複雑・ファジー小説

Re: 「死ぬな」なんて聞き飽きた僕ら ( No.1 )
日時: 2019/04/16 19:51
名前: Nahonn (ID: 3nlxUYGs)


 はあ

 中学の少し古びた制服を着た僕は、学校の目の前で大きなため息を吐いていた。

 その理由なんて特に無い。強いて言えばこの世界の人間に呆れたこと、だろうか。


 僕、秋風 司(あきかぜ まもる)は、この皐月中学校の二年生だ。

 体育と美術以外全てが平均だ。(体育が悪くて、美術は良い。)

 クラスでも、好感度が高くも低くもなく、教室の端の席から皆を見ているポジションだ。


 そんなに悪くない定位置なはずだが、僕は今日も死にたいと願う。








 授業が終わり、流れで入った卓球部も終えると僕は帰路に付いた。帰る前にまた、ため息が出る。



 家に着くと、すぐさま二階の部屋へと移動した。

 母に会いたくないからだ。思春期などでも、母が大悪党な訳でもない。仲良くやっている。

 でも、母に会いたくなかった。

 その理由としては、自分に落ち度があると分かっていても、母に怒られるのが負けた気がしていやだったことや

          部活によるストレスや悩みを聞いてくれない、理解してくれない、



  など、結局は自分のせいのことばかりだ。

 それだから、また悔しくなる。


 「司〜。」

 下から大きな声が聞こえてきた。怒られる気がして肩をびくんと震わせててしまった。

 「何か〜。」

 と言うと、母は

 「ポスト見てきて〜。」

 と言った。こう、人使いの荒い所も嫌だ。



 そして、その"手紙"を見つけた。