複雑・ファジー小説

№0 夢 ( No.2 )
日時: 2017/08/26 09:08
名前: 雪姫 (ID: HSAwT2Pg)


「ちーちゃん、ここまでおいで〜♪」

「あっ、待ってよ! まーちゃん!!」

あれ? この光景なんだか、見たことあるような…?
いつ、見たんだっけ…?

「う〜ん…仕方ない! 待ってあげよう!」

「はぁはぁ…ありがとう。まーちゃん。」

「いえいえ、それほどでも〜、あるかなぁ〜♪」

「あっははは♪ なにそれ(」

あっ、そうだ…この女の子たちは小さい頃の私とまーちゃんだ…。
まーちゃん……お婆ちゃんの家に遊びに行ったときに、いつも遊んでくれた優しい女の子。
いつも明るくて元気いっぱいで、私とは正反対の性格の女の子…懐かしいな……。

「ちーちゃん……」

「ん? なにまーちゃん」

「明日にはお家に帰ちゃうんだよね……」

「あ、うん……」

「コラァァァ!!!」

「わぁ!!!? なっ、何?」

「沈んだ顔したらダメだっていつも言ってるでしょ!」

「沈ましたのはまーちゃんじゃあ…?」

「すべこべなべかべ言わない!」

「かべとなべは余計だよ、まーちゃん……。」

くふふ…そういえば、まーちゃんはいつもよくわかんないことばかりっていたな……。
今聞いても、よくわかんないや…。

「とにかくっ、沈んだ顔はしたらダメなの! そんな顔の人にはこれあげないよ!!」

そういうと、まーちゃんはイルカのストラップを差し出した。

「わぁ! イルカさんだぁ!!」

「なぬっ、笑っただと!? 仕方ないっ、これは君のものだ。受け取りたまえ」

「ありがとうございます! 隊長!!」

「どういたましてっ」

あれ? あんなイルカのストラップ貰ってたけ……?
どうしてだろう…? 記憶が無い……。

「あっ、そろそろ帰らないと!」

当然まーちゃんが言い出した。

「えっ、もう!?」

「うんっ、だってもう朝だし」

「今はまだ夕方だよ、まーちゃん…」

そうだよ、まーちゃん。
だからまだ、行かないで…まだ私のそばにいて……
私を1人ぼっちにしないで—お願いだから…まーちゃん


「ハッ?!」

次の瞬間目が覚めると、私は新しい自分の部屋で涙を流しながら寝ていました。
まーちゃんの夢を見たのは何年振りだろう…?
と思いながら、早々と準備食事を済まし懐かしの街に探検しに出かけます。
まーちゃんとの、思い出の場所も見て回りたいから。