複雑・ファジー小説

Re: 渾身 集 ( No.16 )
日時: 2019/08/04 17:11
名前: 渾身 (ID: Xr//JkA7)

序章

一五九七年〈慶長二年〉六月十九日 講和交渉決裂によって、閉ざされていた戦いが再び開幕されてしまう__それは加藤清正が朝鮮側の元助防将ソン・ヨンギルとチョ・ギョンを撃退した後イ・スンシンを銃殺し、加藤清正は当時の関白・豊臣秀吉を連れて朝鮮と明に降参を求めようと朝鮮に向かった。しかし、その途中 豊臣秀吉は病死し、加藤清正は戦いを止めることを命じた。。そんな帰り道彼らはある島(国)を見つける。

「あれは何だ?島か?」と加藤清正が黒田長政に問う。
「はい。そのようです。近づいて探索でもしましょうか?」と黒田長政。
そうして加藤と黒田はその島へ近づこうとした時、銃を二人に向ける。そして、加藤と黒田が乗る船に銃弾を放つ。
「止めよ。この船には豊臣様のご遺体があるのだ」と黒田長政。
すると、[何だ?倭国の人間か?]と島住民が。
「何だ…女真族か(後の中国王朝・清国の当時の名称)」と黒田長政。
そんな黒田と加藤の元にその島の国王がやってくる。
「ここは国です故に密入国になりますぞ?」と日本語を話す国の国王・泰万王が。
「国だと…」と加藤清正と黒田長政。。。

Re: 渾身 集 ( No.17 )
日時: 2019/08/04 17:12
名前: 渾身 (ID: Xr//JkA7)

第1話

この物語は短編フィクションです。

一五九九年〈慶長四年〉九月二十八日

加藤清正と黒田長政 来日から約2年__''国''は泰清と名付けられ、倭国、朝鮮、明、女真 いろんな国の民族が訪れ、約人口7千を超える国になった__泰万王が崩御し、泰億王が即位した。

泰清では基本的に日本語(倭国語)を使ったため、日本との交流が深かった。特に豊臣秀吉から当時、日本一の権力を持つ徳川家康に寝返り、再び権力を持った加藤清正との交流が深かったために日本人も多かったためいつからか日本語を使うようになった。ちなみに、泰億王は泰清3代目の国王だ。泰清は初代王・太清王がかつて朝鮮の島・下清島を奪取し1560年に建国した国だ。

そんな頃、朝鮮は日本への復讐を考え、朝鮮の頭脳明晰な王子・光海クァンへ君を日本に派遣させた。





Re: 渾身 集 ( No.18 )
日時: 2019/08/04 17:13
名前: 渾身 (ID: Xr//JkA7)

第2話


一五九九年〈慶長四年〉十月二日

光海君は徳川家康との親交を深め、隙を突こうとしていた。そんな光海君の様子を知った泰億王の謀臣中川 石鎌は加藤清正にその事を伝える。そうして徳川家康は光海君の入国を認めなかった。光海君は朝鮮王・宣祖にその事を知らせ、再び日本へ出発して海を渡り、泰清国に着陸する。

しかし、その事を知った中川石鎌は皇太子 海王を利用して光海君の''入国''を認めなかった。しかし光海君は兵を率いて''入国''する。「何故、非公開の国がこのようなところにある!」と言って、泰億王の首に刀を突きつける。

Re: 渾身 ( No.19 )
日時: 2019/08/04 17:15
名前: 渾身 (ID: Xr//JkA7)

第3話

しかし、それを先に察していた中川 石鎌と皇太子 海王が光海君を取り押さえる。そうして人質となった光海君は父・宣祖の「二度と日本を攻撃しない」と言う誓いと光海君を引き換えに交換した。

一六〇〇年〈慶長五年〉一月十日
徳川家康は泰清を褒め称え、泰清を公開する''国''とした。しかしその事により泰清のように海の上に土地を造る国に嫉妬する明は泰清にいる明国民を自国に返すように言い、軍を率いて泰清に向かわせた。だが、日本の援軍により、一件落着した。しかし、明の皇帝・万暦帝は諦めなかった__

Re: 渾身 ( No.20 )
日時: 2019/08/04 17:16
名前: 渾身 (ID: Xr//JkA7)

