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第八話　　電撃作戦　戦闘１　　〜スペンス王国〜

「何事だ！」

外の騒ぎを聞いた将校の一人が大声で怒鳴った。一人の兵が大慌てで扉を開けて中に入ってきた。

「敵襲です！敵はルギリス軍航空隊です」

「思ったより早い。やはり奴の仕業か」

ギヨームは顔を悔しそうにしかめた。

「ギヨーム中将をご命令をお願いします」

「あぁ、まずは奴らの居場所を見つけ出す。こちらも航空隊を出し見つけ次第に敵艦隊を殲滅せよ」

「はっ！」

兵が命令を伝えに行こうとした瞬間、再び兵が入ってきた。

「報告します！敵の戦艦三隻現れ我が軍の主要拠点を砲撃しています」

「くそ！次から次へと」

「慌てるな！奴らの考えはこれで読めた・・・奴らは恐らく少数精鋭による電撃戦を仕掛けている。奴らの最終目的は上陸だろう」

「なるほど奇襲で混乱している隙に少数の精鋭で各個撃破の制圧。奴らも考えますね」

「奴らが少数なら怯える事はないね。ギヨーム中将ここはあたしに行かせてくれ」

アンヌが立ち上がり最前線への移動を願い出たがカルロスが却下した。

「いや、お前じゃ心配だ・・・闇雲に突っ込んで壊滅がオチだ。ここは私に行かせてください」

「なんだって！」

カルロスとアンヌが再び啀み合いを始めた。ギヨームは机をバン！、と叩いた。

「お前達いい加減にしろ今は非常時だ。行きたければ二人で部隊と共に行けわかったな？」

「「・・・了解しました」」

二人は退出するとギヨームはため息をついた。あの二人がどうにか仲が改善しないか少し考えるのだった。