複雑・ファジー小説

Re: 晦き運命に響いた囁き ( No.46 )
日時: 2019/08/09 18:07
名前: 渾身 (ID: Xr//JkA7)

西暦16世紀初頭 凶悪であった暴君・燕山君を廃位した中宗の治世。この時、朝鮮建国以来の反正により、朝鮮は未だ混乱していた。この反正で官職の大きい者らも粛清され、朝廷は官位を賜る者らの不足でとても朝鮮共に危機に陥っていた。その機会に明は朝鮮への出兵を控えていた。その噂を聞いた民たちは倭国やモンゴルへの逃亡を図った。
1510年に倭国との戦争が勃発。1514年に明の出兵により、朝鮮は食糧や火薬を倭国や明に奪われ、中宗の賢い弟の景明君に退位するよう朝廷は異議を唱えた。中宗の権威はどん底に失墜し、朝鮮は滅亡に近づく__

西暦1524年 花三ファサム郡 大卒些(おおそつさ、デチョルジャ)城

〈食糧と火薬を奪ってくるのだ!〉

机の上で眠っていた城の城主は大軍を率いた倭国の対象の倭国の言葉を聞き、眠りから覚める。目の前には倭国の大軍たちと戦う兵士がいた。

それを黙って見ている大卒些城の城主。そんな城主の元に部下のファン・ガクが。
「間も無く兵士たちが全滅します。兵士たちに退却のご命令を。」

ボーっとしていた城主は…

「悲しいものだな。このような国から皆が開放されればいいのに。何故…私たちはこのような国へ生まれてしまったのだろうか__」

「城主。しっかりなさって下さい。退却令を。」
城主は刀を抜き、上に挙げる。

「絶対に倭国の大軍に食糧と火薬を奪われてはならぬ!怯むな!」
城主は高い城壁飛び降り、倭国の大軍の前に立つ。しかし、城主の周りには誰1人の兵士もいない。

「私が…この朝鮮のために__最後まで戦ってやる。」
大将は槍を手にして城主の胸を目掛けて飛ばすと、城主の胸を貫通する。

「私は未だ__死んでたまるか!」
大将は馬から降り、刀を手にする。そして、城主の首を刺し斬る。

城主は刀を落とし、''神よ!晦きこの国の国王に助言するのだ__''と言い、吐血しながら倒れる。