複雑・ファジー小説

Re: 「死ぬな」なんて聞き飽きた僕ら ( No.10 )
日時: 2019/05/04 17:04
名前: Nahonn (ID: 3nlxUYGs)


 Xからの手紙が来て一週間がたった。

 皆からの連絡も、Xからの連絡も、両方ない。

 また、退屈な日々が繰り返される。


 そういえば、皆にもあの手紙が着たんだよな。

 僕の脳裡に焼き付いた[自殺を志願している君へ]の十一文字。

 あれを受け取った時、確かに高揚感と、何かへの期待や興奮を感じたが、それとは逆に、

 見透かされたような恐怖と"私は君を理解している"という感情を押し付けられた気もした。


 何か、虚しい。


 xの前で踊らされている感覚。

 そして、皆が受け取ったであろうあの一文に動揺している事も。




 「おっはよーう。」

 不意打ちで声を掛けられた為、ふわあ!?、と変な声が出る。

 「驚き過ぎだって。」

 その人は鹿山君だ。不敵な笑みを浮かべている。

 「て...。皆も。」

 鹿山くんの後ろに神崎さんや畠中さんもいる。



 「今。空いてるかな?。」

 比留間さんがそう言った。