複雑・ファジー小説

Re: 「死ぬな」なんて聞き飽きた僕ら ( No.16 )
日時: 2019/06/01 07:13
名前: Nahonn (ID: bb2N.JWt)


 僕said


 昼休み、2組の前で話題の彼………鹿山くんがいた。クラスの皆はその一点に集中して何やら話し込んでいる。

 そんな単純な人類が嫌いだ。改めてそう思う。



 学校では僕らの関係は秘密になっている。鹿山くんが提案したことだ。

 連絡手段はおもに廊下等ですれ違う時に紙をこっそり渡す、又はLINEだ。

 この学校はスマホ等を一応持っていっても良いことになっているが、

 それは親から学校に申請しなければ持っていってはいけないことに校則で決まっているので

 LINEは学校外での時に使うことになった。

 紙の色で行動が違って、白は緊急召集、黒は放課後LINEで連絡、赤が昼休み召集、青が放課後召集、だ。



 チラリ、と鹿山くんが此方をみた。僕は鹿山くんの方へ歩いていった。

 ドンッとわざとらしく、というか名演技で鹿山くんがぶつかってきた。僕はどさくさ紛れ紙を受け取る。

 「あ、ごっめーん。」

 鹿山くんはいつもの口調でそう言った。僕は手の中にある紙をみた。白だ。

 「僕の方こそスミマセン。」

 僕は頭を下げると共に比留間さんと畠中さんと山澤くんにアイコンタクトをした。三人は頷いた。

 「百合巴ちゃん。トイレ行こう。」

 「うん。」

 「俺、ちっと売店行ってくらぁ。」

 皆、それぞれの理由で抜け出した。こうゆうときに集まるのは屋上と決まっている。



 「鹿山。なんだよ急に。」

 山澤くんがそう言った。

 片手にコーヒーのパックを持っている。売店に行った、という証言をてに入れる為だろう。

 「そうよ。何?。」

 畠中さんもそう言った。不機嫌そうだ。

 「あ。汐里ちゃんは?。」

 比留間さんが辺りを見渡した。

 「休み、みたい。」

 鹿山くんがそう言うと、胸ポケットから手紙を出した。

 「これ、皆にも来てるでしょ?。」

 僕も胸ポケットから手紙を出した。ほか三人もだ。

 「私には二つ来てたわ。一つは"主催者"って書いてある。」

 畠中さんは皆と同じくらいの厚さの手紙と、"主催者"と書いてある少し厚みのある手紙を出した。

 もちろん皆、送り先の住所は違う。

 「じゃあ、それから開けた方が良いよな。」

 山澤くんがそう言った。僕も頷く。

 畠中さんは手紙に手を掛けた。