複雑・ファジー小説
- Re: ドール ( No.1 )
- 日時: 2017/01/20 20:12
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
「世界は優しくなかったんだね」
──── 誰ががそう、ふと囁いたのを思い出した。
薄れゆく記憶だが、胎児を包む胎盤の様にずしりと重く、子宮を満たし、
胎児を覆う羊水が如く生暖かく、それでもって春の小山の霞のように砕けた、穏やかで厚みを感じぬ気休めの言葉だった。
- Re: 徒然随筆集 ( No.2 )
- 日時: 2017/01/20 20:14
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
私は、あれから良く、脳裏に響く、懐かしいワードを復誦する。
色褪せた記憶の大瀛を、ふと過った、何者が言ったかも不明瞭なワードに、屡屡胸を揺り動かされ、安堵する。
あヽ、記憶の狭間に生きる少女。面白可笑しい隙間女の怪奇か。時の遥か彼方から流れ落ちてきた残滓の流星群は、度々胸の大地を劈くのである。
- Re: 徒然随筆集 ( No.3 )
- 日時: 2017/01/20 20:21
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
寥郭たる宇宙の中でも取り分けルーラル。どこまでも辺鄙で未発達な地に在る小さな銀河、太陽系。
其の又内側に在る、地球と云う星の内に、一生銀河の外へは疎か、星に鋼鉄の鎖で括り付けられている連中が居る。
私もそれらとどうせ変わらない。ほんの数年前まで、100年も生きられぬ、些か短命な種属の人生に何の価値が有るものかと我が胸に繰り返し問い詰めていたつまらない少年だったんだ。
そんな愚問を繰り返し宙に投げ掛けていた私に、細やかな希望と歓びを齎した少女。私の心を未だに舞い続ける土埃の正体である。
- Re: 徒然随筆集 ( No.4 )
- 日時: 2017/01/20 20:24
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
彼女は今、どこで何をして居るのか、彼女は果たして弛む記憶の中に
私の影を見ているのか、
どうせ、私には其れを知る術など無いし、そんな知ってどうとなる話でも無い事を、知ろうとも思わないが、
私は只、ちっぽけでありながら、膨大な量のデエタを蓄積した人間の脳の片隅に、あの日の少女の影が今も尚残留していた事に、喫驚を隠し切れなかったのである。
- Re: 徒然随筆集 ( No.5 )
- 日時: 2017/01/20 20:30
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
其れらは嘗て、此の伊甸园(エデン)の園に生きてきたどの生物よりも、精緻に創り上げられている。
70億の個体、一個一個が別の顔を持ちながらも、それぞれの見出す、異なった{可能性}に基付き、動き、考え、学ぶ。
永い時を経て、生物の頂点に君臨した今尚進化する事を望み続ける人形は、自分らを、『人間』と呼ぶ。
- Re: 徒然随筆集 ( No.6 )
- 日時: 2017/01/20 20:31
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
何故、「間」なのか?成長を望んでいるからか?進化の過程に置かれたテストケースだと言い張るのか?
誰が、何の為にドールを創造し、ドールの進化の先に何を観るのか。
プロトタイプの未熟なドールとして、短命のちっぽけなそのうちの一つとして、私には何が出来る?
他のドールへの残留思念を追い掛け、天寿を全うする事か?
- Re: 徒然随筆集 ( No.7 )
- 日時: 2017/01/20 20:36
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
ドールの設計を暴くか?はたまた時間を浪費し、ドールとしての役割を失う事しか出来ぬのか?
大いなる可能性と同時に、限界を感じ、葛藤する。
『出来るかもしれないのに、出来ないかもしれない』だなんて、くだらないアンチノミーに悩まされるのだ。
力量ゲージの果てだなんて、指標化されちゃあいないのに、誰にも判らないのに、自己完結してしまうのだ。根も葉もない事を鵜呑みにして、勝手に悩みに悩んで、深く哀しむ。
此れも不完全なドールの弱さか。私という個体の欠点か。
- Re: 徒然随筆集 ( No.8 )
- 日時: 2017/01/20 20:38
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
可能性と、同じ程の脆弱性を同時に兼ね備えた人形が、何故食物連鎖の最上位に君臨し得たのか。
何故高度な脳を抱き、更に経験を積み重ねて進化を進めて行くのか。
何故星は、自らが孕んだか弱い霊長如きに徐々に殺されて行くのか。
- Re: 徒然随筆集 ( No.9 )
- 日時: 2017/01/20 20:39
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
本来の星の寿命以下しか健康に生きられないぐらい、星は深刻な病に身を苛まれていた。
何時しか、増大し過ぎた人間はミトコンドリアの様に大地に、星と共に生きる者と
言うよりかは、無意識のうちに病巣を築く者となっていったのかもしれない。
星にとっては命を削る細菌へと、未来への『可能性』を失わせる者として変貌していったのかもしれない。
- Re: 徒然随筆集 ( No.10 )
- 日時: 2017/01/20 20:42
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
しかし、何故、人形は不要な情報ですらも脳の片隅に焼き付けておくのだろうか。其の時、自分自身が生きていた事の証明だと言うのか?
