複雑・ファジー小説
- Re: ~鳳凰の戦い~〈闇の鳥〉 ( No.5 )
- 日時: 2019/08/04 17:02
- 名前: 渾身 (ID: Xr//JkA7)
第1章「戦いの始まり」第1話 「クンイェの怒り」
【占いの館】
占い師「そなたは闇の中にずっと居続ける運命だ。__そなたがその運命から逃れる方法は王位に昇ることだ。そなたは王位に登らなければならぬ。」
ワン・ゴン「何ですと?」
占い師「戦い続けるのが嫌ならば王位に就け。」
ワン・ゴン「ですが、方法など…」
占い師「本気で王位に就くつもりなら今の国王のクンイェの元へ行き、まずはクンイェに諛うのだ。」
ワン・ゴン「諛うのですか…」
占い師「ああ。諂え。」
西暦900年 【高句麗朝廷】
クンイェ「私たちを滅ぼした唐の使臣がこの国に何の御用でしょう。」
唐の使臣「唐へ高句麗の特産物を献上せよとの詔が下された故に…」
クンイェは机を叩く。
クンイェ「黙れ!唐の皇帝に埃でも献上せよ!埃でも食っとけ!と。」
唐の使臣「クンイェ殿!唐に無礼を働く気か!」
クンイェ「唐は我らの敵国だ!我らを滅ぼしたのはそちたちであるのを忘れでもしない限り特産物を献上しようとなんて言わないだろう。そなたを殺さないだけマシだと思え。早く帰れ!」
唐の使臣「クンイェ殿。覚えておきなされ。あなたにはどのような罰が待っているでしょう。楽しみですな。」
【唐朝廷】
李裕「何だと?高句麗が特産物を渡さない?」
唐の使臣「はい。陛下。クンイェに処刑を命じては…」
李裕「それは不可能であろう。高句麗は新羅に保護されており、勝手にはそのような手を下せる事ができぬ。」
唐の使臣「では…どうするのです。」
李裕「暗殺すればいい。」
唐の使臣「つまり真っ向から攻撃するのではなく、回り込んで攻撃するのですね。」
李裕「ああ。その通りだ。」
【高句麗宮殿・外】
宮殿に入ろうとした時…
「何者だ?唐人か?殺せ。」
すると唐の兵士たちにズバッと一瞬にして斬られる。
【クンイェの寝室】
唐の兵士たちはクンイェの首に刀を向ける。
すると、寝室にワン・ゴンと兵士たちが入ってくる。ワン・ゴンは兵士に刀を向ける。すると、兵士はクンイェの首に刀を当てて人質にする。
その後ろからぺ・ヒョンギョンが刀を手にして入って来る。そして、ぺ・ヒョンギョンが兵士を背後から斬る。ワン・ゴンが兵士の顔を見る。
ワン・ゴン「唐人です。やはり王様の予想通りでしたね。」
クンイェ「ああ。やはり唐の皇帝は暴君のようだ。廃位しよう。」
ワン・ゴン「はい?」
クンイェ「宦官を買収し、宦官勢力のクーデターを装い、廃位された昭宗殿下を復位させればいい。」
終