複雑・ファジー小説
- Re: アスカレッド ( No.29 )
- 日時: 2018/09/07 00:29
- 名前: 立花 ◆FaxflHSkao (ID: BBxFBYlz)
こちらでは初めまして。いつもお世話になっております、立花です。
今日は私の推しである海黒ちゃんのお誕生日ということで、どうやってお祝いしようかなぁと一週間前くらいからずっと考えておりました。
そして前から感想をまとめてお伝えしたいと思っていたこともあり、第2話の「ミクロブラック」がちょうど完結したタイミングでしたので是非この機会に感想をと思いまして、お邪魔させていただきました。海黒ちゃん、おめでとう。そしてこんな可愛くて尊い海黒ちゃんを生み出してくれたトーシさんに最大限の感謝を!
私は感想を上手く伝えるのが苦手なのですが、少しでもトーシさんのこれからの創作活動の応援ができたら幸いです。
プロローグ「カラーボーイ」
私はトーシさんの文章を読むのは多分この作品が初めてだった気がします。トーシさんの文章は前にもお伝えしたことがあると思うのですが、言葉選びが繊細で、美しく、それでもなおカッコよくて見惚れます。上手く伝えられないのですが、情景描写が巧みで、読んでいるだけで頭の中に文章中の光景が浮かんでくる感じです。特にこのお話で好きだったところが、少年飛鳥くんがワゴン車に乗せられたシーンです。飛鳥くんの恐怖心が痛いほどわかる車の中の「生温い空気」「ざらざらしたシート」「薄暗くて狭い空間」、こちらも息が止まりそうになるくらい苦しくなりました。このお話ででてきた「あか」がこれからの物語に大きく絡んでくるのだろうなと思うとどきどきしております。個人的にヒーローの飛鳥くんに「お前すごいなあ。よく泣かなかったな」で頭わしゃわしゃ撫でと「『ヒーロー』は、名乗らないのがかっこいいんだ」が好きです。
第1話「アオタブルー」
成長した高校生飛鳥くんの紳士っぽいところやばいなこれやばいなと潮田さんとの会話を読んで思いました。何この子かっこよすぎないですか。あと、飛鳥くんのお姉さんの白鳥さん。弟想いの優しいお姉ちゃんで飛鳥くんが戦う姉も、バイクに乗る姉も、どちらもかっこいいが物凄く共感しました。あと、ハヤシライス。ここ大事と聞きましたので、もう気になって気になって。あと女の子の連絡先を発見した白鳥さんの嬉しそうな顔とかもう最高で、ちょっと照れたであろう飛鳥くんの紙をくしゃっと丸めたシーンがもう家族っぽくて良いなと思いました。あと何回も言ってる気がしますが心配するのは自分が無色だからと尋ねた飛鳥くんに「弟だから」と答えた白鳥さんがもう死ぬほど好きです。この姉弟は本当に尊いなと一番感じたシーンです。
また、危ないことをしてほしくないと思う青太くんと、君には関係ないと突き放そうとする飛鳥くんの、この最初の話のすれ違いがもんもんとしてしんどかったです。守りたい少年と守られるだけにはなりたくない少年がああああああ、こういう関係性が好きですありがとうございます。
無色であることがコンプレックスのように感じている飛鳥くんの気持ちが酷く胸に突き刺さって、私も同じように苦しくなりました。それに対しての無色になりたかった青太くん、二人が全くの正反対で、歯がゆかったです。
海黒ちゃんと飛鳥くんの会話。彼女の少し歪な雰囲気が文章内でふんわりと感じ取れて、彼女の笑顔が貼り付けられた笑顔と表現されていて、きっと彼女がこの先何か大きな事柄にかかわってくるのだろうなと思いました。
海黒ちゃんの「私を助けてくれるのは、飛鳥先輩しか、いないから」とか「絶対に、すぐに、戻ってきてくださいね。私のところに、戻ってきてください」とかの台詞回しがもうすごく好きです。だんだん飛鳥くんを奪い合う関係になっていった海黒ちゃんvs青太くんのシーンを読んであれ、飛鳥くんめっちゃヒロインじゃんって思った立花の脳みそを誰か叩き割ってやってください。