アップグレード前の情報を生かしておく理由は?成長を積み重ねて成長する筈の生き物が、何故不必要な情報を遺しておく?
未完成のマネキンとしての弱さか、または強さか。ああ、私は星に棲む人形として何が出来るのか…
与えられた不明瞭な使命を明らかにしなければならないと云う衝動を抑え切れぬ。
- Re: 徒然随筆集 ( No.11 )
- 日時: 2017/01/20 20:44
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
ドールを凌駕した、ワンランク上の存在へと昇格した時、人は何をその先に観るのだろうか。
クロマニョンがネアンデルタールを打ち滅ぼした暁に空に見た勝利か、
先祖の破壊衝動の果てに生み出された、銑鉄と焦土が地の底より露顕した、荒廃し切った世界か。
- Re: 徒然随筆集 ( No.12 )
- 日時: 2017/01/20 20:45
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
人は自分を模倣して何かを作る。自分等人間を模した形の何かを作る。
既に在る膨大な情報の海に漂う流木のような残留思念をベェスにして、何かを形作る。
人は、目の前にその概念が無くとも想起する事が出来る。果たして其れが人の進化の末に会得したアビリティーなのだろうか。『完全な生命体になる課程』に於いて、偶然萌芽した黴の芽なのか。
- Re: 徒然随筆集 ( No.13 )
- 日時: 2017/01/20 20:46
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
それか、この地に生きた『優れた』者の長所なのか。
大地に産み落とされた人と云う種は星にとってはは未熟な赤子である。
美しく、儚く、其れでいて醜悪で、残酷な種族である。
人なる種は同じ種の中で殺戮を繰り返し、殺した者の長所を奪い、
当たり前のように我が物として生きてきた。人なる種に進化する前からそうだ。弱肉強食のスパイラル。野生としての本能は潰える事無く、在る。
- Re: 徒然随筆集 ( No.14 )
- 日時: 2017/01/20 20:49
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
此の惑星は幾多の生と死の匂いで満たされた、穢れた世界だ。
天人被れ共は穢れ無き世界、淨土に対し、この世は少しの淨土も残されてはいない、偽りのShangri-Laとでも揶揄してくれるだろう。
未来へ向かって、一直線に翔び続けるノアの方舟の中は、既に幾多の諍いと夢の骸で埋め尽くされていた。
最早、其処には本来のアルカディアはないとすれば、愚かで賤しい者共が蠢く、ゲヘナに在りましょうか。
- Re: 徒然随筆集 ( No.15 )
- 日時: 2017/01/20 20:52
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
数十億の昔、広大な海があり、他には岩以外の何も無かった頃の淨土は無いと言えましょう。
然し、此れ程までに生と死が繰り返され、多くの物が生み出され、そして期待を抱き志し半ばに倒れていった者を抱いた星は、宏闊な宙野中に無数に鏤む星々の中でも稀でありましょう。
- Re: 徒然随筆集 ( No.16 )
- 日時: 2017/01/20 20:54
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
相手の能力を喰らい、我が物とし、交わる事で子孫に優れた能力を遺伝する。生命としてごくごく当たり前の話だ。
過酷な環境に晒され、生きる事も儘ならぬ矮小な生命にとって、「生」とは自らを「殺す」物に他ならないのでありましょう。
殺すことも、生かす事も、自らを存続させる為には無くてはならぬ事だとすれば、此の地を満たす穢れも些か『凡てが悪い』とは言えませぬ。
- Re: 徒然随筆集 ( No.17 )
- 日時: 2017/01/20 20:57
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
『種の繁栄と生命の維持』。
幾ら自分の好きな様に趨れても、必ず達成しなければいけない物なのです。幾らに生きる術、幸福を満たす術を揃えた一族であってしても、二つの毒は付き纏うのです。
矮小なアメーバ状の生命とて、種が繁栄する事を最優先した。だが私は違う。そう思っていた。欲など無いと豪語していたのです。
- Re: 徒然随筆集 ( No.18 )
- 日時: 2017/01/20 20:59
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
無欲で格好を付けないポォカァフェイスを気取った所で、心は揺れ動く事には変わらないのです。
万物の霊長とて、原野を走り回る小動物と何ら、精神の礎と為って居るボードは変わらないのです。
- Re: 徒然随筆集 ( No.19 )
- 日時: 2017/01/20 21:02
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
しかしながら、猿でも獣でも無い我々は『人間』で在る事をステータスと考え、他の何某とは区別しようとしたのです。
己の内に潜む獣を激しく我々の社会は憎悪し、『我こそは優れた生き物へと成ってやろう』だなんて語り出した時にはもう遅し、
上手く女王蜂と働き蟻のシステムを効率化して、組み替える術を編み出していました。伸び代は、何時も悪い方向へと翻るジンクスがあるのだ。
