複雑・ファジー小説

Re: 恋の音が響き渡る 【短編集】 ( No.6 )
日時: 2016/10/29 21:05
名前: 鏡 (ID: HKLnqVHP)
参照: http://週1更新とか言っておきながら全然週1じゃない件。

・兄と姉と私・

私には双子の姉と4歳違いの兄がいる。姉も兄も昔から頭がよくって成績が良かった。
だから二人は両親の“お気に入り”

私は2人と違って頭が悪い。 それに誇れるところと言ったら足アが速いだけ。
でも、両親は頭がいい子を望んでいたんだ。だから私は大嫌いな存在。

そもそも子供は3人もいらなかったって。双子なんて欲しくなかったって。

小さい頃に母さんが泣いているのを見てしまった事がある。

小さい頃はご飯もくれなかった。


「要らない子にはご飯はないわ」


そう言って私にはなにもくれなかった。 姉さんと兄さんは少しご飯を分けてくれた。

でも、それがばれると殴られる。



そんな生活、何年間も続くと耐えられないから、ね?



カーペットにしみ込んだ赤い血。 床に転がる屍二体。

「おい!なんだよ…この、血…」


兄さんが驚いたように私を見る。 その後ろから姉さんが怯えた目で私を見てる。

だって…床に転がってるのは『かつての』父さんと母さん。

それに、血の付いた包丁を持って笑っている私がいれば…


二人とも、怯えちゃうよね。