第4話

一六〇〇年〈慶長五年〉一月十二日

万暦帝は日本に使臣を派遣している時、泰清に2千の兵を送り、泰清から明国民を自国に返却した。
その後‥泰清と明は和平を結んだ。

一六〇〇年〈慶長五年〉一月三〇日

その頃、泰清では疫病(死に至る感染症)が流行した。それを知った朝鮮は泰清にホ・ジュンと言う名医を送り、疫病を治すよう泰清に命じた。その頃、明も 會兆かいちょうを送り、泰清の疫病を治めるために専念した。

一六〇〇年〈慶長五年〉三月八日

2ヶ月も続いた疫病感染は無事に集結した‥しかし、明と朝鮮と和平を組んだ泰清にさらなる危険が及ぶ__

次回「倭国の襲撃」
お楽しみに

Re: 渾身 ( No.21 )
日時: 2019/08/04 17:17
名前: 渾身 (ID: Xr//JkA7)

第5話

一六〇二年〈慶長七年〉 一二月十日

倭国で最も大きな氏族となり権力を振るう徳川家康は貿易で人口を二年で7千から5万に急上昇させている泰清をついに倭国に吸い込もうと画策する…しかし、子もいず、継承者のいない泰億王が42歳で急死し、泰億王の弟であり、品性最悪の泰海王が即位した。そして泰清は一気に窮地に陥る。そうして徳川家康は加藤清正に反対されながらも泰清に出兵する。すると、泰海王は新たに''武人堂''と言う国と王室を守る組織を新たに創立し、倭国から泰清を守り、徳川家康は出兵をやめた。

その後…一六〇五年〈慶長十年〉 七月七日に莫大な費用をかけて洪水が起こる村に仏壇を創立し、一六〇六年 〈慶長十一年〉五月頃、朝鮮との回路を作り、朝鮮との貿易を可能にし、人口を30万に急上昇させた。泰海王は即位前とは違う雰囲気の中 治世を過ごした。

波乱万丈な生涯を歩む泰清国。一六〇六年〈慶長十一年〉、ついに光海君に危機が__


Re: 渾身 ( No.22 )
日時: 2019/08/04 17:18
名前: 渾身 (ID: Xr//JkA7)

第6話

一六〇六年〈慶長十一年〉 四月十三日

庶子(妾の息子)である太子は光海君に危機が訪れた…王妃と宣祖の息子・永昌大君が嫡子(本妻の息子)として生まれ、光海君は太子の地位でいられる事が難しくなった__

その頃 泰清では…

一六〇六年〈慶長十一年〉 七月

面積が朝鮮の100分の1だった泰清は面積を日本の16分の1の大きさに拡張し、世界中に泰清の名が知られるようになる__千六百三年に江戸幕府を開いた徳川家康は征夷大将軍となり、豊臣家を滅ぼそうと目論んでいた。

一六〇八年〈慶長十三年〉 三月十七日

永昌大君は太子に任命されないまま、宣祖が急死したため、光海君が即位した__
光海君は倭国への復讐を始める__

Re: 渾身 ( No.23 )
日時: 2019/08/04 17:19
名前: 渾身 (ID: Xr//JkA7)

第7話

一六〇八年〈慶長十三年〉 三月二十日
光海君の即位式が行われた。

一六〇八年 〈慶長十三年〉四月二日

大同法が光海君により実施され、大きく明、倭、朝鮮に大きな影響を及ぼした。泰清も朝鮮に倣い、大同法を実施した。そんな頃、光海君は大同法と同時に倭国への復讐をしようとしていた…そして、間も無く出兵の準備が始まった。

一六〇八年 〈慶長十三年〉四月六日

朝鮮が出兵の準備をしようとしている事が加藤清正から徳川家康に伝わった。それと同時に泰海王は忠臣・智兆慶喜ちちょうよしのぶにより朝鮮出兵の件を伝えられ、倭国に早急に援軍を送ろうとするが、黒田長政によって「下手に動いてはいけない」と伝えられた。

一六〇八年〈慶長十三年〉 四月十一日

朝鮮に対抗すべく倭国はこの頃 生産が始まった''火縄銃''を数え切れないほど仕入れて朝鮮から倭国を守ろうとするが、朝鮮は20万の大軍を送ろうとする…

一六〇八年〈慶長十三年〉 四月二十八日

ついに光海君は20万の大軍を率いて倭国に向かう__どうなる倭国?