- Re: 徒然随筆集 ( No.20 )
- 日時: 2017/01/20 21:05
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
他の種を籠に入れ、当たり前のように殺して食う事はするが、殆ど自ら手を下さずして喰う事など日常茶飯事なものとなっている。
決して消費者が自分から屠殺する事はなく、加工され、商店に陳列され、其れを買って調理して喰う。
全てが分担された効率重視の世界が、種の中で完成していた。
そうでも無ければ、切り身が海を幽雅に游ぐだなんて荒唐無稽な考えが湧き出してくる筈もありはしないでしょう。
- Re: 徒然随筆集 ( No.21 )
- 日時: 2017/01/20 21:06
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
生命が維持され、喰われない、繁栄している事は当たり前になっていたのだ。
飽く迄、同じ種だとは言えども我々は提供者ではない。情報、食品、衣類、サービス…多くを供給される側の立場だ。殆ど生産はしていない。差し詰め既存の何かを加工したりするくらいではありませんか。
先祖達とは違い、動物に挑み、殺したり食物を育てたりする事は殆どが無い。その分抑えられた闘争心や殺意、怒りを同じ人間、ネットワークや集団生活の中といった
狭い環境で放出する。
- Re: 徒然随筆集 ( No.22 )
- 日時: 2017/01/20 21:06
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
野生の意思…性欲や食欲もその名残とも言えるだろう。
同種とて、ここまで生きられる事が当たり前な者どもが居ただろうか?明確に自分達の立場が細分化されたものなど、あるのだろうか。
屠殺をするのみならず、餌付けをする、加工をする、包装をする、点検をする、発案をする者の無数のの者達が一つの生物製食品を完成させるまでの課程に居る。
他の生物を喰らい、模倣した猿はここまで進化したのにも関わらず、更なる進化を望むが、それは供給者と云うよりかは、政治を提供する、研究をする提供者側の思惑に過ぎぬ。
- Re: 徒然随筆集 ( No.23 )
- 日時: 2017/01/20 21:08
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
今日の提供者の多くは、人なる種の存続と短命を充実させる為に努力を惜しまぬ。だが、供給者はどうだ。
多くの需要者は夢を抱かぬ。幻想を見ぬ。
幻想や夢を抱く者は排斥するべきだ、と言うようなニヒリスムが根を伸ばした結果、何か架空の存在を作り出す事は悪徳だと云う考えに取り憑かれている者まで居る始末だ。
- Re: 徒然随筆集 ( No.24 )
- 日時: 2017/01/20 21:11
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
まるで其れは、『他人に何かを提供される事が当たり前だから、僕は何を提供する必要もないね』と云うような提供者と需要者、二者が明確に一つのステルス・バリアーで分けられているかの様だ。
今の需要者は提供者の叡智に頼り、進化する事を拒んでいる様に見えるのだ。
ああ、需要者だからといって受動的な訳では無いね。かく言う私もそうだから。提供者に肖り、進化せしめんとす姿勢を見せる者も、高すぎるニーズの足場に一歩届かず奈落へと沈んでいくのだ。
提供者と需要者、明確に別けられ、それでもって卑下され続けた生産をしようとする需要者は糾弾され、二者は遥か後に別の種として進化して行く事だろう。
- Re: 徒然随筆集 ( No.25 )
- 日時: 2017/01/20 21:12
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
民を支配し、管理する管理者。管理者の意のままに動き、忠実なしもべとして戦う奴隷にだ。
ドールたちは叡智を求め、自分達の進化を優先し過ぎたが故に 悲しい事に、肝心な共存の部分は疎かにしてしまったのかも知れない。
仮初めの行き過ぎた環境保護や動物愛護など、殺戮の歴史に果たして相応しいのだろうか?保護するべきは自分達のアイデンティティーやアイデアではないのだろうか。
- Re: 徒然随筆集 ( No.26 )
- 日時: 2017/01/20 21:12
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
人なる種、いや、此の惑星に根付いた生命は他の概念を喰らい、自らの力を増長させる事で生き、そして種を存続し、進化させてきた。
究極のドールとなった者共は頭ごなしに否定してきた夢を見た。
他の動物はこう思ってるから可哀想、などと人間の価値観をこじつけ出したのである。
人間の価値観と他の生物の価値観が合致すると思い出した。人は抱いた感情が、他の生物の感情まで支配してしまうと思い込んでしまう領域にまで到達せしめた。
- Re: 徒然随筆集 ( No.27 )
- 日時: 2017/01/20 21:13
- 名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
種の進化の果て、頂点に君臨した人間が頂から見た光景は、自分を仰ぐ他の何かだったのかもしれない。
後に、同じ人すらも仰がせる事となるのだろうのか…私に遥か未来…まだ地平線の彼方にある世界の情景は、まだ、見えない。
本当に可哀想なのは、誰だ?己が内か?
