複雑・ファジー小説
- Re: 朧月ー首魁者の乱ー ( No.15 )
- 日時: 2019/10/15 20:51
- 名前: エイ (ID: Xr//JkA7)
【第4章 朝廷の陰謀】
バンダルは眠りから目覚ると太陽が照る昼空が目に入った。蘇る記憶の中には夜を飲み明かした自ら姿。バンダルは目眩がしてふらつく自らの体を抑えながらも立ち上がる。その様子を見ていた輿に腰掛けていたクゥヌ。
クゥヌの瞳にはバンダルを睨むような様子が描かれていた__
第12話「敵対」
朝見の為 朝廷に参内した衣を整え、急いた様子でやって来たバンダル。バンダルの隣には下級武官として参内したタイソブァクの姿。タイソブァクも共に衣を整えてる。バンダルは息を荒くして見宮内の扉を開ける。「陛下!遅くなりました。申し訳ございません。」バンダルが席に着くとソブァクは急いで武道園(武官らの訓練場)へ向かう。ソブァクが向かい見宮の扉が閉まるとタガラ王は机を強く叩いた。「隊月長。聞いたぞ。夜を飲み明かして遅刻したと。誠か。」タガラ王は怒り気にバンダルにそう尋ねた。「陛下。申し訳ございません。」タガラ王の怒りに少々怯えながらもそう答えた。クゥヌはタガラ王に向かって強い口調でこう言った。「陛下への朝見の際に遅刻するとは''反逆''の意思を持ったとしか考えられません。隊月長を反逆罪に問い、厳罰に処して下さい。陛下。」その後を続きミオルを除いた臣下たち全員が口を揃えてそう言った。クゥヌのその言葉に驚きを隠せないバンダル。ミオルも共に驚いた。「隊月長。今回は初の参内故に見逃すが…次に今回のような事があったら違ったとしてもこのような事が疑われる事があるかもしれぬ。気をつけよ。」タガラ王は そう優しくバンダルに言った。 クゥヌはバンダルをきつい目で睨みつけた__宮の廊下で親談するクゥヌらの目の前にミオルが現れる。ミオルは力強くクゥヌの頬を叩きこう言った。「クゥヌよ!あのような事を言うとは!バンダルの事を反逆罪で殺すつもりか!」その態度にミオルはクゥヌに突き飛ばされる。「なんだと!正三品ごときが私に怒鳴ると言うのか!お前の今日の態度を陛下に報告してやる。」クゥヌの様子にミオルは拳を握る__隊月長の館に戻るバンダルの前に刀を手にした覆面をしたチファクが現れる。チファクに刀を向けられるバンダル。バンダルはその刀を目にして尋ねた「何者だ?一体…何者だ?」チファクはバンダルに刃先を向ける__
終