複雑・ファジー小説

Re: TRAGEDY WARS【オリキャラ募集中】 ( No.55 )
日時: 2016/09/09 19:59
名前: αZ (ID: 0aJKRWW2)

第八話  電撃作戦 戦闘5  〜スペンス王国〜

「何だあれは・・・」

誰が言ったのだろうかはわからなかったが戦闘が中断され港地区にいる兵士とカルロスとアンヌそしてエドワードまでも空を見上げた。その空の上には大型の飛行機が3機飛んでいた。その翼には鉄十字の紋章が描かれていた。

「ラファルム帝国の戦略爆撃機だ!」

ラファルム帝国の戦略爆撃機は街の上空に到達すると一気に大量の爆弾を落とした。

ヒュゥゥゥゥゥゥ  ヒュゥゥゥゥゥゥ

「に、逃げろ!」

兵士の一人が叫んだが既に遅かった。爆弾は次々と落ちると同時に爆発し周りにある物を全て破壊していった。

ドガーン!ドガーン!ドガーン!ドガーン!

「くそ!ラファルム帝国め・・・最初から同盟など考えず漁夫の利を狙っていたのか!!」

カルロスが怒り心頭に空を見上げ叫んだが戦略爆撃機は飛び立っていった。

「カルロス今はギヨーム中将の安全を確認するのが先だ!行くぞ!!」

「言われなくとも!」

「まて!決着はどうするつもりだ!!」

エドワードの叫びにカルロスは振り返った。

「また何時か戦う時が来るだろう・・・それまで御預けだ互いにな」

カルロスは再び自分の部隊を率いてギヨームの元に走っていった。エドワードはその姿を見て舌打ちしガンブレードを下ろした。

その頃、ギヨームがいる総司令部では港町がラファエル空軍によって破壊し尽くされた姿を見て唖然としていた。

「何故ラファルム帝国が・・・いや考えればわかるか・・・・」

ギヨームは拳を握り締めていた時、一人の将校が入ってきた。

「ギヨーム中将!ルギリスの司令官から連絡が・・・」

「なに?」

「この情勢に今は敵味方で争えない為、停戦を要請すると。如何いたします?」

将校からもたらされた知らせにギヨームは引き際だと悟った。このまま戦えば恐らく共倒れになるとギヨームが考えた。ラファルム帝国が空爆だけで終わらせるような国家でない事も配慮に入れているからこその決断だった。

「停戦を受諾する。ルギリス軍の司令官に了承すると言え後、ここに来る手はずの援軍にも理由を告げ停戦の事を伝えろ」

「了解しました」

伝え終わるとギヨームは再び外を見て惨状を見つめていたがすぐに目を離し無線を取った。外にいる部隊に停戦を促す為に。


その頃、狙撃手同士の戦いは決着がつかなかった。その理由は相手を中々見つけられず建物の入り乱れた路地や狭い道に悪戦苦闘するなどをしそして最大の理由はラファルム帝国の爆撃が起きたからだ。ヒセラとグレンがいる地域にも爆弾の雨が降り注いだが何とか生き残っていた。

「くそ・・・、災厄だな」

「・・・眠いのに・・」

瓦礫となった建物に立って互いに狙撃銃を向け牽制し合っていると街中に響くような放送が流れた。

「全軍停戦せよ!この戦いは両軍の痛み分けで終わった。二度言う直ちに停戦せよ!」

スピーカーから流れた停戦命令に二人は狙撃銃を下ろした。

「ちッ、撃ち損なったか・・・」

「・・・私にとってはすぐに寝たいから良い・・・・・」

「お前寝たいばっかだな・・・」

倉庫でもスピーカーの放送が流れウェルの部隊とビビアナの部隊は武器を下げた。

「痛み分けか・・・確かに爆撃なんかあったらな」

「今回は引き分けッス・・・でも次は仲間の仇は取らせてもらうッス」

ビビアナは部隊を引き連れてその場から立ち去った。