- Re: 徒然随筆集 ( No.28 )
- 日時: 2017/01/29 00:45
- 名前: ぷちしゅまほ ◆IVDmJcZSj6 (ID: IGUMQS4O)
意思を持たない動物に人の心を持っている前提で護ろうとしたり、ベジタリアンやヴィーガンを気取って殺生を何故そこまでして控えようとする。
消費者が喰らう事を拒んだところで、屠殺される運命にある生物が殺されなくなる訳ではない。需要が急激に減少する訳もないのだから。
食を減らせばアフリカの子供達が救われるのか?独りよがりに打ち拉がれるくらいならば、ストア凡ての商品を買い占めて、発達途上国に送りつければ良いのに。ああ。不完全で中途半端な人形。
私は、人が進化することに恐怖に通じる物を感じた。此の侭道を征けば、種の間に大きな亀裂が走る。
だが、亀裂が身を苛むと同時に、この中途半端な種の未来に、淡い可能性を抱けたんだ。
- Re: 徒然随筆集 ( No.29 )
- 日時: 2017/01/20 21:37
- 名前: ぷちしゅまほ ◆IVDmJcZSj6 (ID: 4V2YWQBF)
何かに執着し過ぎた結果、各々の思いは肥大し、何かに執着したり、何かを会得している事がデフォルトであると思い込む。
兼ね備えていないのなら下郎だ、切り捨ててしまえとの魂胆だろう。嫌なら見るな、墓穴を掘るファナティック・アドミラーが中心となって狂喜乱舞で舞い踊る、怖ろしいコミュニティの完成だ。
進化と退化の二つの可能性を兼ね備えたドールは、暴走と安定の起伏を繰り返しながらも、2万年と云う僅かな時間で星を完全に制圧し、星から自由自在にエネルギーを引き出し、御霊を削りながらも、十分な至福の時を謳歌している。
此れからもその勢いが急激に衰えるような事はないだろうし、衰えた時には私は此の地には居ないだろう。
だが、可能性を抱えた脆弱なドールは、隙を突かれやすい。直ぐに壊れてしまうのだ。
- Re: 徒然随筆集 ( No.30 )
- 日時: 2017/01/20 21:40
- 名前: ぷちしゅまほ ◆IVDmJcZSj6 (ID: 4V2YWQBF)
意思を持たない動物に人の心を持っている前提で護ろうとしたり、ベジタリアンやヴィーガンを気取って殺生を何故そこまでして控えようとする。
消費者が喰らう事を拒んだところで、屠殺される運命にある生物が殺されなくなる訳ではない。需要が急激に減少する訳もないのだから。
食を減らせばアフリカの子供達が救われるのか?独りよがりに輪 姦されるくらいならば、ストア凡ての商品を買い占めて、発達途上国に送りつければ良いのに。ああ。不完全で中途半端な人形。
私は、人が進化することに恐怖に通じる物を感じた。此の侭道を征けば、種の間に大きな亀裂が走る。
だが、亀裂が身を苛むと同時に、この中途半端な種の未来に、淡い可能性を抱けたんだ。
- Re: 徒然随筆集 ( No.31 )
- 日時: 2017/01/20 21:41
- 名前: ぷちしゅまほ ◆IVDmJcZSj6 (ID: 4V2YWQBF)
倖せに生きている事は、ごく当たり前で。それでも、知能を植え付けられた不完全なドールは、当たり前を越えて更なる高みを望む。
如何にドールに秘められた先天的な能力を駆使し、操り、そして経験を積み重ねて行くか…
其れが何かの犠牲無しに供給者が取れる進化の礎を築く為の第一歩ではなかろうか。
孰れ、人なる種は自らを束縛するストッパーを切り離し、此の星を離れ、広い広い宙の彼方へと羽博いて行くだろう。
人なる種が大宙に観る物が、悲しみや怒りではなく、私が脳裏で見たあの少女の幻影の様に…
例え其れが幻想だったとしても、優しく暖かい、自分を支えてくれるかのような母や娘、
暖かい自分を認めてくれる家族、自分が生きる平凡だけども柔らかい世界のような姿である事をただ、願いたいものだ。