複雑・ファジー小説
- Re: 全員、死刑 ( No.2 )
- 日時: 2018/02/12 14:11
- 名前: ろん (ID: 8tXGWQSz)
ねぇーーー
聞いてよーーー
なんで無視するんだよーーー
「なんで」と訊かれると、人は答えを模索する。
無ければ、放っておく。出来ればその問いがなかったかの様に。
それが例え、同じ人間、だとしても。
同じ人間、平等に、…………。
この世の辞書には、人を動かすのに便利な言葉が沢山。
けれどその反面、不便な理屈も沢山存在する。
動こうとしなきゃ人は動けないんだよね。
何で言葉で伝わらないんだ。何で叫んで喚いたって、答えはもう出てる。
「人間が、哀れだから。」
そんな低俗な人間共と一緒の空間で生活をすることにもう飽きた。
死にたい。
そう思わせてるのは、君達だ。
洗脳、とでもいうのだろうか。
死にたくないのに、死ななければいけない状況に陥らせる。
不快。そんな素朴な感情が僕を埋める。
もう、これ以上居場所のない穴に。
だから、こんなことはもう終わりにしよう。
皆で終わりにするのは、面倒臭いから。
僕が終わらせてあげる。
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何気なくつけた、テレビ。
夜のニュース。日課になっていたキャスターの声。
殺人事件があったとのことだった。
ぼーっと。見ていただけ。
何も考えず。
でも、そんな日々は消えた
いや、消された。
今まで経験したことのない速さの鼓動、恐怖、怒り、悲しみ。
色んな感情が入り混じって、最終的に脳が処理し切れず、フリーズする。
死んでしまった様に立ち竦んで、頭を掻きむしった。
自分がこんなにも苦しんでいる中、楽しんでいる人間がいることに怒りを覚えた。
その日、家族が殺された。
犯人はまだ捕まらないそうだ。
現場には、僕の学校の生徒の名札が。
名前の彫られた部分だけ、溶かされた名札。
あからさま過ぎる犯行に、僕は笑った。僕を笑わせたかったのかな?
はは。
面白いや。
そんなに死にたがりだなんて。