複雑・ファジー小説

Re: 鳳凰の戦い ( No.2 )
日時: 2019/08/04 17:38
名前: 渾身 (ID: Xr//JkA7)

鳳凰の戦い:2話

時々 ソンチュン公→ソンチュンに変わってたりしている事があります 名称変更が激しいです。すみません。

[伽耶城]
ソンチュン「あの者を殺せ!」
ソンチュンが矢を放とうとした時、義慈王がやって来る。
義慈王「待つのだ!ソンチュン!王名に逆らうとは!どれほどの大罪か分かっているのか!」
ソンチュンがひざまずき、頭を下げる。
ソンチュン「お許しを!大王陛下。命を持って償います。」
ソンチュンが刀を抜き、首に向ける。すると…
義慈王「やめよ。余は知っておるそなたが国と余のために新羅の使臣を殺そうとした事は。故に命を絶つな。余がそなたの命を守る代わりに自粛せよ。」

[新羅 キム・ユシンの屋敷]
月が空に出ている真っ暗な夜。
キム・ユシンが息子の幼いユンボムと遊んでいる。
キム・ユンボム(幼)「父上。ウォンスル兄上はいつお戻りに?」
酒に酔ったウォンスル(少年時代)が戻って来る。
キム・ウォンスル「父上。私は父上の息子だからと妓楼にも入れませんでした。」
キム・ユシン「すまないな。誠に申し訳ない。」
キム・ウォンスル「上大等が妓楼までもを支配して私の出入りを制限している事など分かっています。しかし、私は父上が恨めしくてたまりません。父上こんな私をお許しください。」
キム・ユシン「ウォンスルよ。誠に悪いと思っている。」
二人の泣く姿を見るユンボム。
キム・ユンボム「父上と兄上は何故泣いているの?」
キム・ウォンスル「幼い弟にこのような姿を見せて悪いな。」
ウォンスルはユンボムを抱く。
キム・ウォンスル「ユンボムよ。私は来たがそなたはまだ食べていないだろう?私が食べさせてやる。部屋で待っておれ。」
キム・ユシンはウォンスルの肩を叩く。

[新羅朝廷]
咳き込み、王座に座る武烈王
武烈王「余もそろそろ年を召した。故に王位を継承させる太子を決めようと思う。」
ガンジョン「大王陛下。現在 上大等が不在しております。上大等がいる時に決めましょう。」
武烈王 (上大等がいれば…文武が太子に就ける確率はそう多くない。上大等がいない時に決めねば…)
武烈王「しかし、余は死んでもおかしくない状況だ。今すぐに太子を決め、明日にでも封冊せねば…」
キム・ユシン「それでは文武王子を太子に推薦いたします。」
ガンジョン「それならば私らも文武王子を推薦いたします…」

西暦655年 そうして文武王子が太子となった…

[東宮殿]
文武太子が眠る東宮に宦官がやって来る。
宦官「太子様!太子様!大変です!高句麗と靺鞨が連合軍となり、出征しようとしています!」

655年 1月

高句麗と靺鞨、後に百済が連合軍となり麗済同盟を結んだ__