複雑・ファジー小説
- Re: 表裏一体(オリキャラ募集中) ( No.7 )
- 日時: 2017/11/23 14:37
- 名前: 麗楓(のんたん) (ID: hoxlJQ3C)
オリキャラ募集は一旦中止です!
この小説は「小説家になろう」でも投稿しています。また、小説カキコでは不適切な内容を一部削除して投稿しています。
まぁ、(対したことのない)エッチな部分も含めて全部見たい人は「小説家になろう」で見てください。
そして小説が異様に長くなる......。
下着姿の少女
閑静な住宅街のように精神科の病室は静まっていた。理事長からもらった紙切れとナースセンターに居た看護士の情報を頼りに廊下を進んでいく。
本当にこんなところに居るのだろうか、やけに静かすぎる。コツコツと歩く靴の音に対し、人の声、物の音、一切聞こえない。
背中にひんやりとした雰囲気を感じ、俺は身震いをした。そうしてたどり着いた場所は病室の個人部屋だった。63号室、間違いない。
コンコン、と優しくドアをノックする。返事は無い。誰かと面会しているのかもしれない。
もう一度ノックしてみたが、やはり先程同様、返事は無かった。俺はドアを開けて部屋に入る。部屋からはオレンジのような柑橘類の爽やかな匂いがした。
「紫野さん、紫野さん居ますか......っ!?」
ゆっくりとベッドに近づいていく。女の子の姿が見えたかと思うと、思わず俺はぎょっとして後ろに倒れ込んだ。
そこには下着姿の少女が居た。
その瞬間彼女はスマホを手に取り、俺のぎょっとした顔を写真に納める。クスクスと笑いながら何度も写真を撮っていた。
「なっ......何してんだよ!?」
顔を赤らめる俺のことなど無視し、問答無用で写真を撮り続けていた。赤くなる俺のことをずっと不気味な笑みで見つめている。
「君、面白いねぇ」
理事長と同じ喋り方をする彼女はどこかおかしくみえた。手で顔を隠しながらも、俺の目はつーっと下を向いていく。
ルックスの良い、そして巨乳でスタイルの良い身体はどこか美しく綺麗に見えた。ド派手で花の模様が入ったピンクのブラは一回り小さいのだろうか。キツく締め付けられていて、その姿がよりいっそう綺麗に見えて......。
しかしよく見ると身体中傷だらけで、生々しく見えた。
「理事長がお前に戻ってこいって言っているんだ。とりあえず服着ろ!」
「釣れないわねぇ。あなた名前は?」
そう言ってカーディガンを羽織った。
「赤木鈴......下も何か着ろよっ」
「リンはどうやって書くの?」
太ももに膝掛けをかけただけだが、ようやく俺も彼女の姿を見つめることが出来る。と思ったがカーディガンの間からちらちら見えるブラジャーがやはり気になって仕方ない。
「鈴って書いて『リン』って読む」
「いちいち睨み付けないでよ。何であなたのママは『リン』って名付けたのかしら」
「知らん、てか俺の母親のことママとか言うなよ......あと両親のこと話したくない」
「私何か可笑しいこと言ったかしら?」
別に、と素っ気なく言って目をそらす。ふーん、と彼女が言ったあと、衝撃の言葉を口にした。
「ねぇリン、あたしとエッチしよう? そうすればリンの秘密、教えてくれるよねぇ?」
「ひ......みつ......?」
「エッチしたら、リンすぐに話してくれそうだもん。そう、例えばご両親の話とか?」
はっと我に返った俺は彼女の手を力強くほどいた。驚愕したような目で見つめる。
「お前最低だなっもうここには来ねえよ!」
そう叫んで俺は病室から飛び出していった。バクバクと高鳴る胸の鼓動を抑えきれずにいた。それは走っているからなのか、それとも先程の彼女の言葉のせいなのか分からなかった。
「クソっ収まれ......収まれよ!」
これが紫野巨峰との出会いだった。