出すように幼少の頃の話しをした。
「四人で楽しく過ごしていたが俺が16歳の時にあの第一次グルセリア大戦が始まった。ラファルム帝国の爆撃で俺の故郷は焼けてしましいそして、獣人の女は兄妹の妹を庇い戦闘機の射撃で亡くなった」
ウェルは喋る終える隊員達の周りは静粛に包まれていた。
「俺は今でも思うんだよちゃんと話あえば互いに理解し合えるのではと、だから喧嘩をする前に少しは話し合え少しは互いを知ってみろ。俺が言えるのはここまでだ・・・では、各自準備をしていつでも上陸できるようにしろ」
ウェルは話終えるとその場から離れた。
今回はセリフが長過ぎましたね。(汗)