複雑・ファジー小説

Re: 「死ぬな」なんて聞き飽きた僕ら ( No.11 )
日時: 2019/05/06 02:26
名前: Nahonn (ID: 3nlxUYGs)


 神崎サイド

 話の内容は、たわいのない会話から始まった。内のクラスの誰がどうとか、担任がどうとか。

 まるで、話すことに怯えているようだった。


 でも、比留間さんが終わりそうもない会話に終止符を打った。

 比留間さんすごいな。私にはそんな勇気もないよ。


 「そーだね。比留間ちゃんの言うとーり。そろそろ言わなくちゃね。」

 そう、鹿山くんが言い終わるのとほぼ同時にホームルームが始まるチャイムが鳴った。

 真面目な山澤くんが立ち上がった。秋風くんも行こうとバッグを手に取った。

 すると、畠中さんがフッと笑って、

 「いいじゃない。今日くらい仲良く遅刻でもしましょ。」

 と言った。比留間さんが「それ名案!」と頷いた。

 「エリートちゃんにしてはよく言うじゃん。いいの?。親に知られたらまずいんじゃない?。」

 鹿山くんがわざとらしく畠中さんを挑発する。

 畠中さんはいつになく怯んでいた。