複雑・ファジー小説

ワスレナグサ ー私を忘れないでー ( No.8 )
日時: 2019/01/31 11:59
名前: 一人の世界 (ID: MXUQ8YoR)

時の番人は

一、不老不死であること
二、時間魔法が使える事
三、時の番人以外と関わらない

が絶対厳守に決まっている


・・・・・・ある、異端児を除いて・・・・・・

俺はいつも通り「番人の見張り塔」の敷地から出ていった。見張りの番だけどあまり関係無いだろうし、班長は気の緩い10歳位の見た目の男だしな、抜け出した所でばれはしない。つか班長が見た目10歳がおかしいんだよ、あの見た目で2000歳でもさ!・・・・・・ってウダウダ思ってても仕方が無い外の世界に出て行って買い物に出かける。


まあ、迷子でどういう訳か草原に居るわけだが・・・ 寝転んでお昼寝には持って来いだからね と言う訳で寝ようとしたら誰かが・・・いや声で女性って言うのは分かったけど話しかけてきた。「貴方だぁれ?」ってね。これは答えないと離れ無いだろうそう思った。だから仕方が無しに名前を名乗る事にした「宗利」すると女性は「宗利よろしくね!」って言われたでいい加減起き上がらねえとさすがにあれか?って思って起き上がって相手を見た。で、起き上がっていきなり「買い物に付き合って!」ってなんでそうなる?

んで、買い物をついて行って・・・ お礼って事で喫茶店で一緒にお茶した。

・・・でその後に言われたこと「明日もまた会えるかな?」って・・・ 俺は明日非番だし・・・ そう思って「あぁ 会えるよ」って・・・


そんな毎日が季節を3周する位長い期間・・・ いや・・・ それは人間にとってかな? 俺にとっては短い期間ほぼ毎日あった。







そんなもの簡単に崩れると言うのに・・・

今は彼女が死んでしまった場所に居る。目の前に彼女「だった」何かが転がっている・・・ その近くにはまだ封を切っていない・・・ 俺宛の・・・ 少し血で赤く滲んだ手紙があった・・・

手紙の内容は
「ごめんね・・・ 私は病気でもうすぐ死ぬんだ・・・ だからね 君にワスレナグサを送るね 花言葉は『私を忘れないで』と『〜〜〜〜』だよ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

その手紙の封の中にはワスレナグサが入っていた・・・

血が滲んで読めない部分を魔法で読めるようにした・・・

『真実の愛』だよ 私は宗利を愛してるよ


・・・・・・・・・・・・俺は・・・自分の家に帰った・・・ そして静かに泣いた。
俺も彼女が好きだったんだ・・・いや・・・ ほんとは愛していた・・・

だから今日言うつもりだったんだ・・・「好きです 付き合ってください」って・・・

ごめんな・・・ 伝えられなくて・・・



それからもう何回春が来ただろう もう数えられない位に春が回ってるよ・・・
君が死んでしまった春からずっと経っている今も俺は君から貰ったワスレナグサを持ってるよ
そのワスレナグサは時間魔法でずっと時間を止めているんだ・・・

きっと俺がこのワスレナグサの時間を動かす時は・・・ また君に会えたときに動かすよ・・・



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ぎりぎりでごめんなさい!
割と固まってたんですが文字に起こすのと辻褄あわせで少し手間取りました・・・(汗)
割と上出来だと思ってます(内容ペラッペラだけど・・・)

スレ主様と少し趣旨が違ったようならごめんなさい!