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複雑・ファジー小説
- Re: TRAGEDY WARS【募集一時停止】 ( No.63 )
- 日時: 2016/09/20 20:35
- 名前: αZ (ID: 0aJKRWW2)
第十一話 無敗の神将 終戦
ラサレラ要塞はレインの大胆な行動により脆くも陥落した。要塞には黒煙が上がり戦場の野原では降伏して捕虜となった兵士や士官達等が並んで移動していた。その光景にミハイルはレインに話しかけた。
「総統閣下の完勝ですね」
「いや、これは完勝ではなく圧勝だ。将校クラスを取り逃がしたのはかなり痛い物だ・・・」
ラファルム軍はレラの指揮の元、敵将校を捜索していたが足取りが掴む事ができず捕まえる事はできなかった。レインはルギリスの将校クラスを捕らえて戦力情報を手に入れようとしていた。結局空振りで終わりレインは溜息をついた。
「俺の腕も鈍ったものだ・・・」
「あなたの腕はまったく鈍ってはないと思いますが・・・」
レインの鈍ったと言う単語にミハイルは首を傾げた。腕はあの時からずっと変わってはおらずむしろ前より強くなっていると感じたからだ。その疑問の答えをレインは話した。
「油断をしていた、と言っておこう。油断は戦場において最もやってはいけない事だ。油断や満身を持っているとどんな大軍をもってしても必ず敗北するか大きな打撃を受ける事になる。その油断を俺はしていてその証拠に将校クラスを取り逃がした十分な包囲網を作ることぐらい出来たはずなのにな」
レインの油断をしていたと言う言葉にミハイルは唖然とした。ミハイルはずっとレインの横で副官を勤めていたが油断をしている面影はまるでなかった。
「まぁ、結局勝ったんだ。今は祝い酒でも飲みに行こうか」
「・・・はい総統閣下」
レインは歩き出しその後ろにミハイルが続く。無敗の神将の考えがまるで読めないとミハイルは思ったが考えることはすぐに止めた。
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