複雑・ファジー小説
- Re: 右腕へ転生、背負うは大罪(4/23更新) ( No.15 )
- 日時: 2017/05/28 19:27
- 名前: うたかた ◆wr23E0BYk6 (ID: memccPfd)
目的の村に辿り着いたのは、出発から二日後の夕方であった。
えっとその間の出来事はと言うと・・・特筆する程のことは無かったと思う。
強いて上げるなら昨日の夜、オークに襲われたくらい。
そのオークはなんか痩せ細っていて簡単に倒せたし。
味は、豚の旨味を濃縮した感じだが少し脂が多く、調理方法次第ではもっと上手く食えると思った。
例をあげると…それはいいか。
俺らが辿り着いた村はなんと言うか大変な有り様になっていた。
簡単に表現するなら嵐の過ぎた後。
村の修繕で忙しそうなところ悪いが近くにいたワードックを捕まえ、事情を聞いてみた。
どうやらこの惨事は合成魔獣【キメラ】によるものらしい。
最近どこからともなくやってきてこの一帯を荒してんだとか。
しかもそのキメラが篦棒に強いとのこと。
そこまで聞いたところで亀みたいな爺さんがやってきて村長宅(半壊)に招かれ、この村に来た経緯を少しだけ聞かれた。
俺は?適当に濁しておいた。村長もそれ以上聞かなかったし。
んで、疲れているじゃろうと、質素であるがご飯を頂き、寝かされた。
惨状の割には手厚い歓迎に寝込みを襲われるのではないかと、心配したがそんなこともなく。
そう言えば、亀の爺さんは亀ではなく甲羅種の龍人らしい。昔は何処ぞで衛兵をやってたとかなんとか。
翌日。
日も出ない内に叩き起こされた。
これから村の修繕か狩りに行かされるらしい。
まぁ、当然っちゃ当然か。
俺は、後者の狩りに。上手くいけば「見れる」かもしれないからだ。
・・・。
結果だが、失敗だった。どっちかって言うとどっちも。
いやぁ、ネズミ一匹見つけられないとか考えられないっしょ。
ベーわ。マジベーわ。
昼前には、山菜を採りながら帰り、村の修繕をすることになった。
そんで村の修繕にて
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ホブ幸は、スキル〈疑似筋肉〉〈腕力強化〉〈脚力強化〉を会得しました。
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うーん、何だろう。スキル便利すぎない?
話は変わるが、村はそこまで食糧難になっていないようだ。
昼も夜も普通に出たし。だが、肉が出ない。肉が。
これもキメラが食い荒らされているからだと。
許すまじキメラ。
その夜、俺は村の周りを探索することにした。
少しでも村の食事に貢献したいと思ってだな・・・。
べ、別に、キメラを狩りにいくとかじゃないんだからね!
いや、真面目に狩る気は無いからな。