白鳥さんの「君の≪COLOR≫は、きっと誰かの役に立つ。いや、絶対に」という台詞がもうかっこよすぎて、でも飛鳥くんの気持ちを考えると、この台詞は青太くんじゃなくて自分自身に言ってほしかった言葉だったんだろうなとしんどくなりました。
第2話「ミクロブラック」
最初の飛鳥くんと青太くんの距離感の描写が好ぬほど好きです。ナニコレトーシサンスキ。
駅前について電車じゃなくて歩いていこうぜっていう青太くんが最高すぎて、呆れたであろう飛鳥くんの気持ちがめちゃくちゃわかります。私は歩いて40分とか絶対無理です(笑) でもその理由をちゃんとわかってる飛鳥くんも優しくて、そんでもって理由が「2人で話がしたくて」っていう青太くんが可愛すぎて、このシーン読んでて物凄く癒されました。
あと癒されたシーンといえば、白鳥さんが自販機で飲み物を買うときに「コーヒーでいいの?」と聞いた理由が「眠れなくなっちゃうかもしれないじゃない」ってのが、もう! なにこの姉弟尊い。 あと白鳥さんと青太くんが楽しそうに話してると飛鳥くんがむっとするシーン。ここも好きです。青太くんが白鳥さんの名前を舌の名前で呼んだ時に「馴れ馴れしく下の名前で呼ばないでくれるかな」って、自分のことじゃないのにもう、なにこの嫉妬! 可愛すぎて吐血しました。
海黒ちゃんの台詞の中にあった青太くんへの感情が「劣等感」ではないか、という考察にきっと飛鳥くん自信が一番わかっていて、苦しんでいる。無色だから、無力だから、大人しく流されておいたほうがいい、海黒ちゃんの言葉はきっと正しいのでしょうが、飛鳥くんのことを考えると胸がとても痛かったです。
あとパンケーキを食べる瀬川姉妹も良かったです。「姉さんと一緒に帰れるなんて、嬉しいな」って白鳥さんの前でだけ見せるこのデレが良い。可愛い。
十年前、助けてくれたヒーローにようやく再会できたのに、覚えていないと突き放されたシーンはとても悲しかったです。でもそのシーンでようやくハイジくんがでてきて個人的に嬉しかったです。トーシさんのイラストで見た感じほんとドストライクです。かっこいい。
自分が弱くて脆くて惨めだということも十分に理解したうえで、それでも海黒ちゃんを救いたいと思う飛鳥くんは、やっぱりかっこよくて、きっと今までにもずっとずっと苦しんできているはずなのに、それでも助けたい、守られるだけじゃなくて守る側の人間になりたいと願う飛鳥くんこそ本物のヒーローだと思いました。そこからの青太くんの「オレが、瀬川を守る」がもう最高でした。本当に飛鳥くんのことを大事に思っていて、きっと青太くん自身も飛鳥くんに救われたんだろうなって、この二人の関係性がやっぱり歯がゆくてちょっと泣きそうになりました。
強がっていた海黒ちゃんが、傷つけて突き放そうとしていた海黒ちゃんが、ようやく「助けて」と飛鳥くんに言ったシーンは、胸がジーンとしました。海黒ちゃん自身も言ってることめちゃくちゃだってわかってて、それでもどうすればいいのかきっとだんだんわからなくなって、「独り」でずっと苦しんできたんだなと思ってしんどかったです。
海黒ちゃんのお兄さんが、紅野さんが、あの時助けてくれたあのヒーローで、「大きくなったね」の一言が、私も呼吸が止まりそうになりました。海黒ちゃんとハイジくんの関係がもう気になって気になって仕方がないです。飛鳥くんに言っていたあの言葉はずっとハイジくんに「言われていた」言葉なのではないかなと思い、きっと彼女が今まで突き放すために言っていたあの言葉は同じくらい自分を傷つけていたのではないかと。しんどい!
第3話はハイジくんがもっと出てくるのかな、楽しみだなと今からうきうきしています。文章をまとめるのが下手っぴで、長くなってしまって本当に申し訳ないです。これからも更新楽しみにしています。頑張ってください。
2018,9/6 立花