複雑・ファジー小説
- Re: TRAGEDY WARS【オリキャラ募集中】 ( No.38 )
- 日時: 2016/08/30 21:30
- 名前: αZ (ID: 0aJKRWW2)
第七話 広がる戦火
聖歴1950年 春、スペンス王国が突如宣戦布告も無しに戦略的要所の港街を襲撃し占領した。この事態に大統領を初めとした将軍達を呼び会議を開いた。
「スペンス王国の狙いは恐らく噂にあるラファエルとの同盟の為だと思います。スペンス王国とラファエル帝国が手を組めば・・・」
「国は間違いなく滅亡・・・」
周りの者達は一斉に暗くなったが大統領を初めとした反ラファエル帝国派の者達は違った。国を脅かす存在がまた増え立ちふさがるなら相手取るつもりだった。
「皆の者そう暗くなるな」
周りが暗くなっている中で一人の年長の老人が言った。ボールドウィン・べイル・ジャクソンは伝説の魔術師のマーリンの子孫でルギリスにおける信頼できる参謀だ。
「ボールドウィン参謀総長。あなたはこの事態を打開できると言うのですか?」
「あぁ、できるな」
周りの将軍達がざわついた。圧倒的に不利な状況で打開できると言ってのけたのだ。
「事態を打開する方法はただ一つ。奪われた港街の奪還ただそれしかない」
「なるほどスペンス王国がラファエル帝国に港街を明け渡す前に奪還すれば交渉が決裂する可能性があるという事ですね」
エンリの言葉にボールドウィンは頷いた。
「しかし、駐留するスペンス王国を相手取っての奪還となると電撃戦になります。敵の近くにはラファエル帝国の存在もありますから」
「少数精鋭での戦闘・・・」
大軍のスペンス駐留軍と少数精鋭のルギリス軍による戦闘には無理があった。後ろからはラファエル帝国が迫りつつありもし戸惑って攻略に遅れたら間違いなく壊滅すると周りは考えた。
「はぁ、仕方がないないわい。わしが自ら出るわい」
おぉ!
周りの将軍達は驚きの声を上げたそこにエンリが話した。
「ボールドウィン参謀総長私も同行させてください!」
「エンリ中将!」
将軍の咎める声を聞かずただ懸命にボールドウィンの目を見た。ボールドウィンはため息をついた。
「わかったわい・・・ただし無茶はせんようにの」
「はい!」
ボールドウィンの許しを得てエンリは新たな戦場へと赴く。