複雑・ファジー小説
- Re: 俺の日常生活の中で突然美少女が現れたとしたら。 ( No.15 )
- 日時: 2017/03/10 21:23
- 名前: とある少女 ◆BaquC25tEw (ID: DcPYr5mR)
第四章 きゅ、旧校舎!?
「…んで、追い出されたってわけ」
「…ふーん。」と、愛乃が興味無さそうに言う。
「じゃ、諦める?」
「いや…なんかあると思うんだ。学校に行きたくない理由が。
それが俺にー」
「関係してると?」
「…そうなんだ。」
俺が…何かしたのか?いや、記憶にない。小学校の頃…。
「まぁ、いいわ。引き続き頑張りなさい。。
ていうか、寒い!もう五月だっていうのに!!」
ここは、屋上。ここしか…ない。もう五月になり、部活を始めている部が多い中、俺らはこうやっていつもなにも当ても無く駄弁っているんだった。
「やっぱり、部活しないと!」
「だから、部員が…」
急に立ち上がった愛乃に、俺は嘆息する。
「部員がなによ!二人いれば十分!さ、行くわよ!」
「え、どこに?」
やる気なさそうに聞き返すと、愛乃は少し考えてから
「生徒会室ーっ!」
勢いよくドアを開けて階段を今にも転びそうな勢いで降りていく。
「待ってくれー!」
やっぱり、そうなるのかよ…
- Re: 俺の日常生活の中で突然美少女が現れたとしたら。 ( No.16 )
- 日時: 2017/03/13 17:30
- 名前: とある少女 ◆BaquC25tEw (ID: DcPYr5mR)
「だーかーらぁッ!なんであんたの言うこと聞かないといけないのよ!」
…えーと。
「生徒会長、ですから♪」
「はぁ?」
おいもうやめろよ、俺は小声で愛乃に言う。
何か始めないと埒があかないじゃないっ!
「何かしら?」
「だから、部を作って部室が欲しいのよ!」
「5人以上じゃないと、同好会ってことになるわよ?
それから、顧問もいないのだし、部室だって空きはないわ。」
文芸同好会?なんか変だな。小説同好会…?
俺たちはまだ何も分からず部活を作ろうとしてるんだってことも分からなかった様だ。
「どこでもいいわっ!お願い!」
「…”どこでも”ねぇ…?」
「あの…?」
怪しい笑みを浮かべる会長さんに、俺が恐る恐る返事をするとー
「じゃあ、旧校舎なんて…どうかしら?」
「え…?」
その言葉を聞いた瞬間、愛乃が青ざめる。
「ほら、これ。旧校舎の鍵。三階の奥の部屋ね。そうだ、誰も出入りしていなかったから、少し汚くなっているかも…」
会長さんは、そういいながら少し古びた鍵を渡してきた。
「え、ちょっと!やだ!無理ぃぃぃ!」
「それじゃあね、ミドリ、追い出して。」
「はーい、お姉様♪」そういうと、ミドリさん?が
「ばいばい♪」と言って、ドアを閉めた。
廊下に追い出された俺ら二人は、しばらく固まっていた。
「きゅ…旧校舎!?あいつー!」
愛乃は何を怖がっているのだろうか?
- Re: 俺の日常生活の中で突然美少女が現れたとしたら。 ( No.17 )
- 日時: 2017/03/18 11:33
- 名前: とある少女 ◆BaquC25tEw (ID: DcPYr5mR)
「…ま、何はともあれ、部室は決まったわね。
これで小説が書けるじゃないっ!」
「まだ、認められてもないけどな?
…って何で俺が小説書いてること知ってるんだよ!?」
「そりゃ、作るときに言ってたし?見ちゃったのよねぇ…、小説」
ニヤニヤしながら話す愛乃に、
「どうだったんだ」と小声で言う俺。帰ってる途中だし、誰もいないよな…?
「殆ど、あんたの妄想よね。なんて痛い話なのかしら。ぷぷっ!
それから、ギャグが足りない!」
「全部事実だぞ!ギャグ…か。」
「こんな真面目な話、ずっとしてたら読者がつまんないじゃない?
もっとさぁ!イチャイチャラブコメを期待してるのよ!」
何を言いたいんだか分からないが、確かにな。
「じゃあ、お前とデートしたりすればいいんだな?」
「はぁ!?いやいや、なんで私なのよ!幼馴染という属性がついた美少女がいるじゃない」
「お前が、メインヒロインだから?」
「…あれ、私脇役じゃないの?」
「あ、あんたとデートなんて…絶対嫌なんだからね!
だ、だけど、、小説のためなら…やってあげてもいいわよ」
顔を真っ赤にして言う愛乃に、
「ほ、本当か!?」と声が上ずる。
「…嘘よ。ばぁかっ」
と、目を逸らしながら愛乃は言うと走り去って行ってしまった。
「あー、もう…可愛すぎか」
夕焼けに染まった空を見上げながら、俺はぼーっと立ちつくしていた。