戦いが始まってしまった__

Re: 渾身 ( No.24 )
日時: 2019/08/04 17:20
名前: 渾身 (ID: Xr//JkA7)

第8話

一六〇八年〈慶長十三年〉 四月二十九日

朝鮮が出兵した事を聞く万暦帝は宦官に「何としても全面戦争を止めろ」と言って朝鮮方面に出兵させる万暦帝。

一六〇八年 〈慶長十三年〉五月七日

明国の兵士らに止められながらも出兵を続ける朝鮮の姿を見た泰海王は新たに建築させた''泰海殿''で特別訓練をした精鋭隊たちを朝鮮に3万派遣し、朝鮮は出兵を止めた…

一六〇八年 〈慶長十三年〉五月二十日

明国の中に存在する海西女真と野人女真はヌルハチによって統一されそうになっていた__

一六〇八年〈慶長十三年〉 五月二十二日

ヌルハチの居城ヘトゥアラ城に朝鮮民族が入り、ヌルハチの怒りを買った朝鮮は再び危機へ…


Re: 渾身 ( No.25 )
日時: 2019/08/04 17:21
名前: 渾身 (ID: Xr//JkA7)

第9話

一六〇八年〈慶長十三年〉 十二月十日

臨海君はヘトゥアラに密偵として朝鮮民族を忍ばせ、流刑へ…そして長き間1万を超える大軍を使いヌルハチは朝鮮に攻め込むが、敗北してしまう。

1608年、朝鮮と後金は敵対関係へ…それから現在はこの事件を''大敗の戦乱''と呼ばれるようになる。

一六〇九年〈慶長十四年〉

臨海君はその後流刑地を脱走し、挙兵した罪で処刑された。その最期には''泰清に気をつけろ''と。
その通りだ。この後、泰清は光海君にとっては最大の脅威となるであろう。

一六〇九年 〈慶長十三年〉七月五日

ヌルハチは明との境界線をつけ、女真の権威を示した。そして、倭、明、泰清、朝鮮が女真を恐れるようになる。


Re: 渾身 ( No.26 )
日時: 2019/08/04 17:22
名前: 渾身 (ID: Xr//JkA7)

第10話

一六〇九年 〈慶長十四年〉七月十二日

泰清では女真族の荒らしが絶えず、泰清は急速に崩れていった。そして泰海王は泰海殿の主・中山 煌流を使い、女真族の侵略を防いだ。

一六一〇年 〈慶長十五年〉五月三十日

日本との友好関係を築きつつ、朝鮮とも友好関係を築き、女真の様子を伺っていた泰清の元に更なる危機が訪れる。それは、泰海王の危篤だ。当時 泰海王は…49歳であったために年を召し、病にかかる。

一六一一年〈慶長十六年〉 六年九日

ついに泰海王は崩御した。しかし、国王の座に座れるような者は一人を除き誰もいなかった…
そのために彼を王位に据えた…


Re: 渾身 ( No.27 )
日時: 2019/08/04 17:23
名前: 渾身 (ID: Xr//JkA7)

第11話

一六一一年(慶長十六年〉六月十二日

泰清では泰海王の息子・泰元王が王位に就き、女真族を倒すことに専念し、国を平定した__
泰海王が建てた泰海殿をはじめとした建物を強化し、泰海殿の中山・煌流を国王親衛隊長に命じた。

一六一一年〈慶長十六年〉六月十五日

女真族の侵略が迫る中、中山・煌流は義兵を集め、新たに精鋭隊を作ることを泰元王に勧めた。
しかし、中山・煌流の兄であり、議臣の中山・慧文はそれに反対し、先に女真との和平を結ぶ事を勧めた。

一六一一年〈慶長十六年〉六月二六日

女真族の長のヌルハチは明への領地拡張を求めに詰問し、圧迫した。その事により、明の半分以上の領地を手に入れたヌルハチ。

その頃、朝鮮では光海君が幼い永昌大君を暗殺しようとしている事が重臣に知られ光海君に危機が訪れる。

Re: 渾身 ( No.28 )
日時: 2019/08/04 17:23
名前: 渾身 (ID: Xr//JkA7)

