複雑・ファジー小説

Re: 上京したら変態に憑かれました*住人募集中* ( No.15 )
日時: 2016/10/23 22:03
名前: 雪姫 (ID: qh2qVUY5)

№007




〜現在 五月下旬〜


わたしの右手、手首にはびんちゃんから貰った銀のブレスレットが輝きを放ってる。
びんちゃんを見ると、首元にわたしがあげた鈴付きチョーカーが輝きを放ってる。

「二つの物語をへて今に至るというわけなのね〜「ってオカシイでしょ!?」」

やっぱりナポリタンは昔ながらの味が一番だよね。喫茶店とかにある感じの。
ふつうよりやや量が多いのがあれだけど。美味しいから気にせずパクパク食べれちゃうんだよね。
食べたと、大変な事になるけど(笑)

「(笑)じゃナイ!話すり替えナイでよ!」
「もぉー食事中なに?」
「なんでボクとちーほ、ふたりとも呪われてるノ!?
 パラレルワールドで交わるはずのナイふたつの世界が混じってるノ!?タイムパラドックス!?」
「…意識高い系?」
「チガウ!!」

普段からカタコトなのに、またカタカナばかり喋って…。よけいに訳がわからないよ。
小さな子が訳のわからないことを言い出したきはどう対処したらいいんだっけ?
とりあえず、頷いて話を合わせとけばいいのかな?

「(……全部聞こえてるのだけど)ねぇちーほ」
「ん?なーに?」
「さっきのはナシしてもサ。アノさんにんはヤメたほうがイイよ」
「あの三人って、二ノ宮くんと遊馬さまとのんちゃんのこと?」
「ウン」
「なんで」
「ホームのあらすじの最後の一行見てみなヨ。
【田舎娘と変態とイケメンによる乙女ゲー的はちゃめちゃライフが今始まる】
 ダヨ?」

ダヨ〜〜〜ン?って言われても困るんだけどなぁ。
ふつうに乙女ゲームみたいな、あっまあっまな展開のラブストーリーが送られるってだけでしょ?
と思っていると、びんちゃんが人差し指を立てて、「チッチッチ」と言いながら左右に揺らしてる。

「なにが違うっての?」
「甘い。ハチミツよりも甘々だよ、ちーほ」
「………」
「イイ?乙女ゲーだよ?
 新選組メンバーの正体が鬼だとか、新しくできた兄弟がドS吸血鬼とか、現代っ子が神子で江戸時代にタイムスリップしちゃうような、アノ乙女ゲーだよ?」

ま、たしかにそうだけど…。

「ネタ古くない?」
「え゛!?」
「今はうた●りとかじゃない?」
「うぐっ!?」

たまにびんちゃんって時代錯誤だよね…。中身オッサンだからしょうがないのかな?

「と、とにかく!!乙女ゲー的って展開ってコトは!
 実は人ならざる存在でちーほをヤミの世界に落とそうとしてるとか
 実は異界の住人でなんか重要な任務でコッチに来てるのイイことにちーほを利用したり
 実はフツーに家庭崩壊しててヤッカイな問題に巻き込まれたり
 するかもしれナイんだよ!?あんなヤツらとはもう関わらないほうがイイよ!」

厄介なことに巻き込まれはしてるよね、もう。びんちゃんに憑りつかれてる時点で。
そこから考えれば…。

「多少の苦労は、苦に感じないかな?」
「えぇぇぇ!!?ボクそんなにオニモツ?」
「うん」
「マサカの即答!ガクッ」

いくらこの話が乙女ゲー的展開で進んでいくって言っても、びんちゃんが言うような事なんて起きるわけないし。びんちゃんは心配し過ぎなんだよ……ね?






こうして

主人公特有の大いなる使命を背負い

特殊な能力を持って生まれ

王道ヒロインとは大きく外れた少女

と幼女のような見た目をし片言で話し

個性とエロを大事にする

変態自称貧乏神

ヘンテココンビなふたりの物語が動き出したのだった——



つづく…☆




∽あとがき∽
登場 パンさん

パ「コンニチハですゾ。パンさんですゾ。
  なぜ皆さん無反応でずゾ?パンさんですゾ?
  みんなのマスコット パンさんですゾ?
  夢の精 パンさんですゾ?
  パンさんですゾ?

  やっと一区切りついたみたいですゾ。プロローグ、序章、とカテゴリされる物が終わったそうですゾ。
  ムーン殿にはすごい力があるようですゾ。プア殿も謎に満ちた御仁であったですゾ。
  例のイケメン三人組もなにか問題をかかえてそうですゾ。
  
  それでは皆さん最後に わたくしの名なんですゾ?
  



                 パンさんですゾ」