複雑・ファジー小説

Re: 「死ぬな」なんて聞き飽きた僕ら ( No.18 )
日時: 2019/06/11 18:48
名前: Nahonn (ID: bb2N.JWt)


 「馬鹿馬鹿しい。」

 畠中さんがそう言って乱暴にもう一方の手紙を開けた。

 僕達もそれに続いて開ける。

 手紙は2枚入っている。一方は厚紙で小さく、もう一方は3つに折り畳んであった。

 [友人]

 厚紙の方にはそう書いてあった。

 僕は、皆が手紙を読み進めているのを見ると、もう一方を開いた。


 [秋風 司 へ

 このゲームは、人狼ゲーム等のものと同じようなゲーム。

 まず、この紙と同封されていたカードには君の役割が書いてある。

 そう、友人。

 友人の役割は、神崎汐里の秘密を一つだけ知ることができる。ただし、1日に1回のみ。

 次はルール。ここからの内容は話してもいいこととする。

 タイムリミットは1週間。(今日を入れる)

 この間、神崎汐里が死ねなかった、又は死ななかった場合、神崎汐里は此方で死刑にする。

 警察に伝える、この5人以外に伝える、などのことをしたら、伝えた者と神崎汐里を、両方死刑にする。]


 「死刑………。」

 僕は呟いていた。皆はチラリと此方を見るものの、声を掛けようとはしない。



 キーンコーンカーンコーン

 その聞きなれた音が、僕らを現実に戻した。