複雑・ファジー小説
- Re: 表裏一体〜100degrees〜 ( No.13 )
- 日時: 2017/12/15 21:39
- 名前: 麗楓(のんたん) (ID: UcF0Dnla)
お久しぶりです。部活で小説書かなきゃいけないので、しばらく低浮上〜。
久しぶりなのに長い(´・ω・`)
たこ焼き器に生地投入
「七瀬真理です! よろしくお願いしまーす」
「わ、たしの......友達、なの」
紫野は照れながら、それでも頬を桃色に染めて嬉しそうに話した。城宮も同じく興奮したように喋っていた。紫野の上目遣いに心を奪われたようだ。無論、俺も奪われそうなのだが。
「まじっ紫野さんの友達なの!? 美女勢揃いじゃん。やったなぁ赤木!」
「いいわけないだろう......」
俺は大きなため息をつく。すかさず紫野が俺にニヤニヤと見つめてくる。そのニンマリとした微笑みは小悪魔のようだった。
「同姓の友達作ったんだから〜ご褒美くれても良いんじゃないの〜?」
「なっ、何が欲しいんだよ......」
「リンからキスを求めてほしい!」
「はぁ!?」
高らかに笑う声が生徒会室中に響き渡る。城宮も七瀬もゲラゲラ大声で笑っていた。俺は耳の先端までカーっと赤く染まっていくのが分かった。
「いちいち俺にイチャイチャを求めやがって! 城宮にでもやってもらえよ!」
「クロキはエロ本に夢中だから無理よ」
「ん、そうか......って俺は良いのかよ!?」
さらに俺のことを笑う三人。俺は無視して書類に目を配る。生徒会役員のプロフィールについて細かく書かれていた。
大体「クロキはエロ本に夢中だから無理」ってどんな理由だよ......。
「七瀬は生徒会庶務だからな、しっかり働けよ?」
「ブラジャー!」
「ブラジャーじゃねぇよ!」
七瀬真理、こいつは恐ろしい奴だ。今は敬礼してバカっぽそうだが、こいつの起こす事態を予測するのは難しい。むしろ全国模試で一位とるより難しいのではないだろうか?
大体生徒会に入った理由(というより入らされた理由)が「生徒の更正」。去年一年間俺は同じクラスだった。もう、先生に怒られた回数などキリがない。
授業中さえうるさいこいつは俺の天敵と言っても過言ではない。意味の分からない単語や親父ギャグを連発し、嫌われているかと思いきや色んな人から好かれている事実。
今年は同じクラスにならなかったから、正直ホットしていた。かと思いきや、まさか紫野と友達の関係を築き、生徒会にまで加入するという俺にとっては不幸の連鎖だ。
「今日は皆と親睦を深めるために、良いものがあるんだ!」
トランプか、黒ひげ危機一発か? そう思っていたが、登場した物はやはり俺の度肝を抜くもの、たこ焼き器だった。
「材料はあるから、たこ焼き作ろう!」
「......いや何持ってきてんだよ」
俺の話など聞かずに、すかさず城宮がプラグをコンセントにさし、電源を入れて生地をたこ焼き器に投入した。
「おい学校のブレーカーが......」
バツーンという衝撃音と共に部屋の電気が消えた。学校中の電気が切れたようだ。つまり学校のブレーカーが落ちた、ということだろう。
「あららのら〜やっちゃった!」
「あららのら〜じゃねぇよ!!!」
その後板野先生から激怒を食らう。こりゃ面倒な奴が入ったぞ......。
そうこうしているうちに、第一回定期テストが近づいているのだった。