第12話

一六一一年〈慶長十六年〉六月二十七日

朝鮮の謀臣イ・イチョムと共に光海君は永昌大君を殺そうとしていた。

一六一一年〈慶長十六年〉七月一日

光海君は泰清の病弱な泰元王の後を誰も継げないように長男・泰康を殺害し、泰清を徹底的に潰そうと目論み、この日より光海君と泰清は対立するようになった。

一六一一年〈慶長十六年〉七月五日

ヌルハチの居城ヘトゥアラ城にて朝鮮と女真族は和平を組み、咸鏡道と女真南道を開通し、貿易を可能にした。

一六一一年〈慶長十六年〉八月二日

徳川家の家臣・加藤清正は徳川家康により毒殺され、日本中が徳川家康の処刑を願い出るようになり、国民からの信望を失った。

豊臣秀頼は加藤の死を誰よりも慈しんだ。


Re: 渾身 ( No.29 )
日時: 2019/08/04 17:24
名前: 渾身 (ID: Xr//JkA7)

第13話

一六一二年〈慶長十六年〉一月十日

光海君とヌルハチの性格不一致により、少しずつ和平が崩れていく__そして、泰清は泰康の仇を取ろうと、光海君に復讐を誓う__

一六一二年〈慶長十六年〉二月一日

倭国と泰清は手を組んで朝鮮撃退を目指し、出兵を急いだ。ついに朝鮮は明の使臣を襲撃させ、社会混乱を招き、朝鮮滅亡の危機に陥る。そして、光海君は次々に王位継承者の永昌大君らを殺害し、国を乱し暴君へ。。。

一六一九年〈元和五年〉
時は経ち、ヌルハチは明を超えた大国となり、明と朝鮮が手を組み、ヌルハチを撃退しようとする__明・朝鮮連合軍は約5万の大軍を討ち、国の名前を''女真''から''後金''に変えた

Re: 渾身 ( No.30 )
日時: 2019/08/04 17:25
名前: 渾身 (ID: Xr//JkA7)

第14話

後金となった女真は泰清を滅ぼそうとする__泰康の復讐を果たせないまま、泰元王は崩御する。王位継承者もいないまま崩御した泰元王は最期に「泰統を即位させろ。」と。

一六二二年 一月二日

泰統の即位により、国は安定となり、後金侵略防止を行うが次々と脱清が行われた…そうして、泰清は最期を迎える…嵐により、泰清に飲み込まれる__

一六二二年 滅亡した明の残党によると「泰清と言う国が確実にあった__」と「残明伝」で記されているが、それが確実かは分からない。。。

泰清は約20年も続いた小国でありながらも島だ__この国も終期を迎えた__

1623年 暴君・光海君は後金と朝鮮の王室反対派に廃位され、流刑に処される。

1627年 明の残党が後金に始末される

1636年 後金が中国の国名を「清」に変更した。

1637年 朝鮮は清に降伏、朝鮮と清は服従関係へ。

1909年 清滅亡

1910年 朝鮮滅亡、日本統治時代へ

2006年 中国で「残明伝」発見

2019年 「伝説の国」を私が記す__




今までご覧いただいた方、誠にありがたき光栄です。

Re: 渾身 ( No.31 )
日時: 2019/08/04 17:27
名前: 渾身 (ID: Xr//JkA7)

第15話 「泰清残党の生き残り」編

一六二三年 四月十日

明と泰清は滅亡した__そんな中、泰清の残党・泰統らは後金と朝鮮へ復讐のため、明の残党と手を組み、挙兵し、泰康の復讐のために光海君を廃位する__

一六二三年 四月十三日

泰統はその後 明と泰清ら残党と共に処刑された__

この物語では泰統に全然触れなかったが、泰統の生年など情報を差し上げよう

泰統 (1602~1623年)(存位2年)
1602年 泰清 の 清南地方で生まれる。その後、朝廷に登用される。1612年、10歳にして頭脳明晰に。
1619年 泰元王に寵愛を受け、1620年 王として即位する。 しかし突然の嵐にて泰清は崩れ、滅亡し、朝鮮 光海君を廃位するため挙兵するが処刑される。

泰清は各国に影響を齎した国だ。しかし、残念ながら「朝鮮実録 光海君日記」にも''泰清''の名は記されていないため、実在した事を知る事は不可能やもしれん。ただ「残明伝」を信じるしかやみをえない。。。